路地裏の酒場にて
お久しぶりです。モチベが停滞ぎみです。
「あ!ここですここです!スープがすごく美味しいんですよ〜!」
チェルボニさんに連れて来られたのは路地裏の、かろうじて看板を確認できるかな?みたいな感じの一見さんお断り〜な雰囲気が溢れるところだった。
「まあ女の子口説くときによく使うんですけどね!」
チェルボニさんはエヘヘと笑いながらそう言った。
「あの…チェルボニさんはどうして私達を…?口説くのなら一人づづじゃないんですか?」
「うん、それも含めて入ってから話しますよ。まずは入りましょう!」
そう言ってチェルボニさんは扉を開けて私達も店の中に入った。
店の中は綺麗にされていて驚いた。この世界の大衆向けのお店は普通に結構汚いので、地球のお店を思い出させる内装だった。
「う…すごいなここは…まだ私達が来るようなとこではないぞ…」
「あはは、心配しなくても大丈夫ですよ!お会計はもちろんワタシが持ちますしここは格式高く見えますけども、ちょっと背伸びしたい冒険者御用達のお店なんです!」
コソコソっとシアとチェルボニさんが話していた。
「じゃ、とりあえず座ってください!マスター、とりあえずりんご酒をお願いします。二人は?」
「じゃあ私も同じものを頼む。」
ア、アルコール…この世界ではとりあえずお水、ということはない。きれいな水というのはかなり貴重なもので、保存もしやすく腐りにくいワインなどのお酒ががよく飲まれているようだった。
「酒精の弱いものを…お願いします…」
私はどこに行っても基本的にこれで乗り越えて来た。未成年飲酒、ダメゼッタイ、してるけど。
「それじゃあいきなりだけど本題に入りましょううか。」
すぐにワインが来て、チェルボニさんは早速話し始めた。
「実は…依頼を手伝ってほしいんです…」
「依頼を…?チェルボニさんほどの人が何故私達を?」
シアが聞き返した。たしかに私達は勢いはあってもまだチェルボニさんと一緒に依頼を受けるほどのランクも実績もない。
「はい…その…護衛の依頼なんですよ。でも依頼者がちょっと厄介でして、女性の冒険者だけに護衛してほしいという依頼なんです」
「女性だけ…それはその…」
金にものを言わせる醜悪なデブオヤジが想像された。
「依頼者は女の子なんですよ!ですがその、男性の冒険者が護衛につくと問題があるらしくて。それで、ということですね!」
「女の子だけの理由はわかりました。依頼者にも事情がありますし詮索はしません。ですが何故私達なんですか?腕の立つ女性の冒険者なら他にも…」
「他の女性の冒険者も大体がパーティに入っているんですよ!そこから一時とはいえ引き抜くのはやりづらいものがあって…そして女性でソロなんてほとんどいないですし…そこで貴女達です!」
たしかに私達は見事に条件に一致していた。
「わかりました、条件などを確認してから受けるかどうかを決めたいので諸々の話をお願いします。」
「おお!ありがとう!条件はかなり良いので心配いらないですよ!」
そこからシアとチェルボニさんはしばらく依頼について話していた。ちなみに私は最初からあまり喋っていない、こういった交渉などはこれからもシアにまかせよう…ありがとう…
しばらく二人で色々なことを確認したり相談していた。その話が一段落したタイミングでチェルボニさんが思い出したよう話し始めた。
「あ、貴女達がこの依頼の条件にピッタリだからっていうのも理由ですけど、可愛い娘がいると聞いて誘わずにはいられなかった!というのが一番の理由ですね!」
チェルボニさんはドヤ顔でそう言った。よくわからない人だけど、顔が良いのでちょっとドキッとした。




