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ストーカー

夕方6時近くになり、部活動は終了。美月は史緒里・美波と共に家路に着いた。たわいもない話をしながら徒歩で家路に着く。夕方になるとかなり冷え込んだ。美月は母の差し出したレインコートを断った事を後悔した。

「寒いね。レインコートを持ってくれば良かった・・・・・・。どうしたの?」

 美月が史緒里に話し掛けると、史緒里は背後をチラチラと窺っている。

「なんかさっきから付けられている様な・・・・・。」

 美月が後ろを見ると、20メートルぐらい離れた所を男2人が歩いている。高校生ぐらいの若い男2人だ。何だろうか?

「誰?知っている人?」

 美月の質問に史緒里も美波も頭を振った。

「気味悪いね。早く行こう。」

 薄気味悪さを覚えた3人は足早に歩いた。3人が足を速めれば後ろの2人も速足で、遅めればそれに合わせる。どうやら付けられているのは間違いない様だ。

「やだ、どうしよう。怖い。何なの。」

 3人はパニックに陥った。そんな中で美月だけは必死に自制心を保ち、この危機を逃れる方策を探した。

「落ち着いて。向こうは2人。こっちは3人。こっちの方が人数が多ければ襲ってはこないわ。このまま急いで史緒里の家に向かって、助けを求めるのよ。」

 2人の男で3人の中学生に何かするのは難しい筈。このまま3人で一番近い史緒里の家まで行き、助けを求めるのが良策だと美月は考えたのだが、美波は異を唱えた。

「3人で一斉に走って家まで帰るのよ。3人がバラバラに走り出せば、誰を追えば良いのか向こうは迷う筈。その間に逃げ切れるわ。」

「な、駄目よ、そんなの。危険すぎるわ。」

 美波の言い出したあまりにもリスキーな方策に美月は驚いた。3人で固まっているから向こうは襲って来ないのであって、バラバラに走り出したら、襲ってくるのは目に見えているではないか。2人は逃げきれるかもしれないが、1人は間違いなく襲われる。何故、そんな事が分からないのか。

「落ち着いて。私たちがバラバラになるのは危険・・・・・。」

 恐怖故であろうか。美月の言葉を最後まで聞かずに、美波は自分の家に向かって一直線に走り出した。釣られて史緒里も走り出す。呆然とそれを見ていた美月だったが、男達が自分に向かって走り寄ってくるのを見て、慌てて自宅に向かって走り出した。

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