第五章 13話 白き花の勝利
「ガーディアン・ブレイカァァァァァッ!!」
ドゴォォォォォォォォォォォンッ――!!
超巨大の白き光柱が、大地へ叩き込まれた。
次の瞬間――
ゴバァァァァァァッ!!
地面そのものが、爆発した。
「うわぁぁぁっ!!」
周囲の魔族達が、まとめて吹き飛ばされる。
大地が裂けた。
そして――
その地下から、巨大な〝根〝が姿を現した……
「えっ……!?」
安祐美が、目を見開く。
それは、別荘の地下全体へ広がっていた。
まるで、巨大な樹木の根のように……
いや――
別荘そのものを喰らっていたのだ……
『そ、そんな……』
ローズ・デモニカの表情が、初めて歪む。
『わたしの庭が……!!』
その瞬間――
バキィィィィッ!!
白き光が、巨大根を突き破った。
ドゴォォォォンッ!!
地下から、凄まじい衝撃が吹き上がる。
『ぎぃぃぃぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
悪魔の薔薇が、絶叫した。
赤黒い花弁が、一斉に崩れ始める。
ズズズズズズ……
巨大なツタが、力を失っていった……
「やっ……やった……?」
(うんっ!!)
(繋がりが切れたっ!!)
パルミアの声が響く。
その瞬間――
ドサドサドサッ!!
周囲の悪魔の薔薇が、一斉に崩壊した。
『おおおおっ!!』
『止まったぞぉぉぉっ!!』
魔物達から歓声が上がる。
シルバニア・ウォークが、槍を掲げた。
『今です!!』
『敵軍が混乱しています!!』
『全軍、押し返せぇぇぇっ!!』
『うおおおおおおっ!!』
魔物軍団が、一斉に前進した。
デッド・ハウンド達が駆ける。
オーク達が咆哮する。
崩れた薔薇庭園を突破し、魔族軍を押し返していった……
その時だった。
『ああ……そんな……』
ローズ・デモニカが、崩れ落ちる。
背後の巨大薔薇は、完全に枯れ始めていた……
『わたしの……可愛い庭が……』
「………………」
安祐美は、静かにローズを見つめた。
そして――
「そういうの……多分、庭って言わないよ」
『っ……』
ローズの表情が、僅かに揺れる。
だが次の瞬間――
ズズズズズズ……
別荘の奥から、巨大なマナ反応が広がった。
「えっ……?」
シルバニアが、表情を変える。
『まさか……』
『まだ、何かいます!!』
その瞬間――
ドゴォォォォォンッ!!
別荘上層部から、巨大な爆発が巻き起こった。
漆黒と蒼のマナが、夜空へ吹き上がる。
「エリカちゃんっ!?」
安祐美が、ハッとして振り向いた。
――ついに、別荘内部での戦いが始まったのだった……




