22話 桶狭間の今川群と惨劇の儀式
【時空神ファルファッラ様のお言葉】
「……。何も言わないわよ?」
「●●●●●●」通常会話。誰にでも通じる言葉。
《●●●●●●》神言語3。信長と帰蝶と神にしか理解できない神言語含む3次元語。
『●●●●●●』歌術。
【●●●●●●】場所や地名。
【尾張国/桶狭間】
山と山の間の狭間。
この狭間と地名を合わせ『桶狭間』と呼ばれている。
ちなみに3次元の桶狭間は『桶狭間山』と呼ばれる丘である。
3次元の桶狭間なら奇襲も察知できるが、8次元の桶狭間で奇襲を受けたら一網打尽の壊滅間違いなしの場所だが、ウェアウルフの力を得ている今川群には関係ない。
奇襲を受けても、超人的身体能力で、山肌、樹木を駆け上がって回避すればいいだけだ。
またその人を超越した嗅覚で、敵の接近など手に取るように分かる。
なので3次元で誤解として伝わる、『バカ殿義元』の様な場所に陣取っても全く問題ない。
「清洲方面で歌術の衝突があったな。兤陽神の5節最大詠唱が炸裂したと思ったら、今度は何だ?」
「はい。低威力過ぎてこの距離では嗅ぎ分けられませんでしたが、何らかの歌術が衝突した模様ですな」
「仲間割れか?」
「可能性は無くは無いですな。降伏派と交戦派が争っても、この状況なら、何らおかしくはありますまいが、希望的観測でもありますな」
「そうだな。希望的観測に過ぎぬ。最悪を想定してなお足りぬ! なにせ信長の生家だ。絶対に油断してはならん。我が呪いが発動するあと10日間経過まで近づかぬ。徹底的な安全策を取る!」
今川義元と太原雪斎は崖を駆け上がり、頂上で清洲城方面をみていた。
ちなみに今は昼。
人間形態でこの運動能力だ。
流石に目視はできないが、匂いはこの距離で感知できる驚異の能力だ。
余談だが、今が昼で信長は助かっている。
人狼形態だったら、全てを匂いで察知されていてもおかしくない。
「それはそれとして、何かの争いに割って入るなら柴田勝家か?」
「それにしては……不自然な程の低性能の歌術でしたな。柴田殿が使ったなら、人間形態であっても火燎神だと判別できたはず……」
「確かにな。人間形態のワシと互角に戦いおっただけはある武将の歌術にしてはザコ過ぎる。何なら最初に衝突した力の方が強かった。何だ? このちぐはぐな匂いは?」
「人狼の呪いが発動するまであと10日。一波乱あると見るべきですな」
「そうだな。恐らく信秀が最後の足掻きに兤陽神を使って何か仕掛けたハズ。まだ『無駄な足掻き』と理解できんか」
これは油断の言葉ではない。
怒りの言葉だ。
許すことの出来ない相手への憤怒の感情。
この距離で歌術の気配を察知したのだから、当然、信秀の5節完全詠唱も感知したのは先の通り。
そして信秀は兤陽神1色持ち。
逆転するなら信長復活の歌術を使ったはずだ。
それが成功したのか失敗したのかは不明だが、最後の足掻きが来るのは予想できる。
「クックック! 何が来ようと織田の血筋は我が呪詛でそのまま眷属にして八つ裂きにしてくれる! 必ず償わせてやる……!」
強烈な憎悪を隠しもしない今川義元と太原雪斎。
なお、御覧の小説は『異次元転移 信長&帰蝶~信長Take3 暗黒のAnother Dimension 英雄の資格~』で間違いありません。
【尾張国/清洲城】
読む小説を間違えたかと思う程の、あまりのシリアス差の温度差で風邪ひきそうでしょうが、読んでいる小説は間違いありませんわ。
逆に間違って読んでいる人は第1話から読んでね☆
えー……ともかく、今川群の憎悪に対し、こちらは実に下らない事で争っているわね☆
「だりゃあッ!!」
信長が、しょっぱい火燎神の歌術で精一杯の仲裁に入る。
爆竹一発ぐらいの爆裂音が響き渡る。
小鳥が一瞬驚いて、飛び立とうとするも、そのまま留まった。
「えぇい! ここで死んだら今度は地獄ぞ!?」
信長が『実験を失敗した博士』の様な髪型で叱るが、当然、締まりが悪く効果はなかった。
ヘタクソなので火の力を制御できないのが原因の髪型なのだが、これは下手すぎの上、信長の顔が真剣なので余計タチが悪い。
「ぐ、グ、ブッ! わ、わかってますよ……!」
「?」
信長は自分の頭の状態を知らないので、皆の様子がおかしいのに気が付かない
「ププ……!! こ、今度は地獄?」
直子が歯を食いしばりながら、妙な事を言った信長に尋ねる。
なお直視はできていない。
無理であった。
「あぁこちらの話じゃ。気にするなといっても無理かもしれんが……」
気にするなと言う方が無理な髪型で信長は言う。
しかしそれは真剣そのもので、信長と帰蝶は死んだら天界で、魔神ファルファッラのお仕置き的訓練が待っている。
死んだほうがマシの死ねない訓練だ。
「え、えぇ……なかなか難しいですね」
「そ、そうね……グッ!!」
「? 直子は風飄神の巫女だったな? お主にヤケドの治療歌術を任そう」
「分かりました。『そよ風よ 慈愛と共に 休息を 風舞復元法! 風飄神ペルホネン!!』ぶふぅっ!?」
「どうした!? おぉ、うむ。回復は火燎神以外に限るな。ケレベックには悪いが……」
信長はフルスペックの『鳳凰再臨法』を食らったので仕方ないが、節を加減すれば、癒しの灯火など、殺さずに済む方法もある。
アッ!? いけない! ケレベックちゃんが火柱を爆炎に変化させて怒ってるわ!
