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(ファーブラ・フィクタイズム1)【クイドクアム・アケルウス】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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37/65

プロローグ編37/【義仁】&【和至】サイト0/11/【妖太刀家】にて

 その頃、【和至】の実家である【妖太刀家】では、【和至】の妹である【妖太刀(ようだち) 和夜(なよい)】の元に使者がたくさん訪れていた。

 侍女の1人が、

「姫様(【和夜】の事)、

 お使者の方々が参られておられます」

 と言った。

 【和夜】は、

「そう・・・

 どうせ、12家13姫のどこかの使者でしょ?

 適当に理由を付けてお引き取り願って頂戴。

 私は、お兄様の取り次ぎじゃないのよ。

 いちいち相手になどしていられますか。

 お兄様もきっちり誰かに決めればよろしいのに。

 いつまでも、曖昧になさっているからしつこい求婚が来るのに・・・

 あ~、それより、お兄様ばかり狡い。

 私もその【義仁】とやらと一緒に冒険というものをしてみたいわぁ~」

 と言った。

 侍女は、

「姫様、それはなりません。

 姫様は女性にございます。

 どんな危険があるかわかりませぬ。

 【妖太刀家】の姫は嫁ぐまで城を出ないと言うのが決まりでございますゆえ」

 と言った。

 【和夜】は、

「あぁ~、つまんない、つまんない、つまんなぁ~い・・・」

 と駄々をこねる。

 侍女は、

「姫様、はしたのうございますよ。

 【妖太刀家】の姫君として・・・」

 と言うと、【和夜】は、

「解ってるわよぉ・・・

 じゃあ、ちょっと1人になりたいからあんた達、部屋をちょっと出て頂戴・・・」

 と言って侍女達を下がらせる。

 そして、

「【影】・・・

 控えているわね・・・」

 と言った。

 すると、

「はい・・・姫様」

 と答える声が。

 【和夜】は、

「私は城を出たい。

 私の替え玉を用意なさい。

 私が城を出ている間、替え玉に私の代わりを務めさせるのです」

 と言った。

 【影】と言われた者は、

「はい・・・おおせのままに・・・

 しばしお待ちを・・・」

 と言って消えた。

 【和至】の愛妹は何かを企んでいる様子だった。

 【和夜】は、1人、

「ふふふ・・・遊ぶぞぉ~・・・」

 とほくそ笑んでいた。

 どうやら姫君としての生活に飽きてきている様だ。

 下々の生活に興味を持ったようだ。

 妹を溺愛する【和至】が知ったら卒倒しそうな事だった。

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