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屋上少女  作者: 悠(はるか)
第二章「黄昏の雨は死神を濡らして」
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2.相乗

「そういえば昼飯どこで食ってたんだ?」

「屋上なんて冗談は通じないよね」

ホームルームの最中、僕は鷲と話していた。雨の日ってどこで食べるんだろうかという単純な好奇心だ。

「さすがにな」

 彼女は多少はにかむ。

「学食だよ学食。こんな雨だからテンションも底辺に刺さって、お弁当なんて作る気力も起きなかったよ」

「何だ、毎日作ってくるわけじゃないんだな」

「私だって面倒だし」

 その後無駄話をいくつかしていたら、いつの間にか先生に当てられていた。

「ほう、そこで話し込んでる二人に綺秋祭の実行委員でもやってもらおうかな」

「……は?」

 係り決めだったらしい。完璧に聞いていなかった。

「僕たち一応学生……生徒会の役員なんですけどね?」

「生徒会は生徒会、クラスはクラスできちんと線引きが出来ない人は社会に出ても線引きが出来ないから何か困ることがあるぞー」

「あっそうっすか」

「いいよ、別に。私は構わないよ。逆に、あいつに目にものでも見せてやれば良いじゃないですか」

 僕に聞こえる程度の声で鷲は言った。

「そういうことならしょうがないですね。先生の言う線引きとやらが出来る大人になるために一肌脱ぎますよ。だから先生も僕たちにお手本でも示してちゃんと線引きできる大人として率先してください、ね」

「ほう、なら実行委員会は決まりだな。はい、次。風紀、じゃなかった、環境委員」

 先生は笑顔を見せているが、こめかみに血管が浮き出てるのが視力両目とも2.0の僕には見えた。先生から振ってきた話題だ。どう返したって僕が悪いことは一つも無い。

「先生に向かって言いすぎでしょ!」

 鷲に靴で踏まれる。全然痛くない。

「別に良いんじゃねぇかなぁ……」

 僕はあいまいに答える。

 だが、この先役員の仕事も、さらに面倒そうな綺秋祭実行委員なんてものにも選ばれてしまった。はぁ、未来が真っ暗になってきた。

「んなことよりねみぃよ」

 大きなあくびを一つ。昨日はなんだかんだ掛川と一緒にいた後、本を読み漁ってたら丑三つ時を多少過ぎていた。睡眠時間は四時間とか五時間か。普段結構寝てるほうだからこれだけしか寝てないと一日からだがもたない。

 眠気覚ましに軽く頬をはたいてみるが直らない。

「あぁ、もう面倒だ」

 机に突っ伏す。なんか先生にまた言われるかもしれないが、どうでもいいや。タイムトラベルの魔法は、もう掛かってしまっていた。

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