ちょっと抑えてくるから、続きを読んでね!
あと、何度もファルファッラちゃんが言ったけど、もう一度。
三人称視点は神の視点なのだから、運命神シュメッターリングたる私には問題ない行動よ☆
「それよりもじゃ」
徐々に髪の毛がストレート化する信長の話を、必死にこらえる1人の少女と4人の女。
「今の歌術の衝突、今川義元に察知されたハズじゃ」
「えっ? いくら人狼でも昼間ではそこまでの能力は無いかと……」
全力で腹筋に力を込め、震える声で茜が聞いた。
箸が転がったら、きっと全員致命傷なぐらいに危ない状態だ。
「いや、ある。あると思って行動すべきじゃ。今、土と風の三節歌術を使った。ならば茜の火、葵の水で、そうだな……。屋根のあの飾りを歌術を破壊してくれ」
屋根には城の主、信秀の守護神、兤陽神パーピリオーの使い魔『応龍』が飾られていた。
「え、あ、あの像は城の守りと物理的強化、あとは様々な加護があります! 今破壊するのはやめた方が良いかと」
「破壊すると今後今川群に全てを察知される恐れがあります!」
「そうか。そういう事ならまだ時期尚早か。ならいずれ破壊するとして、ならば天に向かって3節の歌術を使ってくれ」
「いずれ破壊する……内乱の偽装ですか」
帰蝶が策の一端を察した。
義元の下に降伏に行くにしても、何の争いの跡が無ければ疑われる。
義元達は見なくても匂いで判断できるのだ。
城は木っ端微塵にしてやっと偽装として真実味が増す。
「わかりました。では『炎魔人 灰塵の火矢 乱れ打て 炎魔爆撃矢!! 火燎神ケレベック!!』」
茜が歌術を唱えると、纏った炎を拳に集約し、上空に向かって拳を突き出した。
その拳から大量の火矢が飛び出し、清洲城の周辺に小さなクレーターを作っていく。
「じゃあ次は『水流よ 濁流と化し 飲み込むか 濁流破砕水!! 水灑神ペタルデス!!』」
今度は葵が歌術を唱え両手を広げると、火炎弾が落着した場所に向かって濁流が塊となって飛んでいき消火が完了した。
「す、凄いなお主ら!?」
「私、さっき三節の術によく対抗できたわね……!!」
あっけにとられる信長と帰蝶に吉乃が優しく答えた。
「3次元の帰蝶姉様が特別なのだと思いますよ」
もう憎悪の感情はない。
認めたのだ。
「これで、とりあえず、清須城に異常が発生し、義元は察知したと考えていいのですね?」
「あ、あぁ……まだ日はあるしやり過ぎても困る。他の者も術の訓練するだろうし、これでよかろう」
「じゃあ、信様、帰蝶姉さま、お2人とも参りましょう」
「参る? どこに?」
「信さまの部屋です」
「あぁ、8次元のワシの部屋か」
【清須城/信長の私室】
「キャーーーーッ!?」
絹を裂くような信長の悲鳴が響く。
その後信長の部屋では、文章では表現できないナニかが行われた。
「え、ちょっとやめてッ!? 石窟とはまさかアレのことか!? イヤァァァッ!?」
信長の衣服があっという間に剝がされた。
「うそ!? え、ま、待った!? ちょ、どこ触って、馬鹿ヤメロッ!!」
帰蝶の衣服もあっという間に剝がされた。
ここはノクターンではないので、詳細を書けないが許してほしい。
運営からの警告を限界まで回避しつつ書くなら、吉乃のナニかが信長の口を塞ぎ、茜の口が帰蝶の口を塞ぎ、信長のナニかに葵のナニかが、帰蝶のナニかと直子のナニかが表現不可能のナニかが始まる!
大胸筋もナゼか念入りにマッサージする。
これ以上詳細に書いたら垢バンされるナニかが始まった!!1!!1!!
信長のナニに誰かのナニかが!?
帰蝶のナニに誰かのナニかが!?
書けぬ!
書けぬのだ!(`;ω;´)
何たる難しい表現よ!
ノクターンのランカーは化け物か!!
精一杯頑張って例えるなら、複数人で同時に行う柔道の乱取りとでも表現するのが適切か。
いや、例えではない!
地の文で表現しなければ!
艶めかしい手つk――
《危ない!! バーバチカちゃん!》
《はい! 『暝朧神バーバチカ!!』》
ややっこしいが、暝朧神バーバチカが己の基礎術を唱えると、まったく光を通さない漆黒の闇が文章スペースに表示された。
クソッ!
いわゆる『自主規制海苔』だ。
筆者渾身のセンシティブ表現が黒塗りの裏側に!
だが相手は8次元の神。
仕方あるまい……ッ!!
だが声だけは通した。
私の渾身の筆力で以下の文だけ書けた……!
「アッー!!」
「いやぁぁぁッ!?」
信長と帰蝶の悲鳴が清洲城に響き渡る。
「信長様と帰蝶様が帰ってきたのだな」
数少ない領民がナニかを察した。
純粋無垢な筆者にはこれ以上表現できないナニかが行われ、部屋から聞こえる悲鳴と嬌声が響き渡り、四聖の巫女が艶々で退出した後には、何らかの液体でベタベタの信長と帰蝶が、口に衣服を咥え悲しそうにうつ向いていた――




