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木屋町ホンキートンク Ⅰ  作者: 鴨川 京介
第3章 世界を救う?冗談でしょ?
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40 テンエレメントと魔法の関係

 さて、次にこのテンエレメントと魔法、魔道具の関係も考察しておこう。イメージ通りに発動できるなら、たとえば攻撃に使ったり防御に使ったり、モノを作り出したりすることができると思う。もともと魔法ってそういう使い方されてるみたいだしな。


 …とすると、それぞれのエレメントでできる『形状』を思い浮かべればいいわけか。

 それと『言霊』がいるって言ってたな。いらないとも言ってたが…。

 「『言霊』はイメージを魔法として発言しやすくするための一つの方法じゃ。頭の中できちんとイメージできれば、言霊がなくても魔法は発動する。もっとも『より明確に発動させる』ために言霊は使うがの。」


 ……。この三頭身キャラしゃべるのかよ。


 「おう。どうも慣れてきたようでしゃべれるようになったみたいじゃ。そのうち他の長達も出てくるじゃろう。」


 おいおい。俺のノートパソコンで百鬼夜行してんじゃねーよ。ほんとに。じゃまするなよ。

 画面上を走り回って愛の三頭身キャラとサッカーしてやがる…。無視無視…。


 さて、話を戻して。


 …そうそう、魔法の形状の話だ。


 武器としての魔法と考えれば、刀や槍になるんだろうけど、魔法は飛ばすことができるんだろうから、近接戦闘を補うっていうより遠隔戦闘武器としての役割を持たせた方が、効率はいいんだろうな。


 とすると、投擲武器や銃のようなものになるのか。


 よく見かけるライトノベルやアニメなんかの魔法も、ファイヤーボールやファイヤーアローって感じの『球』や『槍』の形状にしてるな。

 形状は基本『球』なんだろうな。それに質量を増やすためには、そのまま直径を大きくするやり方と、それを投擲方向に伸ばして、標的にぶつかった後も、その後ろからぶつかっていくような形状が理想なんだろうな。ぶつかると次々にぶつかっていく。だから槍のように後ろに長くなる形になるのか。そのほかの形状ってあんまり意味がないよな。星型にしても三角にしたとしても相手にぶつかることで起こる効果はさほど変わらないだろう。むしろその形状に意識をとられて、魔力を余計に使うかもしれない。ん?そうすると魔法の効率化を考えると、一つの大きな弾より細長い槍の方が効率はいいのかもしれないな。


 …うん。それ以外に有効な攻撃手段の形状って思いつかないな。あとはそれを『どこから打つか』ということだな。基本俺の魔力を魔法に変えるんだから、俺の周りってことになるんだろうな。指の先から火炎放射とか。


 うん、ちょっといいかもと思った50代のおじさんはここにいます。


 むしろ、自分の身体から直接何かを出すより、魔力線を使って、自分の周囲から魔法を出す方が戦闘の時はいいのかもしれないな。自分の視界を妨げないしね。とすると、その魔力線さえ長く出すことができたら、標的の真上からでも後ろからでも攻撃できることになるな。真後ろからってのは避けないと自分の打った魔法で自分が怪我しかねないな。逆に言うと、自分を含めたフレンドリーファイヤをしない射線が空けば、魔法が放てることにもなるのか。うん、覚えておこう。


 次に防御か。

 防御となるとやはり『盾』の形状になるのかな。『盾』ってのはあくまで『敵からの攻撃を遮断する』というのがその目的だろうから、その形状は敵の攻撃を防ぐものなら何でもいいことになる。あとは効率を考えるとやはり円形になってくるのかもしれない。う~ん、攻撃を受ける場所や状況によっても変わってくるのか。それと一つで展開できる大きさも限度があるようなら、それをつないで防ぐようなことを考えないといけないかもしれない。この辺は要実験かな。試してみないと何とも分からんな。


