迷探偵
いよいよ謎解き編ですが、子供騙しでゴメンナサイ…。これで終わる予定だったのに、終わらなくてゴメンナサイ…。次で必ず…。
誤字・脱字があったらすみません。
靴を脱いで、30cm程の段差を上がった。
雨戸が閉まっているため、キッチンと古い木製の雨戸の隙間から漏れる光だけなので、かなり薄暗い。
目の前に2m幅の廊下がまっすぐ奥まで伸びて、その先にはキッチンがある。
両脇に障子戸があり、4部屋すべての部屋が障子1枚で繋がっていて、キッチンを通ってグルッと1周できる作りで漢字の甲に似ている。壁は昔ながらの漆喰で所々にヒビが入っている。
「…とりあえず、雨戸でも開けるか…」
廊下を進むと左右にまた廊下が伸びて十字路?になっており、そこを右に曲がった。右に長い窓…全部開けると縁側になる。左に障子戸…ここは、かつて俺の部屋だった。
窓の鍵を開けて、雨戸を1枚ずつ
ガタガタッガタンッ…
と大きな音をたてて戸袋にしまってゆく
「相変わらず、うるさいヤツだな!」
と、雨戸に話しかけ。空気を入れ換えようと、窓は開けたままにし、反対側の雨戸も同じ様に開け放つと、だいぶ明るくなった。こちらの廊下の突き当たりには、トイレがあり、俺がいた頃は汲み取り式で、中学に上がるまで、夜は怖くて1人で行けず母に扉の外で待っててもらった。あのポッカリ空いた穴から手でも出てきそうで…。
「まさか、まだボットン便所じゃないだろうな…」
トイレの扉を開けた…、「フフッ…さすがに、ボットンはないか〜」
中は、綺麗な洋式になっていた
「ウォシュレットまで付いてらぁ〜」
独り言が多いのは、かつて住んでいたとはいえ、10数年ぶりの薄暗い広い家に1人で少し怖かったのかもしれない…。
トイレの扉を閉め、スーっと、障子戸を開けた…、こちらは居間だったはずだ。
「………すげぇ…何も変わってねぇ…」
母さんが片付けたのかスッキリとはしていたが。家具の配置、仏壇、丸いちゃぶ台、座椅子、床の間には壺が並び、誰が描いたのか知らないが鶴と亀の掛軸…すべてがあの頃のまま時が止まっている。
「………まさか!」
と、右の障子を開け廊下に出た。俺の部屋の前… スッー …障子を開けた。「…………やっぱり…
出てったきり、連絡も寄越さないヤツの物なんか捨てりりゃいいのに…」
こちらも、俺が出て行ったままだ。黄緑色の絨毯、正面にベット、隅に勉強机、その横に紐で縛られ雑誌、床に鉄アレイ…。
ゆっくりと足を進めて、鉄アレイを手に取り
「毎日、やってたなぁ…」
数回上下させ、床に置いた。
さらに、歩を進めてマットレスだけのベットに腰かけた。
ギシッ…ギシッ……
と、バネが軋む。
「無理言って買って貰ったんだよな…コレ…」
マットレスをポンッ…と、叩いて横になった。
ポケットから、母の手紙を取り出した。
(ヒント1
・必ずこの家の中あります。
ヒント2
・いつでも、あなたの後に
最後に…ちゃんとした格好で来ましたか?寝癖や無精髭なんてだらしないのはダメよ!)
