76「用があるならお前から来いって思わね?」②
「なぁああああああああああああああああああにが、俺が「帝国」だあぁああああああああああああああああああああああ! カッコつけてんじゃねえよぉおおおおおおおおおおおおおおおお!」
青年の物言いを気に入らなかった夏樹が叫んだ。
「しかし、異世界帰りの勇者に、地球産の勇者、剣士、天使、鬼か。これは殺し甲斐があるな」
青年は笑いながら、夏樹たちに近づいてくる。
「つーか、お前誰だよ?」
「名乗ってなかったか? 俺は、小池はじめ。「帝国」の皇帝だ」
「……で?」
「俺の部下たちがお前を邪魔だと鬱陶しい。同時に、新たな神々、俺の部下、すべて倒しているとも聞いている。ならば、頂点たる俺が自ら殺した方が早い。何よりも――――面白いだろう?」
青年――小林はじめから放たれた魔力がびりびりと夏樹たちを刺激した。
確かに、「帝国」のトップに君臨するだけある。
凄まじい魔力量だ。
そして、夏樹たちを前にマイナスな感情を微塵も抱いていない。
何よりも、はじめは自分の方が夏樹たちよりも強いと信じて疑っていない。
それだけの理由があるのか、それとも単に勘違い野郎なのかはまだわからない。
「面白いのはいいんだけど、教えてくれない?」
「なんだ?」
「あんたたち、何がしたいの? 力を持つ人間が上にたつのはわかったんだけど、もっと細かくさ、なになにをこうして、ああして、どうするってもっとあるっしょ?」
「夏樹ぃ、おどれの方がもっと言い方があるじゃろうて!」
「俺はいいの!」
「わがままじゃのう!」
「いいんだもん! 俺はこいつみたいにお馬鹿な計画とか立ててないからいいんだもん!」
夏樹ははじめを指さす。
はじめは、顔色を変えて少し困った顔をしていた。
「何をするのか、細かくか。基本的に、俺は保にやらせている。俺はただ、俺こそが頂点に立つべきだと思っている。保はそんな俺を頂点に立たせるために手伝いを喜んでしている。保のやり方は面倒臭いが、仲間を集めながら、新たな神々と戦いよくやっている。自分から面倒くさい方向に進んでいる気がするが、奴がそうしたいのならそうればいい。俺は知らない」
「あれー。なんかなっちゃんの聞き方がわるかったのかなぁ。意味わかんなーい」
「そうか」
「そうだよ! んじゃ、聞くけど、小池はじめ――お前は何をどうしたいんだよ?」
改めて尋ねた夏樹に向かい、はじめは笑った。
心からの笑顔だった。
「強い奴らを片っ端から殺す。殺して、殺して、殺し続けて、殺し尽くせば俺が一番だ!」
「……お前もしょうもないこと考えているなぁ。まるでバーサーカーじゃねえか! ついていけねえよ!」
――小梅、銀子、千手、虎童子が「お前が言うな!」と叫んだ。




