宴の後
「むにゃ………………んっ?」
パチリ。
目が覚めると、身体が縮んでいた―――!
まぁ、そんなのは今さらなわけで。
「あれ………俺………?」
むくりと上体を起こすと、アジトたる洞窟前に設けられた会場の床(ただの地面)に転がる形で、無数の遺体が―――!
じゃなくて、皆眠ってるんだ、これ。
同時に、昨夜のことを思い出す。
何だか途中からの記憶がフワフワしているが………少しはしゃぎ過ぎたか。
「うぅ~~~……」
頭が少しガンガンする。
水魔法で水を飲み、少し休息。
気分が回復したところで、俺はアジトの洞窟内へ足を踏み入れる。ちょっと忘れ物、というか剣とナイフでも取って来よう。後で狩りに出て、新鮮な肉を調達して……頭の中では、もう今日の昼飯のことを考えている。
すると、洞窟内にそれほど進んでもいないのに、人の笑い声が聞こえてきた。
「ん……? あ、ニール」
「おお、ソウジか」
すると、ニールと、今回彼と結婚することになった花嫁の姿があった。
昨夜は晴れ着だったのだが、二人とも今日はもう普段の装いに戻っている。
というか、本当に美人だなこの人。ニールにはもったいない、なんていうのは嘘だが、少し妬けてしまう。俺もイイ人見つけるぞ、なんて奮い立ったとしても、それはいつの話になることやら、なんて我に返ればゲンナリもするし。
「昨夜はありがとうな。最高の宴だった」
「ははは。そう言ってもらえて嬉しいよ」
ニールから改めて礼を言われて、昨夜羽目を外し過ぎただけの俺は照れて苦笑するしかない。
まぁ、喜んでくれたのなら良かったけどさ。
「私からも。あんがとね、キミ」
「いえいえ」
砕けた口調ながら、しっかり頭を下げてくる女性。後頭部で緩く髪をまとめたポニーテールスタイルが実にセクシーだ。
「ニールはイイ人もらったな。ニールにはもったいないよ」
「テメェ、言うじゃねぇか」
からからと笑い合い、冗談を言い合って、俺は少し思った。
気怠い朝だが、偶にはこういうのも良いもんだよな。




