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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
十三章

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85「お婆ちゃんはいつでも優しんじゃね?」②





「はぁはぁ、俺様じゃだめじゃ! 千手を呼んでくるんじゃ! ツッコミの勇者王七森千手じゃないとこの場を納めることはできないんじゃ!」

「小梅ちゃん? そんなに叫んで、喉痛めるよ?」

「夏樹ぃ! おどれは常識人振る癖にこういうときにやっぱり規格外なんじゃなあって思い知らされるんじゃが、気づいとらんのか!?」

「落ち着いて、小梅ちゃん。とりあえず、深呼吸しよう? ひっひっふー! ひっひっふー!」

「ひっひっふー! ひっひっふー! って、お約束じゃな!」


 てしんっ、と小梅が夏樹の頭を引っ叩いた。


「いたた。さてと、小粋なジョークで場を和ませたから、俺のターンだな。まず、そこのこそこそしている奴ら、逃げるな」


 紫電が走り、夏樹の開けた壁の穴から逃げ出そうとしていた少年ふたりと、少女ひとりの背中に雷が直撃する。


「ぎゃっ」

「ぎっ」

「いぎっ」


 三者三様の小さな悲鳴をあげて、受け身も取れずに前のめりになって床に倒れた。

 意識までは奪っていないが、それなりに力をこめたのでしばし激痛を味わうことになるだろう。

 彼らが何者かわからない。わからないからこそ、先手必勝で攻撃すべきなのだ。


「はいはい、っとね。んで、「帝国」の奴らは誰だ! 俺の休日にイベント発生させた奴は俺の前に膝をついて首を差し出せ。なに、痛みは感じさせない。気づいた時には、首と胴体がさよならしているだけだ。話を聞くのはそれからだ!」

「首を刎ねてから話をするのは斬新すぎじゃろうて!」

「話を聞いてもらいたいのならそのくらいの誠意は」

「誠意以前の問題じゃろう!?」

「やれやれ。まったく小梅ちゃんったら」

「なーんで俺様が常識がないみたいな感じで肩を竦まされなきゃならんのじゃ!? この場にいる全員が夏樹のほうが常識がないって思っているんじゃが!?」

「ははは、ナイス天使ジョーク!」


 手を叩いて笑う夏樹に、ありすと多聞、そしてキリエがドン引きした顔をして後ずさった。


「……まあなんじゃ、関わるな危険な存在に関わってしまったちゅうことで諦めるんじゃな」


 小梅がかわいそうなものでも見るような目をありすたちに向けた。


「こらこら、夏樹ちゃんったら。あまり物騒なことを言ったらいけないわよ。あなたも辛い戦いを経験したようだけど、そのままでいなくていいの。時間がかかっても、ゆっくり変わっていっていいのよ」

「――おばあちゃん」

「えっと、ありすちゃんが私たちのために夏樹ちゃんを訪ねたのね。それで、そちらの小梅ちゃんが対応してくれたみたいだけど、ごめんなさいね」


 滝が剣呑な顔をしている夏樹に優しい声をかけた。

 不思議なことに夏樹から剣呑な気配が消えた。

 まるで穏やかな顔つきになった夏樹が滝と目を合わせた。


「おばあちゃんには難しいことはわからないのだけど、ありすちゃんはみんなのためにとても一生懸命な頑張り屋さんなの。よかったら、夏樹ちゃんにありすちゃんのお話をきいてほしいのだけど」

「うん、聞く!」

「ありがとう、夏樹ちゃん」

「何を言っているんですか、俺と滝おばあちゃんの仲じゃないですか!」

「あらあら、夏樹ちゃんったら」


 いつもなら暴力に訴えていた夏樹だが、滝の一声のおかげで対話が可能となった。

 珍しい光景に小梅が納得したように頷く。




「きっとおばあちゃんは勇者でもなく聖女でもなく、魔物使いかなんかじゃと思うのう!」





 シリアス先輩「バーサーカー使いじゃね?」


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挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
そっか、ばーちゃん枠は空いてたかー 外見も。年齢だけなら・・・
なっちゃん、おばあちゃん子説
こういう優しさが溢れ出てるようなお婆ちゃんには誰も逆らえません。
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