 8エレメントについてはこんなところかな。あと、それぞれのエレメントを混ぜることで、他のことができそうな気もするけど、それも要実験ってことで今は保留にしとこう。


 ふ~。………遊び疲れて、寝ちゃったんだね。うん、わかるよ。放っておこう…。


 次は残りの二つのエレメント『時間』と『空間』か。


 これはイメージするのが難しそうだな。

 たとえば『時間を止める』ってことが魔法でできたとしよう。実際、無限収納なんかでできてるわけだしな。でもこの『時間を止める』って概念は、同じように自分も止まってちゃ時間が止まってるかどうか認識できない。つまり魔法を発動する人以外の者に対して行う魔法になるんだと思う。逆に言うと『自分だけが動ける』という状態にもなるのか…。これって基本的には無理だよな。だって全ての時を止める(・・・・・・・・)ってどれだけ世界に干渉することになるんだよ。…あ、そうか。空間を限定してからなら、これも可能になるのか。だからあの地球ごまの相関図で空間の内側に時間があることになるのか。


 つまり、時間の魔法は、その空間を切り取り固定するって考えた方がいいのかもしれないな。

 でもそれだと『時間』を直接操作することにはなってないな。『擬似時間魔法』ってとこがせいぜいだろうな。時間を直接操作する魔法なんてできるのかな…。…うん、無理だろうな。それができてれば、猫又のおばばたちも1万年もの時間をかけて異界を作り出して無いよな。あと時間で考えられるのは時間を『早く進める』というのと時間を『遅く進める』ということになるのか。これは、なんとなくできるような気がする。身体の活性化を進めるために俺の身体の中で起こっていることってのは、その活動を活発にするってことだと思うから、その空間にあるすべてのものを『活性化』すれば、時間は早く進むんじゃないだろうか。活性化ってこれはエレメントでいう『木』や『土』の要素になってくるのかな。お、おお、ひょっとしてまた心理に近づいたのかもしれない。ひょっとして時間魔法って8つのエレメントの複合体なんじゃないだろうか。これも要実験だな。それさえできれば時間を進めたり遅くしたりもできるだろう。


 ん、なんだ?3頭身猫又のおばばが、こっち見て大きく眼を見開いて、目を点にしてる。


 ……無視無視。次に行こう。


 最後は空間魔法か。これは時間魔法よりイメージはし易いかな。一つの閉鎖された部屋を思い浮かべれば、その空間を切り取ることになるだろうからな。

 むしろこの魔法も時間魔法と同じで、すべての空間を操るってことは無理なんだろうな。いくら魔力があっても追いつきそうにないからな。


 とすると『転移』の魔法はどうだろうか。あの魔法の発動条件は『できるだけ精細なイメージができる場所』ってことだったと思う。だから普段使っている生活の場所や、行ったことのある場所、見たことのある場所に転移できるんだと思う。問題はその発動方法か。なぜ転移できるんだろうか。場所をイメージした途端に魔力線でその場所とつないで、異界に渡るときみたいに吸い込まれるようにワープするってイメージかな。これだと問題になるのはその距離まで魔力線がつながるのかってことだよな。これも要実験だな。


 「・・・お(ぬし)いったい何もんじゃ?」


 「え?俺の過去から血筋まで全部見てるくせに、今頃その質問?見ての通りただのひねくれたおっちゃんだよ。」


 「この短い時間の中で次々に魔法の心理に近づいていっておる。」


 「そりゃそうだろ。だって魔法について考えてるんだから。」


 「そういうことではない。わしらが今まで漠然と理解しておった魔法の原理をその発動手段と理論を構築するなど……。」


 「いやいや、まだ理論を構築するなんてところまで行ってないよ。あくまで俺が考えた仮説なんだから。」


 ……う~ん。まだパソコンの中でぶつぶつ言ってるな…。


 ま、いいか。明日にでも伏見稲荷に行って実験したらもう少しわかることもあるだろう。


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