17話 Screw fucking Bushido!(クタバレ、クソッタレ武士道!)
【作者の言葉】
「小説家になろう、史上初の試みだといいなぁ……そんな訳ないか……でももしかしたら……?」
【8次元世界下界/尾張国 清須城 広間】
「ちなみに、この次元での正徳寺で(斎藤道三との会談)、ワシは何かしましたか?」
「……それは聞かない方が良いだろう。次元が違うとは言え同一人物だからな。多分予想に近いと思うぞ」
信秀の言葉に不吉なナニかを感じた信長は、脳内でフラッシュバックの様に、3次元でのTake1の暴挙極まる『酷い服装で油断を誘う、うつけ策』を思い出した。
(これはヒドイ)
信長は未来の信長の行軍をみて恥ずかしくなった。
イチモツ模様の上着を半脱ぎにして、トラの毛皮の腰巻に瓢箪の水筒。
だが一方で――
《はーい、一旦時間停止っと。で、本当にヒドイわね……あ、こういう格好をしたかった? それ位なら叶えてあげるわよ?》
《いや、こんなのは……って、しれっと流すところだったが、今、記憶を読み取ったか?》
《信長ちゃんに流入した記憶は読み取れるわ。次元が違うのだからこういう事もできるのよ。仕方ないじゃない。神なんだもん》
(殴れるなら殴りたい……!)
ファルファッラの突然のぶりっ子に、信長は殺意を抱き、帰蝶はイラッとしたが、2人も特に口にしなかった。
絶対敵わないからだ。
《まぁ仕方ないか。それよりも着物を開けて……開けて……脱げんッ!!》
《時間停止中だって言ったでしょ。それに神の与えた服が乱雑な形で着れると思う? だから『叶えて欲しいなら』って聞いたのよ》
《そう言う事か。酷いのは理解しているが……コレを見ると、なにかこう、こうしなければいけない、これぞ信長という気がする。恥ずかしさもあるのに! この200年で忘れていたが、この格好でこそ確信に満ちた解放感がある気がする……!! ワシの術が鼻クソなのもこの行儀の良い着物のせいじゃないか!? 道理で調子が悪い訳よ!》
流入した記憶ではなく、今の自分の感性が『お前の格好はコレだ!』という悪魔の誘惑が悩ましい。
《え!? あぁでもッ! 私の常識でも似合うという記憶が……! それにしても、父上は何でコレを見て嫁がせたんでしょう?》
ファルファッラと、ファルファッラを通じてその記憶を見た帰蝶が呆れた――が、それはそれとして『うつけ姿』が似合い過ぎていた。
コレを見た後では、今の服が急激に似合わなくなって見える。
今の格好が滅茶苦茶に不自然だ。
強烈な違和感が沸き上がる。
《私の作った聖衣が気に入らないと……ッ!?》
そこに、額に青筋を脈打たせた兤陽神パーピリオーが神圧全開で割り込んできた。
時間停止中で動けないのに、吹き飛ばされそうになる。
《まぁまぁパーピリオーちゃん。着崩したい年頃なのよ》
まるで『昭和のヤンキー』の如く信長を扱うファルファッラ。
《成程……。納得出来るような出来ないような……》
《それに聖衣顕現光も1小節だけだしね。いずれ5.7.5.7.7の聖衣顕現光みせたら驚くわよ!?》
《そうかも知れませんがッ! あんな衣装で重要な会談を乗り越えたと!?》
《本番では正装に着替えたぞ!? それで道三殿は我が大器を見極めたのじゃ!》
《正装? え、着替えただけで? 小賢しいにも程が無い?》
《着替えただけでじゃ! 小賢しいとか言うな……小賢しいな。着替えただけだな。いや幾らか話もしたが、それで納得してくれたのも、今思えば不思議だな?》
記憶でしかないからこそ客観的に考えられる。
幾ら何でも『子供だまし過ぎないか?』と思ったのだ。
《いやいや!? 父上は話し合いの内容も加味したのでは!? 多分『小僧が精一杯考えて小癪な真似をしよる』と面白がり『意外にやりおる』と思ったのでは!?》
帰蝶が父の名誉をかけて代弁する。
だが、その言葉には『昭和のヤンキー』が『雨の中に捨てられた子猫を拾ったヤンキー』の如く、普段マイナスの奴が±0になっただけの現象にも見えた。
《まぁ良いでしょう。その服が損壊したら、もっと上質の服を作り出す歌術を教えましょう》
一定の納得をしたのか、パーピリオーがそう言って霧散して消えた。
だが信長は我ながら酷い醜態を客観的に見てしまった。
自分で『コレ』と言っておきながら、もし相手があの恰好なら、正装したとて会談の場で切り捨てているだろう。
策略で勝つにせよ、ちょっと常識から外れすぎている。
本来『うつけ』は『策』であり『偽装』なのだ。
それは信長も理解しているが、200年経過してちょっぴり精神が成長したのか、あるいは客観的に初めて見た格好に、精神12歳の信長には正直恥ずかしい気持ちも芽生えた。
(しかしコレで斎藤家に認められたのも事実、か……やはり卑怯は公正! 卑劣こそ正道! うつけこそ正義! 武士道とやらは邪道! これしかこの次元を突破できん!)
