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転生ガチャ~悪役令嬢の後日譚  作者: 帆船
第四章:再生
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【メアリー】

「田中さんさあ、ちょっと肩の力抜いたほうがいいと思うな」


 え?そ、そうかな?


「今日の新年祝賀会だってさあ。一所懸命になり過ぎに見えたよ?私は見た目まだ子どもだから普段の貴族間の付き合いとかよくは知らないし、田中さんと先王の間の関係もそんなに詳しいわけじゃないけどさ」

「そうは言ってもねえ。この子、昔から走り出したら止まらない子だったからさあ」

「おかんムーブ、うざっ」

「それとは別の話でさ。これ私が言うのもお節介なんだけど、アレックス公爵家の跡継ぎってイザベラかジャンヌでいいの?(クララ)の妹って外見がマリア似じゃない?王家の血筋って金髪碧眼なんでしょ?」


「「え?……あっ!!」」


 思わず私とマリアの言葉がハモったよね。子どもに指摘されるなんてなんてこったい。

 なぜか私のお腹から産まれた子は金髪碧眼になってマリアが産んだ子はマリア似の子になるんだよね。それに私のお腹から出てきたって事はオーリス公爵家の血を引いてるっていう証としては十分すぎるし、確かにアレックス公爵家の跡継ぎにするなら私が産んだ子のほうが問題になりにくい。


「そっかあ。肩肘張り過ぎだったもんね。大人に甘える事を覚えなさいって何度も言ったのに突っ張る子だから……」

「だ、だから何よっ!」

「そりゃ正月だもの。やる事つうたら姫はj……」


 思いっきりはたいてやった。クララはクララで『ごゆっくり~』とか言って部屋から出て行ってしまう。


「あーーっもう!産めばいいんでしょっ産めば!!」

「最初から素直に甘えればいいのにぃ」


 ウザっ!!



 翌朝……自棄は起こしちゃいけないよね、スズメさん。元凶のクララに当たり散らしてやるんだ。見た目子どもだろうと知った事か。また名付けを押し付けちゃる。


「はい。"メアリー"なんてどう?アンの名前を拝借した昔の女王様の姉なんだけど」


 ガキに見透かされて先手打たれてたよ。


「まあ今年一年は産休にして少し休んで気持ちを落ち着かせたほうがいいわね。セレス領は中村さんでもだいぶ回していけるようになったから、私はアレックス公爵の王都での仕事を受け持って、領地の話はトーケあたりを上手く使って負担は減らすからさあ」


 それでも摂政の仕事は他に任せられない。


「大丈夫だって。王族殺害や竜被害みたいなオオゴト、早々起きないから」

「いよっ、一級フラグ建築士!!」

「中村さん、冗談でもヤメテ」


 女神の力が強くなったからか、今回はなんと一か月で出産した。さすがに世の中の母親を舐め切ってる気がする。


「ホントにズルいよねー」

「クララの出産は聖属性の恩恵受けられるかどうか微妙だしねえ、中村さん子ども作るなら頑張ってね」

「こらぁ、製造者責任はどうしたっ」


 クララとマリアがじゃれ合ってる。私はというと出産を無事に終えたかと思えば、摂政の仕事が溜まっててね。宰相が大半を片付けていてはくれるんだけど、国王の判断が必要なものは私に回ってきてる。

 他にもアレックス公爵としての判断が必要なものがトーケ先輩や騎士団長からも書類が回ってきてる。


「コラっ、産後なんだからそんなに働かないでしっかり休むの」

「オカンだ!」


 鈴木さんがやれやれって顔で見てる。


「それで私はいったんステアに帰るけど、クララはしばらくこっちにいてくれるそうだから。力になってもらいなさいよ」


 クララは、イザベラやジャンヌそれに私の産んだメアリーの子守りを請け負ってくれた。外見がまだ子どもだからうちの使用人にまとめて面倒みてもらってるように偽装してる。実態は、ミナと二人で子どもたちの世話をみてくれるそうだ。


 バルコニーに出て空を見上げる。


『お天道様……ソル。魔の者たちに変わった事ある?』

『いや、いまだ南の山脈の向こう側に潜伏しておるようだぞ』

『そ、ありがと』


 私は魔の者たち……魔に落ちた元王子やカヅチと決着をつける気でいる。


 龍神ソルが言うには私とマリアは完全に、創造神が作ったこの世界の理から外れてしまったらしい。外見がいつまでも若いままなの変だとは思ってたんだよね。鈴木さんは『永遠の十七歳』とかほざいてるけど。そのうちに、クララのほうがお姉さんに見られるようになるんだろうね。

 ソルの予想では三人の攻略対象たち、ハニャス先輩とトーケ先輩それにナツヒ先輩も半分以上世界の理から外れてるそうだ。なんで可能な限り三人の協力を取り付けたいと思ってる。


 魔の者たちとの戦いは数百年にも及ぶ可能性もある。あるいはそれ以上の時間がかかるかもしれない。鈴木さんは付き合ってくれる、って言ってる。

 ソル自身も世界の理から外れた存在になったらしく協力の約束を取り付けてる。なんか『創造神との戦いも辞さない』ような事を言ってるのは物騒だけどね。


 気ばかり逸っても仕方がないけど、まずはイケオジとの約束……幼い国王が成人するまでは摂政として後ろ盾にならないといけない。

 メアリーが大人になってアレックス公爵位を譲ったら、私は魔の者たちとの決着をつけるつもりだ。



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これからもお付き合いいただければ幸いです。

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