↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋占令嬢、染色中  作者: 冬毛もこ
2章 前世、思い出しちゃいました
7/13

1・スキル『恋占』好感度0

ストックが心許なくなった為、投稿する際は火or木17時に更新予定です。

よろしくお願いします。




わたしが14歳になる年の降臨祭、その早朝。

何とわたしは竜の女神様に選ばれていた様で、スキルを頂けていた。


ウチは両親もメイドのメイファとその家族もスキルを頂けていないから、ちょっと得意な気持ちになったのだけど、でもその気分は直ぐに吹き飛んだ。


「スキル『恋占』……?」


傍らに控えているメイドのメイファを見る。

彼女の前に半透明でハート型の看板みたいなモノが表示されている。

好感度:0。


「えっ」


何度見ても同じ。

ハートも冷たい色合いのグレー。


「どうかしましたかお嬢様。顔色が優れませんが」


メイファは本当に心配そうな表情でわたしを労ってくれている。長い付き合いだからメイファが本気で心配していると分かる。

けれど好感度0と表示された灰色のハート。


え、演技……?

いやまさか。

落ち着こうおちつこう。

メイファはわたしに恋していないと言うだけ。

…………。

でも、恋に至る以前の友情の様な感情までも一切無いってこと? メイファとは仲良しだと思っていたのにちょっとショック……。

でも、まだこのスキルよく分かんないから、まだ慌てる時じゃない。きっとそう。多分おそらく。


わたしは動揺のあまり曖昧に問題ないと答えながら、朝食に向かう。


「おはようシルリア。あらあら不思議そうな表情ね」

「おはようさん。スキルは頂けた……様だね。ルサキーノ家初だ! 詳しく教えてくれないかい?」

「ルサキーノ家初ってあなた、初代でしょう」

「そうだけどそんなの些事些事。教えてくれシルリア。スキルって使用感どう? どういう仕組み発動してるの? 女神の奇跡的な? 魔法と違って原理不可解なんだよねースキルって。魔法みたいに構成陣とかあるのかい?」


今日も両親はわたしに対して愛情たっぷりの慈しみに満ちた笑みで接してくれている。お父様は研究者らしくスキルに興味津々な様子だけど、愛情と心配もたっぷりと分かる。

けれど二人とも好感度0。灰色ハート。


ううう、人間不信になりそう。


「未だちょっとよく分からないから、しばらく観察してからの報告で良い?」

「勿論だよ。初動の暴発ってのは大丈夫かい?」

「大丈夫だと思う」

「なら良かった。なら午前中は安静にして、それから降臨祭、楽しんでおいで」

「うん。心配ありがとうお父様」



朝食後にまったりしている両親に手を振りわたしは食堂を出た。「シルリアももうスキルを頂ける歳になったのね……」と身を寄せ合って両親はしみじみと語り合っている様子。相変わらず仲良しな両親だ。憧れる。



「おはよう。シルリア」


エルン様は毎朝早くからわたしを迎えに来てくれる。

セイウォルのお屋敷に連れて行く為に。

もう出逢ってからずっと、ずっと。

雨の日も雪の日も嵐の日も、わたしはエルン様と一緒。

もの凄くマメで、愛情深いひと。

大好きで、わたしの全て。


愛おしそうにわたしを見て下さるの。

わたしを見るなり今日もすっごく美しく微笑んで、綺麗な綺麗な空色の瞳が大好きだと物語っている。


なのに。


「どうして……??」


エルン様。

わたしに一目惚れしてくれて、もう伴侶って決めて下さっていて、わたしに恋してるって目で、言葉で、態度でいつもたくさん伝えて下さっている。

なのに、なのに。


好感度:0。

その表示が書かれているハート型の看板も冷たいグレー。

他の皆と同じだった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。