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最強なのに無能扱いの俺、グータラ生活を維持するため今日も最低限の働きをする。  作者: 鯖村光輝


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第7話「強敵」

ギルドの共有スペース


シンは椅子に座っている。


明らかに寝起きの顔でボーッとしている。


リナは受付付近で依頼を選んでいる。


ギィー


ギルドの扉が、静かに開いた。


視線が集まる。


現れたのは、一人の女。


金髪。


長い髪の美女。


自信が表情に現れているような笑顔。


「新人、か?」


「か、かわいいな。」 


ざわつく空気の中、彼女は受付へ向かう。


「登録をお願い。」


元気な声。


受付嬢が少しだけ戸惑いながら手続きを進める。


冒険者たちが声を掛けにくる。


「ねえねえ、どこから来たの?」


「うちのパーティ入らない?

職業はなに?戦士?」


謎の美女「みんなありがとー。

私の職業は魔法剣士よ♡」


「か、かわいいー。

たまらん。」

 

リナはなんとなく面白くない顔をしている。


なにげなくシンの方を見る。


シンはまだ寝ぼけているようで、

気にしてはいない様子。


リナの機嫌、戻る。


謎の美女「ねえ。このギルドで一番強い人って誰なの?」


「一番強い人?

そりゃ、リナさんだろ。」


「おお、そうだそうだ。

この前もとんでもなく強そうな魔物を、

攻撃魔法一発で倒しちゃったんだからな。」


謎の美女「へー、一発でねー。

リナさんてどこにいるの?」


「あの人だよ。」


謎の美女がリナに近づいてくる。


謎の美女「初めましてー。

ライラって言います。

仲良くしてね♡」


リナ「...ええ。

こちらこそ。

よろしく。」


数分後。


ライラは冒険者たちに囲まれている。


リナは1枚の依頼書を手に取った。


リナ(オーク10体の討伐。

報酬も高めだし、今日はこれが良さそうね。)


リナがシンの前に立つ。


リナ「シン。今日はこれよ。

頑張りましょうね。」


シン「...なんかどんどん重労働になってきてない?」


リナ「弱い敵ばかりじゃ強くなれないでしょ?

私たちの目的はいつか魔王を倒すことなんだから。」


シン「...初耳なんですけど。」


覇気のないシン。


リナ「あなただってこの世界の平和を守りたいでしょ?」


シン「...うーん...平和ねー。」


リナ「何よー」


ライラが2人に近づいてきた。


ライラ「どうもー♡

あのー、私も一緒に連れて行ってくれない?

初めての依頼だし、強い人と一緒だったら安心かなって。」


リナ「...今日はオークの討伐よ。

難易度高めのクエストだけど、大丈夫?」


なぜか若干トゲのある言い方。


ライラ「うん。私もけっこう強いから大丈夫。」


リナ「そう。わかったわ。

よろしくね。」


シンはまだボーッとしていた。


ライラ(フフッ、人間のレベルがどの程度なのか

見せてもらおうじゃない。)


森の中 


シン、リナ、ライラ、その他3名


「いたぞ!

オークの群れだ。

掛かれー!」


3人の冒険者たちがオークに切りかかる。


リナも魔法で攻撃。


ファイヤーアロー!


オーク1体に大ダメージを負わせる。


ライラ(へー、やるじゃない。

なかなかの攻撃魔法ね。)


一体のオークがライラを襲う。


「ライラちゃん危ない!」


ライラは剣を抜く。


ライラ「やー!」


ライラはオークと互角の戦いをしている。


シン「...」


「うおー!ライラちゃんがんばれー!」


一人の冒険者がライラに加勢する。


後ろからオークを切る。


ライラ「あ...」


「ライラちゃん大丈夫?」


冒険者が、少しかっこつけた感じで聞いた。


ライラ「...うん。ありがとう。」


どこか寂し気に答えるライラ。

 

冒険者の一人が大声でシンに話しかける。


「シン。今日は数が多いんだ。

お前も少しは働け。」


シン「へいへい。

やー。」


やる気のない声。

全く倒す気のない勢いでオークに向かっていくシン。


ライラ(そういえば何なのあいつ。

このパーティのレベルは高い。

その中に一人だけ異常に弱そうなやつ...)