「…まず、家の中にあるのは間違いないよな…」
「…次が、あなたの後ろ…かぁ…」
違うとは、思ったが…
起き上がってマットレスを持ち上げてみたが何も無い…さらに、ベットの下も覗いてみた…。
「…んっ!…何かある!まさか!?こんな簡単に…?」
手を伸ばして、引っ張り出すと30cm程のクッキーの缶だった。コレには、見覚えがあった。俺が小学生だった頃の宝物入れだ。
「まさか、この中って事はないよなぁ〜」
缶の蓋を開けようとした…が、少し錆びているためか開かない。
「…っ…クッ…
ダメだ!錆びてやがる…」
無いとは思っていても、無いとは言いきれないので開けない訳にはいかない。思いついた物を1個1個潰していくしかないのだから。
スッと、立ち上がり机の前まで行くと、引き出しを開けた。鉛筆、消しゴム、定規、コンパス、ドライバー、のり、ホチキスなどが乱雑に入っている。
マイナスドライバーを手に取り、クッキーの缶を抱えて隙間にグリグリと差し込んだ。そのまま、ドライバーを上に…グイッとやると…カシャ〜ンと案外簡単に開いた。中を覗いて
「…あぁ〜集めてたなぁ〜…ビー玉にメンコ、ベーゴマ、ヨーヨー、当たりと書かれたアイスの棒…あるわけないか…」
思った通り、遺書らしき物は無かった。
「あなたの後ろ…俺の後ろって事だよなぁ…つっても同じ場所に居る訳じゃないしな……」
…ググゥ〜〜…と、腹が鳴った。
そういえば、昨日の夜から何も食って無かった…
「…ダメだ!腹が減って頭が回んなね〜や…よしっ!」
と、立ち上がり玄関に行き靴を履いた。チラッと鏡を見て
「髭剃らなきゃなぁ…」と、つぶやいてその上にあるブレーカーのスイッチを上げた。
駅前まで行ってコンビニで、夜の分の弁当2個とお茶2本あと小腹空いたとき様にパンを何個か買ってきてた。
弁当を食べ終わると…
「はぁ〜…腹ふくれたら眠くなっきちまった…まあ、焦っても解ける物じゃないし…少し寝てからにするか…」
自分の部屋のベットに横になると腕時計を見て
「2時か…じゃあ、1時間位寝るか…ふわぁ〜あっ…」
大きなアクビをすると、スーッ…と意識がなくっていった。
「ハ〜ックション………んっ…」
自分のクシャミで目を覚ました。
「…う〜〜くっ……」
伸びをして、目を開けた…が、真っ暗で何も見えない。
「どんだけ、寝ちまったんだ…さむっ…」
と、腕時計を見たが当然見えなかった。
真っ暗な中、立ち上がると、
「たしか、ここら辺に…スイッチが…」
と、壁を探ってゆくと指に突起が触れた。パチッとスイッチを押した。
パッ…と、電気がついて明るくなった。腕時計を見ると、8時50分…
そのまま、廊下に出て窓を閉めた。
居間の電気をつけて、お茶を手に取り一口飲んだ。音が無いと妙に怖いので、テレビのリモコンのスイッチを入れて音量を少し大きめにした…。
隣の部屋の障子の前…こっちはオヤジの書斎だった、小さい頃は、勝手に入るなとよく怒られたものだ…
「オヤジ入るぜ…」
障子を開けた。電気をつけると…ここも変わらず、壁際に本棚、隅に小さい机…オヤジはいつも、この机で何か書き物をしていた。
本棚の前に行くと、サーッ……と、上から見ていったが興味を引かれる様なタイトルは無かった。
「…つまんねぇ…エロ本の一つもねぇのかよ……ヒントの答も無さそうだし…」
と、さらに障子を開けキッチンへ抜けた。中央の上から垂れるヒモを引いた、………パッ…
ゆっくりと明かりがついた。
右を見ると、長い廊下の向こうに玄関…左には流し台、冷蔵庫、その横に勝手口…反対側に風呂場古い脱衣所のない作りだ。風呂場の電気をつけて、曇りガラスの引き戸を手をかけた。
ガラガラ…ガラッ…
昔と変わらないタイル張りの風呂に小さい窓…風呂桶を覗き込むと、そんなに汚れて無さそうだ。ホースを手に取って、風呂桶に向け蛇口をひねった。勢いよく水が出てきた。ホースの先を摘まんで風呂桶をササッ…と流して、水を止め栓をした。風呂釜の種火を点けお湯を入れる
「30分位かな…」
と、風呂場を出た。
まっすぐ進んで、最後の部屋の障子を開けた。ここは、両親の寝室だった所だ。部屋の電気をつけ見回したが、電気スタンドが一つあるだけの殺風景な部屋だった。ここに、布団をひいて寝ていた。
寒い日は、父と母の間で寝ていた事を思い出す。
「…ここには、何もなさそうだな」
居間の座椅子に座り、ヒントを何度も見直していた。
「必ずこの家の中に…
この家…コの家………
!!…コロコロの家!ってゆうのはどうだ…」
立ち上がると、柱に備え付けの非常灯を外した。パッと灯りがついた。
非常灯を手に玄関を出て左手にあるコロコロの小屋に向かう、近くに民家も無いので本当に静かで、風に揺れる木々のサワサワ〜…って音だけが耳に入ってくる。
コロコロの小屋に光を当てて
「頼むぞ…」
中を覗いた…。しかし、上の方も見たが何も無かった。
「ふぅ…ダメか…」
玄関に向かいながら
「確かに、コロの家じゃヒント2の意味がわからないか…」
少し自信があっただけにガックリきた。
重い足どりで、居間に戻り非常灯を柱に戻した。




