表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
7章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

547/1496

間話「まもんまもんなまもんまもんじゃね?」





 七つの大罪の傲慢を司る魔族であるマモンは、向島市にあるとある食堂にいた。


「まもんまもん! いやぁ、蓮の作ってくれた炒飯がうまいまもんまもん!」


 カウンター席に腰掛け、美味しそうにチャーハンをかきこみ、離れて暮らす息子同然の小林蓮の成長を喜ぶ。

 油断していると涙が出てきそうだった。


「おーい、姉ちゃんビールおかわり!」

「はーい」


 マモンの隣では、かつて魔界をかけて魔王サタンと戦った過去を持ち、現在は青森で農家をしているサマエルがジョッキ片手に、餃子を食べていた。

 エプロンを身につけた、ブロンド美人に次のビールを頼む。

 すぐに運んできてくれた美人にはものすごく見覚えがあったが、つっこまないことにして喉を鳴らしてビールを飲んだ。


「かぁあああああああああああああああ! 冷たいビールを流し込んだ瞬間、生きているって感じるぜ!」

「……まもんまもん、他にももっとあるでしょうが」

「うっさい!」

「さまたん様、他にもお客さんがいるのでもう少し静かに」

「……まもんまもん言う奴に注意されちゃった!」


 自分の方が常識があると信じていたサマエルはショックを受け、ラーメンを追加注文してしまった。

 明日は体重計が怖い。


「……いや、お前ら青森に帰れよ。あと、まもんまもんは青森で懲役刑だろうが」


 店主であり、中華鍋を器用に振るうのは、アルフォンス・ミカエルだ。

 小梅の元婚約者であり、ノルン三姉妹とラブコメった挙句ハーレムった男だ。

 現在は、向島市に食堂「神の炎」を開店し、繁盛している。

 ただ、食堂と謳っているが、中華ばかり注文される。


「まーももももももん! 確かに、強欲を司る魔族マモンは青森で無期懲役に等しい、さまたん様の動画登録者が百万人突破するまで魔界に帰れないという刑罰を喰らったが」

「おい、無期懲役とかいんじゃねえよ。もうすぐ五万だぞ! あと九十五万じゃねえか!」

「ここにいるのは、強欲を司る魔族マモンではない!」


 さまたんのツッコミは無視し、マモンは怪訝な顔をするアルフォンスに自己紹介をした。


「初めましてまもんまもん。俺はまもんまもんを司る神――まもんまもんだ!」

「なんかうぜぇ、あと何勝手に神族にジョブチェンジしてんだよ。もっと言うとまもんまもんを司る神なんていねえよ! つーか、まもんまもんてどういう意味だよ!」

「まもんまもんは魔法のまもんまもんでまもんまもん!」

「……おかしいな。油の弾ける音のせいか、こいつの言っていることの意味がわからねえ」


 アルフォンスは考えるだけ無駄か、と判断し、料理に集中する。

 そして、二時間ほど時間が経ち、お客が帰りマモンとサマエルだけになった。


「――蓮、立派になったなまもんまもん」

「ありがとうマモンさん」

「ふっ、人の成長は早いな。俺も負けないようにまもんまもんしなければならないな」


 遅い夕食を取る蓮が烏龍茶で、マモンがビールで乾杯した。

 頻繁に会うことはできないが、いずれは一緒に暮らしたいと思っている。

 マモンは動画収益を亜子との新婚生活と、蓮の店を開くため貯金しているのだが、内緒だ。


「どんどんレパートリーを増やして、毎日マモンさんにご飯を食べさせてあげるからね!」

「期待しているまもんまもん!」

「みんなにもご飯を振舞ってあげたいなぁ」

「きっと叶うさまもんまもん!」


 こうして蓮と楽しい時間を過ごしたマモンは、ひとつの失敗をしてしまう。

 蓮と一緒に撮った写真をSNSにアップしてしまった。

 しかも「我が子」として。




 ――無論、SNSはバズりトレンドに「まもんまもんの息子」が入った。




 平和な向島市ぃ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そしてバズった後、芸能界入りして美形男子48人の一人になってオリコンチャート独占して....
[一言] つまり、亜子さんはまもんと結婚した時点で一児の母に!?
[一言] 蓮くん、魔族のシェフになるのか(信長のシェフ完結記念)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