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【毎日更新】ユウシャ・イン・ワンダーランド ――ゼロ・ローグ―― ~異世界に来た元サラリーマン、異世界ライフのスタートは野盗の群れでした~  作者: むくつけきプリン
冒険者編

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冒険者生活に慣れてきて

「えっ、これだけなんですか?」

「当ギルドでは、指定の依頼をこなした方に規定の報酬のみを支払う決まりとなっております」

 ギルド受付のお姉さんの紋切り型のセリフにある通り、換金額に間違いはない。

 しかし俺はなるべく不満そうな感じで聞き返しつつ、エレンと共に冒険者ギルドを出た。

 何やら縮こまっていた『ボン・ファイターズ』のボン少年達とはお別れである。彼らも彼らで報酬を受け取ったようだ。「山分け」の件に関しては、俺とエレンがデュオ、向こうが四人パーティーのため人数は不均衡だが、パーティー同士の山分けということにしておいた。しおらしく(素直に)頷くボン少年が印象的だったな。まぁ、今回何もしていないくせに威張り散らすやつより余程好印象だ。弁える賢さがある分だけ、出る杭として叩かれる心配もしなくていい。

 さて、今回の大量のデカイノシシ討伐依頼の報酬についてだが。

 戦利品の大量の牙を換金したところで、今回の依頼は報酬受け取りまで完了だ。

 達成報酬と換金とでそれなりの額になった。

 ぶっちゃけ俺としては、「デカイノシシを狩っただけでこんなにもらえるのか」って感じだが、あんまり安く使える冒険者って思われるのもまずいかなと思ったので。

 低姿勢は美徳だと思われがちだが、実際には利益に多少がめついくらいが損をしなくて済む塩梅だろう。ギルド側のお姉さんにこちらを顎で使うほどの裁量権が与えられているとは思わないが、情報が共有される可能性がある以上、振る舞いというものには常に気を付ける必要があるだろうからな。

 ボン少年達の前でお漏らしのように、当たり前に【ウォーターカッター】を使ってしまった反省から、少しばかり気を引き締めていこうと思う。

「意外ともらえるんだね」

「な」

 エレンも俺と同じような感想を抱いたのか、小銭がそれなりに入った袋をジャリジャリと鳴らして感心していた。

「どんなものであれ、一回の依頼の報酬が、最低でも一晩の宿代くらいにはならないと、そもそも冒険者をやろうなんてやつが出て来ないだろうしな」

「なるほどねー。でも、そりゃそっか」

 小銭の入った袋を手の上に載せてみる。ジャリンとうるさい。あと結構、ずっしりと重い。ポケットには入らないので、ポーチにしまった。

「ソウジはこれからも冒険者続けてみるの?」

「まぁ、小遣い稼ぎにやってもいいんじゃないかって思ってる。傭兵団と二足の草鞋を履くまではいかないけど、でも自分の食い扶持くらいは自分で稼いでもいいだろ?」

「ジリツ、するの?」

「そういうわけじゃないけどさ」

 金の使い道についてあれこれと意見を交わしながら、俺とエレンは帰路についた。

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