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私の枕草子
物語というより本家同様エッセイですが
春は昼。麗らかな日を受けて咲き誇る桜は見事だ。また散った後も草に落ちれば筵になり、川に落ちれば筏になり、風が吹けば一気に匂いたつのもまた趣がある。
夏は夕暮れ。昼の蒸すような雨が洗い流し、凄まじく鳴いていた蝉らの声が静まった頃、一つ二つと聞こえてくるヒグラシの声はしみじみと来るものがある。また、網戸越しに入ってくる涼しい風もよい。ただ、眠っている時に蚊に起こされるのは、いただけない。
秋は早朝。底霧に覆われる中、たわわに実る稲穂を刈ろうと握った時に、手に伝わる露の冷たさがよく、刈る時の軽やかな音もまた、心地よい。まだ日も昇る前なのにもう目覚めた鳩が、静かに地鳴きするのもしみじみと来るものがある。
冬は朝。深く積もった雪が朝日に照らされる様は見事だ。また、踏み締めた時に鳴る音も心地よい。軒先の氷柱が溶け始め光る所も趣深い。




