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あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~  作者: 深楽朱夜
第020部 みんなで楽しむのが祭りです/邪神と鬼人は舞い狂い

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ラビリンド・メトビアータ

ラビリンド・メトビアータは最上位の魔人ではあるが自身がらしくない魔人だと認識している、最上位はプライドが高く自分達以外の存在は全て見下している……というのが大多数の最上位らしい。

ラビリンドは下位の魔人に興味が無く、生きていくのには魔人も他の種族も仕事や金が必要なのは知っているので、人に紛れ金を稼ぎ生活をしていた。

「計算と読み書き、話し方や行儀に気を付ければ比較的楽な仕事が出来る」

ラビリンドはそう学んだ、少年の姿だとずっと同じ場所にいるのは難しい、肉体操作も出来なくもないが割と今の少年のこの姿をは悪くないと思っている。

それと人の間では魔人というのは伝説上の種族らしい、鑑定が出来る人がいないのか数が少ないからなのか外見は美しい少年や青年の姿をしているので人の中に紛れても目立つ程度、それも隠蔽スキルや魔法を所持していれば目立たないようにするには事足りる。

「また戦か…」

「もうこの国も終わりだ」

「もう働き手もいない」

「儂らのように老いぼれや子供しか…」

「兵力が底を尽きれば儂らも子供らも関係なく戦に連れて行かれる」

ラビリンドがいるのは間も無く敗戦し名が消えてしまうような小国、村か町なのかも区別が付かないような貧しい場所、道端で話す老人達も痩せこけ今生きているのが奇跡だと互いに頷き合う。

ラビリンドはそれを尻目にフードを被り歩く、この辺の国々は皆どこも同じような情勢だった。

貧しさと戦は釣り合っているとラビリンドは常々そう思っている、戦があるから貧しい、貧しいから他から奪う為に戦が起こる。

人の時間は短いのによくもまあ生き急ぐ、と感心してしまう程だ。

だったら自分たち魔人はどうするのか、魔王は弱体化し本来の役目を果たせない故魔人が、特に最上位が驕っているのだ、ラビリンドは冷ややかにそう判断する。

自分には関係がない、どうでも良い睡眠も食事もある程度最低限は必要なのだ、盗んだり誰かから奪い恐喝るのは何か違うなとこういう貧しい国でも金がある所はあると目を逸らし先へと進んだ。


「この国もお終いか…想定よりも持ったな」

干からびたリンゴもどきを齧り、稼いだ金…というよりかは僅かな小銭を懐へしまい誰もいなくなった滅んだ国から出て行く。

人の魂は廻る、廻るから誰も彼も命を軽んじる傾向にある。

ラビリンドは歩く、転移も出来るが急ぐ物でも目的もない行く当てもない旅なのかすら怪しい、そんな旅路で立ち寄った滅んだ村での夜、魔人の気配を感じ一応言葉でも交わしておこうかと気配がする方へ向かうった。

「にくぅ!あがっ!」

「これが魔人の慣れ果てか、貴様もそう思わないか?出て来い」

辛うじて家の形を保っていた建物の影から伺っていると暗がりに魔人同士がどうやら諍いを起こしているようで、片方は最上位の魔人、ラビリンドと外見年齢はそう変わら無さそうでもう片方の魔人からはおかしな気配が漂っていた。

「初めまして、私はラビリンド・メトビアータと申します。それは下位の魔人ですよね。一体どういう事ですか?これは」

「私はコーデルリング・ノールデルメール。こいつは《共食い》だ、最上位の魔人にのみ食欲を見出す狂った存在だ」

「そんな、いや、現魔神皇のせいですか」

「だろうな、不完全未熟、《悪夢の華》と《哭解》の子供が魔神皇の座に就いた結果がこの有様だ」

自己紹介しつつゆっくりとラビリンドはコーデルリングと自己紹介をした魔人と並び気を失った魔人を見下ろし検分を行う、至って普通の整った顔立ちの下位の魔人だがラビリンドは気配のおかしさと魔神皇の不完全さを結び付けた。

「どうするんです?放っておくんですか?」

「回収する、これらの思考を奪う香を焚ける魔人がいる」

「そうですか、私も同行して構いませんか?私も最上位、最上位にのみ食欲を見出す魔人が誕生したのであれば他人事ではありません。それに貴方は酷い怪我を負っていますね。その《共食い》に?」

「答える必要なない、好きにしろ」

「待って下さい、転移も出来ないのでは?魔力回廊にまで傷がいってますね、私が転移を行います」

「この先の村だ」

「分かりました」

ラビリンドはコーデルリングの魔力の流れの不自然さに何処かに傷を負っていると言うが、コーデルリングはそれには答えない、魔人は怪我など本来は負わない為傷を治す知識に乏しい、空間を開き意識のない魔人と共に言われた場所へ転移で向かった。


それから紆余曲折、ジキニ、ソカ、ニルとも組む事になる、その間にも様々な情報を得た、その結果が現魔神皇の排除と新たな最上位の魔神を探し魔神皇として立てる。

そうして在るべき本来の形に魔人達を戻し、新たな魔神皇に導いて貰う。

ラビリンドは下位の魔人が最上位を畏怖しているように新たに誕生した《共食い》を恐れている、そう最上位を喰らいたい等とのたうち回る《共食い》に抱くこの感情は恐怖なのだ。

「私たちには下位の魔人など必要ない」

ラビリンドは心底そう思う、必要なのは正しい者、正しくない者は排除する、それが最良だと信じている……。



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