76.模擬戦
帰国後、座間の米軍基地で再度の打ち合わせ。
ここで、実際に突入しないと、引き抜く人材との接触か困難。という報告がなされたので。自分が威力偵察に同行すると提案。最初は素人が何言ってんだ。と却下されたが。「それなら、試してみましょう」と言ってみた。なおも難色を示す中佐に、「そちらの潜入メンバー候補と模擬戦をさせて欲しい」と、ダメ押し。
こちらの能力を探れる絶好の機会なので、断るまいと思ったら。やはり受けてくれた。相手は、レンジヤー訓練も受けてる魔法兵。一等軍曹だそうな。
魔法秘匿の関係で、空っぽの格納庫みたいな場所で対峙。「全力戦闘すると建物が壊れる可能性があるのですが、良いのでしょうか?」と、聞くと。やや引きつった顔をした中佐から、「問題ない」と返された。
見学者は10名ほど。全員魔法使い。審議官はいません。あれは米国内専用らしい。
では、ちょっと制限付きだけど。本気だしますか。
具体的には、異世界純正装備と術式は禁止。御札装備は市販バージョン。使い魔と拳法はアリ。拳法は、もはや私の魂の一部となっているので、戦ったら反射的に出てしまう。制限するだけ無駄だと考えた。
試合開始。最初は双方とも相手の力量を見るため様子見。ジャブの応酬。こちらは、ポーチから御札を出して、炎、水、カミナリと連発。すばやく避けて、魔法詠唱にはいる軍曹。遅すぎ、風の術式で威力も予想できたので、発動を待たず接近。
ほぼ縮地レベルの速度なので、軍曹対応できず。打ち込むとあっさり勝負がつきすぎるので。体を入れて、手加減ミエミエで投げる。このままトドメをさすの無粋なので、いったん離れる。
これで、わかる人には実力差が隔絶してるとわかるんだけど。誰も止ようとしないので、試合続行。次は軍曹の詠唱を終了までわざと待ち、発動した炎の術式を盾の御札で防御。
「さて、そろそろ、こちらの手の内をお見せしましょう。」といって、シロを顕現。驚いてる、驚いてる。使い魔を持ってる情報は入手していなかったのか。まあ、現地で戦闘になれば見せることになるので、早いか遅いかの違い。
シロに雷の術式を手加減させて絞って使わせる。乗用車なら燃えるレベルだが。戦車だとしのげるかな、という破壊力。これを、軍曹の手前に着弾させた。
「もっと強いのも出せるんですが」と、いうと、流石に続けるのは危険と判断したのか、試合終了となった。
戦闘力では一般兵士を軽く上回るという評価を頂き。共同潜入訓練を一緒に受けてくれるなら。と言う事で許可が出た。米軍式の訓練は受けてみたかったので快諾。ハートマン軍曹みたいな教官だと楽しそう。(拳法修行のせいで、訓練大好き人間になっている)
なお、終了後にシロに対する質問を軽く流してたら、見学していた女性陣、魔女兵とでも呼ぶんだろうか。から、シロ人気。そうだろう、ウチの娘は可愛いのだ。
なお、御札の効果の説明を求められたので、国内の魔法関係のネットで通販してるベストセラー商品です。といったら、ぜひ売ってくれ。という話になり、米国の魔法関係ネットのアカウントと販売スペースも用意して貰った。なお、当面の商品発送は、米軍基地経由になったので、基地へ入場出来る業者パスも貰った。
日本国内では、普通の宅配便で送っている。と言ったら。日本人はセキュリティに甘い。と、怒られた。




