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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
十三章

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89「前を向くことが大事じゃね?(きりっ)」②





「夏樹くん、ありがとう。そう言ってもらえるだけで、救われるよ」

「えー、あー、なんていうか、俺は真面目な話をするのはあまり好きじゃないんですけど。誠司さんはいい人だし、杏は変わったし、もうそれでいいんじゃないかなって思います」


 やはりこういう雰囲気は得意じゃない。

 どうも性に合わないのだ。


「俺、誠司さんすごく尊敬しているよ。めっちゃ頑張っているのも知ってる。お母さんと一登も、そして杏も同じだと思っている」


 あえて、夏樹は杏を「さん」付けで呼ばなかった。


「だからさ、もういいんじゃないかなって。またウチに遊びにきて欲しいし、一緒にご飯も食べよう。誠司さんお酒好きっしょ。この家に遊びにくると飲兵衛たちが歓迎してくれるよ」

「夏樹くん、ありがとう。そうだね、うん。また一緒に、一登くんも」

「また釣りしよう! 俺も一登も腕上がったんだぜ! な?」

「うん。自慢じゃないですけど、夏樹くんより腕は上です」

「いやいや、俺の方が上だし」

「この間の勝負は俺が圧倒的勝者だったけどね!」

「この間は潮が悪かったんだよ!」

「同じ場所で釣りしてたじゃん!」


 夏樹と一登が張り合っていると、誠司が吹き出した。

 ようやく笑ってくれた。


「――ありがとう。そうだね、また一緒に釣りに行こう」

「うっす!」

「はい!」


 夏樹は敬礼し、一登が大きく頷いた。

 そして夏樹はそのまま杏にも声をかけた。


「――杏」

「――っ」

「もう大丈夫だ。これからきっといいことが起きるさ。頑張れ!」

「……お兄ちゃん……うん、ありがとう。杏、頑張る!」


 夏樹は杏に親指を立てた。

 きっと彼女は大丈夫だ。

 今の彼女であれば、道を謝らないだろうし、謝っても止めてあげようと思える。


「……一登も、ずっとずっと気にかけてくれてありがとう」

「うん。いいんだ。いいんだよ」


 杏の感謝の言葉に、一登は瞳を潤ませた。

 一登はずっと杏のことを気にかけていた。

 時には喧嘩をしても、一方的に詰られても、決して見限ることはしなかった。

 兄が原因だと察していたのもあるだろう。

 初恋だったこともあるだろう。

 何よりも、一登が心優しい少年だったからだろう。

 この日、三原一登は報われたのだ。


「……誠司さん、杏ちゃん、これから一緒に頑張っていきましょう」


 春子がそう優しく言うと、誠司と杏の瞳から涙が溢れた。

 春子と一登も涙を流した。


 こうして、夏樹たちの心にあった「しこり」は完全に消えたのだった。






 マモン氏「――よくわからいまもんまもんだが、感動した。泣けるでまもんまもん」

 小梅さん「よくわからんのに泣けるおどれはすごすぎじゃろ!」

 銀子さん「つーか、いつまでマモンさんはここにいるっすかねぇ」

 サタンさん「いい加減に青森帰れよ」


 ブシロードコミックス様より「異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。」1巻が発売しました!

 :コミカライズ最新話(8話―①)公開となりました! ぜひお読みください! 

 なっちゃんの大冒険をぜひぜひ応援して下さい! 何卒よろしくお願いいたします!


 何卒よろしくお願いいたします!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
またもや感動シーンにまもんまもん。よもや、青森からの侵略の尖兵か⁉
紆余曲折あったけど、落ち着くところに落ち着いた。良かった良かった 本当にアレさえ存在しなかったら普通に良い家族で居られただろうになぁ
杏ちゃん更正させたアテナさん達は凄かったんだなぁ 神話エピソードはアレだけど
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