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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
十三章

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77「用があるならお前から来いって思わね?」③





「御託はいらない。由良夏樹、お前も聖剣の勇者だと聞いている」

「だったらなんだ?」


 小池はじめの右手に長い剣が握られていた。


「……ツーハンドソードとかさぁ」


 全長二メートルほどある、両手剣だ。

 長めの握り、ガードが特徴のロングソードをそのまま巨大化した両刃剣だ。


「見誤るなよ、由良夏樹。この剣は、ただ長いだけの剣じゃない」

「知ってるよ、雑魚が使うに丁度いい雑魚な剣なんでしょ?」

「この剣の名は、聖剣生命の剣という。斬り殺した相手の力を使い手に与え、さらなる力を与える素晴らしい剣だ」

「それのどこが聖剣!? 魔剣じゃなくて!?」

「何よりも、重い。俺のような優れた勇者だからこそ、持ち上げることができるほど重量がある。その重量は何も、この剣の材質の問題ではない。この剣に宿る魔力、そして存在そのものが重いのだ」

「スケールちっちゃ!」


 夏樹の相棒である蒼穹の星槍は、複数の世界を破壊している。

 命を奪って力にし、重いだけの剣とは比べ物にならない。


「――常闇の剣」


 夏樹はアイテムボックスから、魔王の愛剣を取り出した。


「いいぞ、魔剣か。凄まじい力を感じる。多くの命を奪ってきた、血塗られた魔剣だな。しかし、俺の聖剣と戦うには少し力不足に思える」

「まあまあ、そういうことは――戦ってから言おう、ぜっ!」


 夏樹は砂浜を蹴った。

 一瞬で間合いを詰めると、常闇の剣を薙いだ。

 対し、はじめは長剣をバッドのように振るった。


 ぐおん。


 そんな音が聞こえた気がした。

 常闇の剣よりも長い剣を、夏樹と同じ速度で振るってみせたのだ。


 魔剣と聖剣がぶつかり、火花が散った。

 同時に、常闇の剣の一部が砕かれ、破片が舞う。


「どうやら俺の剣の方が上だったようだな! いや、剣を使う俺の腕の方か?」

「知るか!」


 夏樹は常闇の剣が砕かれたことなど全く気にせず、はじめの満面の笑みが浮かぶ顔に拳を叩き込んだ。

 一度ではない、三度だ。

 はじめの鼻が潰れ、血が吹き出した。


「由良夏樹ぃ! 相棒が壊れても平気か!」

「別に相棒じゃねえし。武器が壊れて動揺するわけがねえだろ。壊れるまで使ってこそ、武器だ!」

「――はっ、違いない」

「というか、いい加減、その俺は強いんですって雰囲気やめて。普通に苛立つ」


 鼻血を拭きながら、まだ楽しそうなはじめの襟首を掴んで思い切り引き寄せる。

 どうやら聖剣生命の剣が重いことは事実なのだろう。

 はじめをこちらに引っ張るのに、無駄に力が必要だった。

 しかし、問題はない。

 夏樹は思い切り、はじめの額めがけて頭突きをした。






 常闇の剣さん「しょぼん」

 十束の剣さん「なになに、しょんぼりしちゃって。大丈夫だって、なっちゃんだって大事に思ってるって。ほら、常闇の剣ちゃんって自己修復能力あるじゃん。だからだって。あ、そういえば、良いフレンチ料理店知っているんだけど、行く?」


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 続刊できますよう応援いただけますと幸いです!

 ぜひお読みください、何卒よろしくお願いいたします!!

挿絵(By みてみん)


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― 新着の感想 ―
星子さん呼ばないなんて舐めプしてるね
>しかし、俺の聖剣と戦うには少し役不足に思える」 本来の意味的には役者不足が正しいんだけど、はじめが誤用している可能性もあるからな 誤字なのかどうか微妙
聖剣生命って言われると、顧客を騙すイメージっすか?
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