表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

Part2  温度差

Part2  温度差



誕生日計画は、波乱の幕開け。前途多難?い、いや大丈夫だ。今のはちょっと油断していただけで。

知った顔がいないのを確かめてから再び美紅の手を取る。


「恥ずかしかったね・・・」

「ごめん、うかつだった。ちょっと浮かれていたかな」

「明日、アヤカちゃんたちに会うの、もっと恥ずかしいな」


うん、それは確かに。

何か弱みを握られた感じがしないでもない。


「それにしても、蒼くん、モテるね、小学生にまで」

「え?」

「アヤカちゃんって可愛いし、将来すごく美人になりそうじゃない。今から予約入れとく?」

「な、何言ってるの?!俺そんな趣味ないし、それに結婚は・・・」


言いかけて、言葉に詰まる。

ここで「結婚は美紅としたい」なんて言ってしまうのはあんまりだ。

本音だけど、確実に本気にしてもらえなさそうだし、かえって印象下げそうな気もするし。


「やだ、冗談だってば。それに確かに結婚を考えるのは早すぎるよね。蒼くん、まだはたちだし、ゆっくり考えないとね」


結婚はまだ早い、か。

卒業までまだ2年以上あるし、卒業しても結婚するためにはある程度の蓄えがないと駄目だろうし。

でも

正直、美紅にそう言われてしまうとショックだったりして。


俺は美紅以外の女の子を好きになるなんて考えられないし、美紅にもそうあってほしい。

美紅を他の男に取られるなんて絶対いやだ。ずっと俺だけを見ていてほしい、一生一緒にいたい。


だから・・・。

出来れば今から予約入れておきたい。アヤカちゃんじゃなくて美紅に。


でも、

こういうこと言うってことは、美紅のほうはまだ結婚なんてまったく考えてないってことなんだろうな。

やりたいことがたくさんあって、結婚を考えるどころじゃないってことなのかな。

なんというか、美紅の気持ちと俺の気持ち、そこにずいぶんと温度差を感じてしまう。


「行こうか」


美紅を促して歩き出す。

繋いだ手に力を込めて。

この思いが美紅に伝わるように。

温度差が少しでも縮まるように。

祈りを込めて。





ちょっとせつない展開。

蒼くんの切なる願いは美紅ちゃんに通じるのでしょうか。以下次回(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