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エメラルド・アイ ~サイボーグ少女の復讐劇  作者: mf
第一章 女子高生連続失踪事件
15/53

12 帰宅

「ただいま」


「よぉ、遅かったじゃん」


 喜美子(きみこ)が自宅に帰ると、玄関に智也(ともや)が出迎えた。


弘田(ひろた)さんは?」


「弘田さんは病院に行ったよ」


「病院って……病院に戻ったの?」

 喜美子は驚いた顔で言った。


「心配すんなって。別の病院だよ。親父が手配してくれたんだ」


「もう脅かさないで」


「何だよ、今朝は彼女を追い出したがってたくせに」


「人聞きの悪いこと言わないで。あたしはただ……もういいわ。それでお父さんは?」


「親父は弘田さんを病院へ送ったら、そのまま仕事に行っちまったよ」


「そう。結局、警察沙汰にはしなかったのね」


「彼女がそれを望んでない以上、立件は無理だって親父が言ってたぜ」


「どうして?」


「被害者の弘田さんが誘拐されてないって主張したら、誘拐は成立しないだろ。誘拐そのものは未遂に終わってるわけだから」


「犯人は拳銃を持ってたわ」


「でも、発射はしてないから、それが本物とは限らないぜ。銃刀法では無理だな」


「あたしたちを脅したわ」


「それも未遂だろ。こっちは何も被害を受けてないからな。最も恐喝を立証する証拠がないから、警察が動いてくれるかどうか」


「智也、どっちの味方なのよ」


「弘田さんの味方さ」


「やな奴」

 喜美子はムスッとして、二階への階段を上がっていった。


「それより、喜美子、腹減ったよ」

 智也が見上げて、言った。


「カップラーメンでも食べてれば」

 喜美子が階段の途中で、振り向いて言った。


「冷てぇな」


「あたしはこれから出かけるの」


「どこへ?」


「学校」


「今、学校から帰ってきたんだろ」


「日高さんと午後九時に待ち合わせしてるの」


「え、裕美と?俺も行くよ」


「何で?」


「だちだからさ」


「……」

 喜美子は渋い顔をして言った。「あの子、転校生じゃなかったわ」


「転校生じゃないって?」


「正体はわからないけど、うちの学校の女子生徒の失踪事件を調べてるみたい」


「へえ」

 智也が感心した様子で言った。


「何よ」


「おまえが先生に言わないなんて珍しいな。普通、そういう生徒がいたら、すぐ先生に言うだろ」


「あたしもそのつもりだったけど、生徒の失踪事件のこと、あの子、何か知ってるみたいだから」


「やっぱり俺もついて行かなきゃ駄目だな」


「なぜに」


「そんな怪しい生徒なら、おまえ一人じゃ危険だろ。大事な姉貴をむざむざ危険にさらせるか」


「単に会いたいだけでしょ。どうぞご勝手に」

 喜美子はそう言うと、階段を上って自室に入っていった。


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