《何か納得した? じゃあ動かすわよ?》
《あぁ、頼む》
信長は意を決して、攻略手段を語り出した。
「斎藤家に頼れぬ……ならば……それでも勝つ方策を考えました。まず確認ですが武士道に反する事をします。これは決定です。もう四の五言ってられない状況なのでしょう? ファルから聞きました。もうこの清須城しか拠点が無いと。それで最後の手段として我らを復活させたと。ならば我らの流儀で戦ってもらいます」
「ぶ、武士道を捨てる……暗黒の畜生道を進むか!」
「ワシらの次元ではこんな言葉があります。『武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候』これが戦の戦いの真理です! 一番美しい勝利は、不意打ちで殴って、死ぬまで殴るのです! 殴って蹴って叩いて撃って折って刺して斬って袋叩きにして、勝負すらさせないのです!」
己の体を乗っ取った覇王信長から受け継いだ記憶、即ち戦国時代の常識。
これまた英雄の朝倉宗滴が言ってのけた、要約すれば『犬と呼ばれようが畜生と呼ばれようが勝てばOK!』の理論。
戦に卑怯はない。
卑怯こそ正義であり、正義を貫く者から死んでいくのが3次元の戦国時代なのだ。
「贅沢は言っていられん。わかった! 畜生道に堕ちる覚悟を決めよう。皆、それで良いな!?」
「はッ!」
《そうか。この次元の親父殿たちは、死体のフリをして惨殺された(13話参照)、無残な記憶を持っていないから逆に助かったわ》
《どうするんです? 私はもう嫌ですよ!?》
《わかっとる。同じ轍は踏まん》
2人とも1回目の事故と惨劇は、100年経過しても記憶に焼き付いている。
最悪を学んで同じ結果など許されないプライドもある。
「親父殿、皆の衆、作戦の説明はするが、詳細はウェアウルフの呪いが発症する直前の9日後とする。義元も10日待てば、勝家らを眷族にできて有利に戦えると考えているだろう。その前に攻撃をあえて仕掛ける。その期間の隙こそが勝負です。この次元の特性を考えれば戦い自体は互角にできる。その間できるのは偽装工作と各々の訓練、ワシと帰蝶だけが準備をするだけだ」
「わかった。もうこの復活させた信長に頼るしか手がない。だからここは信長を信じ、各々決戦に向け歌術、武術の稽古を怠らぬ様に」
「武芸の鍛錬よりも歌術の割合を多めに頼む。なるべく派手にな。上手くいけば一網打尽にできるかもしれんからな」
信長は自信をもって言い放った。
そのなんの根拠もない言葉に諸将は、かつての信長を見た。
「さて、さっそくじゃが、色々確認したい」
そう言うからには前の歴史では、殆どなんの確認もしていないのよ。
その結果、全員嬲り殺しにされたのよ。
神界から見てて笑っちゃったわ。
え、シリアスな部分で三人称視点に割り込むなって?
この時空神ファルファッラに文句あんの!?
三人称は神の視点でしょう!?
私は時空神!
神よ!
なら良いじゃない!?
あとでまた来る必要があるのよ!
文句言うと次元の狭間に放り込むわよ(# ゜Д゜)
「あーゴホンゴホンン゛ン゛!!」
「どうした? 咳病か? お主には体調万全でいてもらわねば困るからな。治療が必要なら……」
「あぁいえ、地の文がやかましかったので。あっ!? 今のは忘れてください! チノブンは神の領域なので禁忌! 触れてはいけません!」
「あ、あぁ……? じゃがその禁忌に触れたのはお主だけじゃが……」
信長ちゃん1OUTね。
「で、勝率は何%と見る?」
「勝率はともかくぱあせんと?」
「あー……。%は勝つ見込みと言うか確率と言うか、戦を計算式に当てはめる事は出来ぬが、自信の程を聞いておきたい。あっ!? 3次元では桶狭間を経験済みなのじゃろう? どれくらいの勝つ見込みで挑んだのじゃ?」
「万に一つも勝てるとは思ってませんでした」
「万に一つって0.01%!? 違う! それでも勝てぬと思ってたのか!?」
「えぇ。《天候の件は今回の世界では話しておらぬよな?》」
《100年ぶりなので忘れてしまいそうですが、確か言っていないと思います。と言うか、まだ桶狭間の話ついさっき出たばかりでは?》
「《そうじゃったわ!》すみません、お待たせしました。ちょっと復活の影響か記憶にモヤがかかってましてな。しかし今思い出しました――」
信長は運の良さ、雨と雹の悪天候が味方して偶然勝った事を強調して語った。
「しかし今回は、勝つべくして勝ちます! その辺りの作戦はお任せを!」
「頼もしいな! 次元違いとは言え、そういう所は倅そっくりじゃ!」
信秀はまだ何も詳細を聞いていないのに安心感に満たされる。
【時空神ファルファッラ様のお言葉】
だから作者が3次元の技術で無理やり作ったの。
10/30追記 どうしても文字がズレるのは「みてみん」の使用上どうしようもできないの。
一応、回避する手段を見つけたのだけど、それはそれで変になってしまうから、コレが今の限界ね。
作者が何か上手い手段を考え就くまで待って頂戴。
それを『みてみん』というこれまた3次元の技術でこちらに転移せたの。
機械を跨ぎ、次元を飛び越え、第四の壁も壊して、やっとできた奇跡の文字なのよ!
ちょっとイマイチずれてるけど、今はコレが限界なの。
うまくできるまで待っててね。
あと『みてみん』がメンテナンス中だと『』じゃなくて『
』こうなるの。
その時は時間を改めてね。
AIなにするものぞってね。
作者はAIに勝つつもりらしいわ。
これは合字って言うのだけど、AIよりは先に環境依存文字として自由に作れる技術の方が先かもね?




