第11話 番外編 〜フィーリアの魔法解説!〜
完全なる番外編です。時系列とかは気にしないで読んで頂けたらと思います。
「ねぇ、ガレット」
いつものようにテントで野営をしていると、背後からフィーリアに声をかけられた。
「ん?……なんで正座なの?」
既に布団に入っていたガレットが振り返ると、ピシッと姿勢を正して座るエルフの姿が目に入る。その顔は、真面目そのものだ。
(なんか変なこと言い出しそうだなあ……俺もう眠いよ……)
「どうやらね、僕の魔法ってよく分からないらしいの!」
「よく分からないってどういうことだよ……ふああ」
「名前の由来とか……どういう効果があるのか分かりにくいとか……そんなお便りが届きました!」
「お便りって、どこからだよ」
「もちろん、読者の皆様からです!」
(ほら、変なこと言い始めた。……長くなるのかなあ)
「わかったよ。それで?何するんだ?」
「作中で僕が使った魔法を、解説します!」
「……長くならない?」
「うーん。そんなにまだ使ってないから、時間かからないかも?」
「よし、じゃあちゃっちゃとやっちゃおう。俺はもう寝る寸前だぞ」
「よーし!じゃあガレットはそこで聞いててね!いっちょ解説、いってみよー!」
「おー……zzz」
◆
焼き払う炎 《セルドメギア》
・僕が嫌いな虫退治の為に考えた焼却魔法!読んで字のごとく炎の魔法だよ!
・杖の先に魔力を溜めて、魔法陣から超高温の魔力を発射するよ!
・少し魔力を溜める必要があるけど、ほとんどの生物は一撃で粉々にできる!必殺技だね!
・周りを巻き込む恐れがあるから、普段はほとんど使用しないよ!ほんとに嫌いな虫を退治する時くらいかな。
結界魔法
・生物の立ち入りが出来ないように結界を貼るよ!
・通過できるものとか、設置期間とか、イメージ次第で設定出来るから便利!
空を飛ぶ魔法
・実は魔力の燃費が悪い魔法!だけど空を飛べるのは楽しいよね。
・高度や速度が上がれば上がるほど魔力の消費が激しくなるから、使い方は考えなきゃいけないのが難点……
魔力の光 《アピスパシア》
・魔法使いが最初に覚える魔法だよ!みんな軽視しがちだけど、とても使い勝手がいいんだ!
・仕組みは、ただただ魔力を固めて撃ち出すだけ!魔力のコントロールが上手い人ほど同時に何発も撃てるし、形も変化させられるよ!
・僕くらいになると、敵に気づかれないように魔法陣を忍ばせといて、そこから発動させることも出来る!
・燃費もいいからお気に入りなんだ!
落雷で縛りつける魔法 《インデュラルセス》
・強烈な落雷で相手を麻痺状態にさせるよ!ただ、麻痺に特化させてる魔法だから、見た目ほど直接的な破壊力はないの!
・敵に囲まれたり、味方を巻き込みそうな時に優秀な魔法だね!
硬くなったパンを柔らかくする魔法
・昔よく食卓に並んだハードローフっていう硬くて食べにくいパンを美味しく食べるために、メリアさんが作り出したの!もちろんどんなパンにも使えるけど、初めて見た時の衝撃は忘れられないなぁ……僕の大事な、思い出の魔法だよ!
異次元に荷物を収納する魔法 《カセラ・プセラ》
・僕の旅に一番必要不可欠な魔法だね……ほぼ無制限に荷物を異次元にしまうことが出来るけど、整理整頓の機能はないから、定期的に片付けないととんでもない事になっちゃうのがたまにキズ……
◆
「……と、ここまでが僕の使った魔法だね!まだまだ沢山あるけど、少しずつ見せられたらいいなあ……ね、ガレット!」
「……zzz」
「あれ?……寝ちゃってる」
フィーリアが横にいるガレットに話しかけると、返事の代わりに微かな寝息が聞こえてきた。
「……もっと沢山、僕のことを知ってくれたら嬉しいな。僕も、もっともっと君のことも世界のことも知りたい。……いい旅にしようね!」
二人の旅はまだ始まったばかり。これから先、どんな景色を見て、どんな軌跡を残すのか……
――その答えが分かるのは、まだ先の話。
◆
「……あ、ちなみに魔法の名前の由来はね……ないよ!!」
気持ちの赴くまま旅をしてきた彼女らしい答えだ。




