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追放された《解読》士、魔王が世界を守っていると気づく  作者: 北こたろう


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食料探し

拠点生活三日目。


 早速問題が起きた。


 食料だった。


 エルドが袋をひっくり返す。


「終わり」


「早かったね」


 リナが呆れる。


「いや、

 むしろよく三日持った」


 乾燥肉が少し。


 固いパンが少し。


 本当に少しだった。


 レイが壁へ寄りかかる。


「街へ行くしかないな」


 静寂。


 三人とも嫌そうな顔になる。


 教会本部。


 追手。


 封鎖。


 全部ある。


 それでも。


 食べなければ生きていけない。


 エルドがため息を吐く。


「俺が行く」


「却下」


 レイが即答した。


「なんで」


「顔が広い」


「最悪の理由だな」


 リナが笑う。


 確かにその通りだった。


 エルドは街で知り合いが多い。


 見つかる可能性も高い。


 リナが考え込む。


「私も目立つか」


「目立つ」


「即答」


 短いやり取り。


 少しだけ空気が軽くなる。


 その時。


 レイが地図代わりの紙を見る。


「街じゃなくていい」


 二人が顔を上げる。


「廃村」


「え?」


「避難路があるなら、

 昔の集落もあるはずだ」


 エルドが目を瞬かせる。


「なるほど」


 教会の監視は街へ向く。


 誰も。


 捨てられた村なんて探さない。


 リナが立ち上がる。


「じゃあ決まりだね」


「三人で行くか」


 エルドも頷く。


 まだ。


 この拠点は空っぽだ。


 だから。


 誰か一人を残す必要もない。


 三人は準備を始める。


 食料探し。


 拠点作りの最初の仕事だった。

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