97.欲しかった理由
要求のひとつだったUSMLE(米国医師試験)も受験して無事合格。これで米国内なら正式なお医者さんなので、単独で医療ポッドが設置運用可能になりました。残念ながら日本の医療免許制度は国内限定なので、これからも日本国内の治療ポッド運用には、日本のお医者さんの同席が必要ですが。
帰って教授に報告。報・連・相は大事です。
「医科大学の教授に、治療ポッド説明のため論文形式にまとめた資料を見せたところ。「このまま博士論文として通用する。預けてくれ」と、言われたので預けました」。「まあ、博士に届くかどうかは、取らぬ狸ですが」。と、半分以上、虚偽で報告。教授は、「まあ、そう簡単に博士になれるわけもない」と、一応納得。
政治交渉で出した論文だから。まず間違いなく通るんですが。言わぬが花。
2月後に再度渡米。向かったのは、治療ポッド関係で何度か通ったサンミスコ医科大学。実は名誉博士号をくれると最初に言い出したのは、ここだったそうです。「正規の博士号を渡せて良かった。これは君にふさわしい」と言っていただき。評価されていたのだなあ、と、少し感激。この授与式は、学生や教授も列席してくれて盛大でした。
次に向かったのはヌビルマ総合大学。ここは表向きは普通の総合大学なのですが、神秘学科や魔術学科があるのです。もちろん、神秘関係は秘匿しているので、魔法関係の教授や学生は、表向きは普通の文学部等の所属に偽装されています。
ちなみに。うちに留学してるアニメ好き三人娘は、実はここの魔術学科の学生で。まだ、こちらの学籍も残ってます。
まずは、表向きの講堂で情報工学博士を頂きます。続いて、秘密の通路を通り地下へ移動。こちらで教授陣と対面。政府からの要請でも、魔法関係の博士号は簡単にやれない。と、長老達からいちゃもんがついたので、面接という名の査問会が開催されました。
聞いたところ。「論文そのものは見事なものだ。博士号を与える水準に達している。だが、陰陽術の論文で魔術博士を与えるのは、何か違う気がする」というのがいちゃもんの大意でした。すったもんだの挙げ句。「日本には陰陽博士という位があったはずだ。ならば、それこそが、この者に相応しい」という結論になり。陰陽博士に決定。
西洋系の魔術学科でそれはいいのか。と思ったのですが。魔術関係は、お役所にお伺いを立てて学部や博士号を決めてるわけではない。長老会が承認すれば問題ない。という話で。こちらも、頂ける物は貰う主義なので。陰陽博士を頂きました。
ついでに。「正式に陰陽学科を立ててもよい。その際は、最初は准教授待遇で迎えて、実績を見て教授に昇格させる」と打診されましたが、そちらは、「まだ時期ではないので」と断りました。
安倍晴明より職位が上になってしまい複雑。(清明の上司が陰陽博士)
さて、これからが本題。この大学の博士号が欲しかったのは、魔術関連の秘匿資料を閲覧するため。准教授以上か魔術関係の博士号所持が自由閲覧の資格。教授たちへのご挨拶などが終わったら。さっそく資料室に行きます。
入り口で司書に登録手続きをしてもらい、「これ以降は一人でも自由に入れます。ただし、最奥の部屋だけは、学部長への事前申請が必要になります。使い魔を資料閲覧の助手にしてもよいですが、その場合は使い魔も登録が必要になります」。等の説明を受け。シロとヤミも登録してから中に入ります。
ミスカトニック大にしようか迷ったのですが、この世界にはラブクラフトもダンセイニもいて、クトゥルフ神話の小説や映画やアニメも有る前提で話を進めてしまったので。苦し紛れにオリジナル大学。




