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2人の海  作者: MILK


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22/23

第22話  仁


仁の好きなところを考えたら

沢山出てくる。


カッコいい

笑顔が可愛い

背が高い

センスが良い

気遣いができる

愛情表情してくれる

優しい

面白い

爽やか、清潔

大手企業の会社員

・

・

・

どんどん出てくる。




一方、

和希の好きなところは、何も出てこない。



でも、


和希なら


カッコ悪くてもいい

背が高くなくてもいい

センス悪くてもいい

気遣いできなくてもいい

愛情表情してくれなくてもいい

優しくなくてもいい

面白くなくてもいい

爽やかさ皆無でもいい

バイトでもいい


引きこもりでも、

ニートでも、

お酒飲みでも、


和希だったら、何だっていい。



だから、あえて挙げるような好きな所はない。


無条件に、和希の全部が好き。





もし、10人に相談したら相談したら、

満場一致で、仁になるだろう。


条件で選べば、それはそうだ。


自分でもよく分かってる。


仁を嫌いなわけでもないし、


むしろ好き。


でも、心が勝手に和希を選んでる。



−−−−−


恋は、頭で考えてするものじゃなくて

気付いたら落ちているもの。



理屈では説明できない。



周りの意見なんてどうでもいい。



これが、「恋は盲目」という事かと

身を持って感じた。



冷静な判断なんてできなくなる。


恋は、

恐ろしいものかもしれない。




恐ろしいものと分かっていても、

心が、勝手にそっちに突き進む。



もう迷いはない。



−−−−−





「この前の返事なんやけど、ごめん。

仁とはやっぱり付き合えない。



和希と付き合う事になった。」




「そっか。。


やっぱり。


俺、めちゃいい起爆剤やん。


そんで、自爆した。笑」



「ごめん」




「そんなに、和希のどこがいいの?」



「分からん。私もどこがいいのか考えたけど、

本当に分からん。

仁の方が好きな所はいっぱいある。


和希の好きなところは、探しても探して見つからない。


けど、、、何かいい。」




「何かいい。って1番いいやん。


好きな所が何個あっても、


それは、その条件さえ制覇してたら

俺じゃなくてもいいって事やもんな。」



「なるほどな〜そうかも。」



確かに、仁の変わりは探せばいるかもしれない。


でも、和希の変わりは、世界中どこを探しても

いない。



「笑。グサッ。


完敗やな。


和希に殴られた日から分かってたけどな。

悔しいけど、和希には敵わないって。



でも、今回は真子ちゃんにちゃんと伝えて、

ちゃんと振られたから、


もう、後悔はせんと思う。


最高のデートも出来たし。


心から真子ちゃんの幸せを願うよ。

あいつと絶対幸せになって。」



「うん。ありがとう。

私も、仁の幸せを願ってる。」



「うん。真子ちゃんより可愛い子、探すわ」



「うん。私ほどの女はそうおらんと思うけど、

頑張って。笑」



「俺の周りにはゴロゴロおるから、心配せんといて。笑笑」



「良かった。じゃあこれでLINEも最後な。

ありがとう。


仁とのデートめちゃ楽しかったよ。」



「うん。分かったよ。

俺も。めちゃ楽しかった。ありがとう」



と言って、仁との関係は終わった。



−−−−−



1回きりの最高のデートは2人の

永遠の思い出になる事だろう。


あの日を思いだすと

惜しい事をした気分は否めない。


和希と別れたらよろしく!と言えば良かった。笑



和希がいなかったら

両手を上げて、仁に真っしぐらだったと思う。




でも、和希がいるから。



私は和希を選んでしまう。




見えない引力には勝てない気がした。



これが運命の人なのかな。




何も後悔はない。

仁には悪いけど、

これから先も後悔はしないだろう。



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