 

オークに簡単に吹っ飛ばされるシン。


シン「だ、だめだー。

殺されるー。」


リナはシンの方を見て、微笑んでいる。


ライラ(どういうこと?

仲間がピンチなのになんであの女は助けに行かないの?

これが人間の本性ということなの?)


オークがシンにとどめを刺しにいく。


シン「う、うわー。」


リナ「もう。世話が焼けるわね。

インパクトショット!」


リナの衝撃魔法でオークが吹っ飛ぶ。


シン「ふー。助かったー。」


ライラ(ふんっ。

とんだ足手まといね。)


オークの攻撃が激しくなってくる。


冒険者3人は気を失った。


ライラ(フフフ。

仲間3人が戦闘不能。

この絶望的な状況で、実は私は魔族なのよって言ったら、

この2人は一体どんな顔をするかしら。

とりあえず気絶したフリをして、もう少し追い込んでみようかしら。)


リナは4人が気を失っていることに気づく。


リナ「シン。みんな気を失ったわ。」


シン「ほんとに?」


リナ「ええ。

そろそろ手を貸して。」


ライラ(フン。この男の手を借りる?

なんの役に立つっていうの?)


シン「へいへい。」


尻もちをついていたシンがめんどくさそうにゆっくり立った。


そして...


シュッ


消えた。

 

ライラ(へ?)


ドーン!ドーン!ドーン!


凄まじい衝撃音と共にオークが倒れていく。


ライラ(えーーーーー!) 


シンは欠伸をしている。


リナ「ありがとう。

まだまだ私一人の力じゃきついわね。」


シン「そんなことないよ。

リナ一人でも時間掛ければいけたんじゃないか?

ふわぁ~」


リナ「そうかしら。」

 

ライラ(ちょ、ちょ、ちょ待てよ!

あいつ今何した?

高速でオークに攻撃したってこと?

はぁ?強すぎじゃん。

あれって魔王様に匹敵するんじゃね?

んー...これは作戦を変えた方が良さそうね。)


冒険の帰り道

 

ライラがシンに近づく。 


ライラ「ねぇ」


シン「ん?」


ライラ「実は...

さっきの戦い見ちゃったんだよね。」


シン「...え?」


ライラ「あなた強すぎ。」


シン「...マジか。」


少し後ろを歩いているリナ。


面白くなさそうな顔をしている。


そっと近づいて二人の会話を聞いている。


ライラ「なんでそんなに強いのに、弱いフリしてるの?」


直球。


ライラ(こいつが強さを隠しているのには、

きっと大きな理由がある。

こいつの秘密を探っていけば弱点が見つかるかもしれない。)


シンは少しだけ考えて


シン「バレると仕事増えるから」


即答。


ライラ「……は?」


理解が追いつかない。


シン「ランクが上がると仕事増えるんだ。

遠征も増えるし。

泊まり込みも増えるんだ。」


ライラ「それはそうだけどー...

それだけ?」


シン「俺にとっちゃ超重要なことだ。」


沈黙。


ライラ(なにそれ...

あれだけの戦闘力を持ってて...

もしかしたら世界征服も夢じゃないような

チート級の力持ってて...

隠してる理由が、働きたくないから...)


キュン♡


ライラ(え?意味わかんない?

何こいつ...意味わかんない。

でも、あの強さとこのやる気の無さのギャップ...

ヤバい♡

アン♡)


ライラの心はシンに完全に奪われた。 


ライラ「シン...」


シン「ん?なに?」


シンは、いつも通り。


ライラ「あなたのことが好き。私と付き合って。」


リナ「なっ!」


シン「やだ」


即答


ライラ「えー?

なんで?」


シン「だってお前、魔族だろ。」


リナ「え?」


ライラ「え?バレてた?

いつから?」


シン「最初から。

魔族特有の魔力が出てた。」


ライラ「すごーい。」


リナが割り込む。


リナ「あなた一体何の目的でここに来たの?」


ライラ「それは秘密♡

私はシンの秘密を知っている。

でもバラさない。

だからあなたたちも私のことバラさないでね。

大丈夫。危害は加えないから♡」 


リナがライラを睨む。


ライラは気にせず、満面の笑みでシンのことを見ている。


ライラ「シン。愛に種族は関係ないわ。

私、諦めないからね。」


シン「...」


シン(めんどくさ)


リナに強敵現る...

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