第104話 festival:65≠父よ子よ子らに祝福を 完
第103話 festival:64≠父よ子よ子らに祝福を 完
ひと段落着いたようで着いてない中先ず口を開いたのは笑顔のキッフ、ソカの手を取って真っすぐにソカを見つめる。
「よし、ソカや他の子たち全員引き取る!ソカ!言った通り家族になろう、ソカの仲間なら……」
『待った』
「ラビは私が監視します、ついでに仕事させます」
「ニルはロックスがスタッフにと言っていた」
「あー僕はーニスムに監視されたいな、すきになっちゃったし」
「ええ」
キッフが言うとソカの目が大きく見開き口を開けると、待ったがタナトス、大河、ジキニから掛かった。
タナトスはラビの仕事への能力の高さを買い部下に、大河は温泉が気に入っていたニルを《ホウラクホテル》へ連れて行きたいと思い、ジキニは隣のニスムにさらりと告白しニスムは狼狽えた。
「よせ、敗けたのであればその責はリーダーの私が取る。刻むなりなんなり好きにしろ」
「私もです、魔王の奴隷になれと言うのであればその通りにします。ですから他の……」
「やだ」
「うん」
「僕達だって最上位の魔人だよーもーおかしいでしょ、リーダーううんコーデルリングとラビリンドだけ咎を受けるのは」
ファズラファールの腕の中で寝ていたコーデルリングが目覚め地面に立ちラビリンドと共に他は解放しろと言うが、ニル達全員拒否しジキニは肩を竦めた。
「そういう訳にもいきませんね、今回貴方達が出した被害の総額は約5億ログです。返して貰いましょうか」
「ラジカ、そうか。それ位の額になっちゃったんだね」
「はい。《龍皇国》の建物への被害とオフィスビルの上階に穴を開けましたし」
「それと、香も使いましたから。あれ、異界の薬草等も使っているので高価ですよ」
ラジカが書類を1枚手に転移で千歳の隣に立つ、千歳はそれの紙を見てこれ位かと頷き、蒐集家がそれに乗っかった。
「ふん、その程度の額、いいだろう。私は魔人だすぐに用意出来る」
「そうですね、その程度の額すぐに用意出来ますね」
嘘である、正直コーデルリングとラビリンドはその額に内心慄いている、金を稼ぐ大変さは理解しているからだ。
野盗を退治してそいつらが持っていた金目の物を奪ったりする程度、彼らがいた国は崩壊寸前の貧しすぎる国、ギルドもまともに機能していない…ので、いまいち金の効率的な稼ぎ方を知らなかった。
「いえ、金での返済は受け付けません」
「金は有り過ぎる程にあるからね、5億分…君たちの労働力で返して貰おうかな。よろしくね」
「ですので、給与は通常の額を支払います。衣食住福利厚生の保障、雇用形態は雇用主や所属する職場に準拠します」
ラジカと千歳が金ではなく労働力で返済しろといい、5名の表情は??といった表情を浮かべていた。
「ソカ君はキッフさんの動物園、ニル君はロックス君の所、ジキニ君はニスム君の孤児院の手伝い、ラビ君はタナトスさんの《奴隷ギルド》で後は君はどこがいいかな」
「どうでも良い、どこでも良い。敗者側に選ばせるな愚かな魔王」
「ソカ、彼は好きな事とか得意な事は無いのか?」
「リーダーコーデルリングは服とか細工とかすごいみんなの服リーダーが作った」
「宝石とか加工とか出来るすごい」
「そうだね、コーデルリングは刺繍とかもすごいよー」
「貴様ら」
千歳が後はコーデルリングは何処で働いて貰おうかと言えばコーデルリングは舌打ちし目を逸らす、キッフがソカに訊ねるとソカがあっさり答えニルとジキニも素直に答えコーデルリングは苛立つ。
「それはすごいね」
「なら、テトラの所だな」
「そうだね」
「よし、みんなの働く場所と家も決まったから帰ろう。ソカは何が好きなんだ?今夜は歓迎会にするぞー」
「ここでたべたのぜんぶあとは土?」
「木の根は甘い」
「草は苦いよね」
『ん?』
「私達が拠点を置いていた国は崩壊していたので食べる物もほぼありませんでしたから、土や木の根、草を食べていました。土は不味いのであまり好みませんが」
「私たちは魔人だ、最小限の食事と休息で活動出来る」
『………………』
「……どうして魔人というのは……」
「強すぎて不老不死で休息もそこまで必要ないとなると……なんて言うのかな、低燃費で効率よく動く………」
「いや!そんなに落ち着いている場合じゃないんじゃないか?その国は何処にあるんだ!」
大河が額を押さえ千歳が苦笑いを浮かべる、崇幸も一先ず落ち着いた事に一安心し……している場合じゃない、コーデルリング達がいた国を聞きその国を助けに行こうと言い、千歳と大河は互いに顔を見合わせ笑う。
「ああ、《共食い》の魔人達の餌はこれを元に用意していきましょう。それまでは最上位の魔人達の血肉を提供して貰います」
「無論だ、幾らでも提供させて貰おう」
「それで、支払いが減るのであれば構わん。今までも《共食い》共の餌に私の斬り落とした腕を喰わせていた」
『…………』
話しが纏まりレグの回復札で斬り落とされた手首が再生し、落とされた物は蒐集家が回収し《共食い》たちの食事に充てると言う、コーデルリングもファズラファールも抵抗なく受け入れる。
崇幸達はなんとも言えない表情を浮かべるが、それでしか正気を保てないのであれば……受け入れる他ないのかと言葉を呑み込む。
「じゃ、行こうか。今夜も忙しいね」
「ああ、ゆっくり本が読めるのはもう少し先だな」
「国を救ったらみんなで温泉に行くぞ!」
思う事は多々あるが先ずは手を差し伸べる為に行こうと崇幸が急かす、此処でグローリー達は一旦帰るように言い、蒐集家はブロッカの様子を見てから合流すると伝えた…。
「お父さん、会いたかった」
「ああ、私もだ。待たせてすまない。お前達の話しを聞きたい。沢山の事を教えて欲しい」
「うん、お父さんの話しも聞きたい」
「そうだな、たくさん話しをしよう」
グローリー達は家に戻っていく、グローリーは隣の父親に思いを伝え、ファズラファールもそれに応え優しく微笑んだ……。
父よ子よ子らに祝福を 完




