第9話 プレゼント
「か和希っ!なっ何で?」
ビックリしすぎた。
「リサに頼まれた。タクシーです」
「え!そーやったん。ごめん。ありがと」
和希似合うのは、あの日以来。
ずっと会いかったけど、
まさかこんなタイミングで会うとは、、
心の準備をしたかった。
自分の妄想の中でどんどん美化しすぎていたのか
会うと別にそこまでカッコよくはなく、
普通の和希だった。
「てか、外にバケツと花火置いてあるで」
「あーそや!忘れとったー」
「やりたーーい」「やったー花火」
子供達が騒ぎたしたので、する事にした。
手持ち花火の火薬の匂い。
夏の匂い。好き。
ゴールド、赤や青、緑、キレイに光った。
和希にも、火をつけた花火を一本あげた。
「俺はいいって」
と言いながら受け取ってしゃがんだ。
和希の顔が花火の光に照らされてキレイだった。
私が見惚れてるのに気がついて
「お前の方がキレイ」と和希が言った。
「え」一瞬時が止まった。
「花火がな」和希が笑った。
なんや、花火か。
恥ずかしてくて、和希を睨んだ。
「ウソやって」また和希が笑った
2人きりだったら、たぶんキスしてた。
それくらい近いキョリで見つめ合った。
みんな騒いでるので
たぶん気づかれてない。
久しぶりの和希。
触れたい。手つなぎたい。
色んな欲求が込み上げて来た。
こんな近くにいるのに。
何もできない。
必死に我慢した。
和希はどう思ってるんやろ?
最後の花火が終わった。
火薬の匂いと余韻だけが残り、切ない気持ちになった。
「さ、帰ろっか。」
「おやすみ〜」「ありがと~」
和希の車に向かって歩いた。
初めて乗る和希の車。
タバコの匂いがしみついていた。
「ごめんなぁ〜わざわざ」
「いいよ。誕生日やし。何でもさせてもらいます」
「へーそーなん。じゃあ〜アイス買って」
「そんなんでいいの?」
「1番高いの」
「いいよ」
「やったぁ〜」
コンビニに寄って、娘の分と2つアイスを買ってもらった。
娘にも良くしてくれる事が嬉しかった。
「おいし〜」
「こぼすなよ〜」
初めての誕生日プレゼントが一瞬でなくなった。
形に残る物にしたら良かった〜。
家の前まで送り届けてくれて
「ありがと~。おやすみ」
「うん。おやすみ〜」
と言って見送った。
家に入ると、娘が何かを持っていた
「何持ってんの?」
「これ、和にぃがママに渡しといてって〜」
「え?そーなん。ありがとう」
「お風呂はいり〜」
といってさっとバッグにしまった。
娘がお風呂に入ってからこっそり開けてみた。
「真子、お誕生日おめでとう。
良いお誕生日を」
というカードと共にリボンのかかった箱。
丁寧に開けてみると
クリスタルがついたゴールドの
華奢なブレスレットが入っていた。
光に当たるとキラキラした。すごくキレイ。
箱には宝石屋さんのロゴ。
わざわざ買いに行ってくれたんや。嬉しい。
お風呂にはいってから早速付けてみた。
寝るまでずっと眺めていた。
あ!和希にお礼言うの忘れてた。
「めちゃビックリしたんやけど。サプライズ」
と和希にLINEした。
「たまたま、真子に似合いそうなの見つけたから」
「たまたま〜?ありがとう」
和希がたまたま宝石やさんに入るわけがない
「連絡遅いから、あおいが渡すの忘れたんかと思ってヒヤヒヤしたわ」
「ごめんごめん。お風呂はいってた。
めちゃ気に入った。大事にする」
「良かった」
「ありがとう。おやすみ」
やっぱり、私の事考えてくれてたんや。
枕に顔を埋めた。
嬉しすぎて寝れやんかも。
久しぶりに、ぐっすり寝れた。




