第3話 7
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そのとき、周りにいた40人以上の男達がロボット蜘蛛の方に駆け出した。
男達は無言でそれぞれロボット蜘蛛に飛びついて、ある者は蜘蛛の足を力ずくで折り曲げ、ある者は足で踏んで壊し、ある者はロボット蜘蛛の背中のプロペラを叩いて破壊していた。
この人達は一体なに?20体ものロボット蜘蛛は男達によってあっさりとスクラップにされて動かなくなっていた。
男達をよく見るとビジネススーツだったり、釣り人の格好だったり、駅員の格好だったり、ピエロの格好だったり、サーフィンの格好だったりと統一感がない。なんで?
「ふー、ようやく落ち着きましたね。今日のところはなんとかなったようです。お嬢様もお疲れでしょう?」
定食太郎さんが正殿を押さえたまま、メルちゃんに言った。
「放せ!お前達の仲間がどうなってもいいのか?」吹雪が叫んでいるが、こいつらにはもうなにも出来ないはずだ。
「お前の仲間のレイノルズ・乱は、今頃俺たちの仲間が監禁している。助けて欲しければ我々を解放するんだな」
「お前達の仲間が他にもいるだと?そんなはずはない」
「乱ちゃんが危ないよ!早く助けに行かないと!」
「そんなまさか、亜布郎が敵の一味だと?そんな馬鹿な」定食太郎さんがびっくりしている。アフロさんは定食太郎さんのお友達だから、敵なわけないよね。
「誰が捕まっているちゅうねん?」この声は乱ちゃん?
「あんたらの仲間のアフロは逃げていったで。ウチは危ないところを層と若鮎はんに助けてもろうたんや。ついでに言うとアフロのおかんもあんたらの一味なんやな。もう逃げられへんで。あんたらはもうお終いや。
ウチらは一度は衣ケミカルを辞めるつもりやったんやけど、内通者がおってここの情報が流出しとるっちゅう噂を聞いて結局残ったんやが正解やったな」
乱ちゃんと層君、若鮎さんの三人が、走って来たのか息を切らしながら西の方から現れた。
「くそっ、万事休すか!」正殿がようやくあきらめたように言った。
「きゃー!ここに全員いた!四時までもう少しあるよね?スタンプ、スタンプ!」
若鮎さんが空気を読まず、折角のシリアスをぶち壊すような奇声をあげて、周りの謎の男達の方へ走っていった。なにがあるの?スタンプ?
「砂煙地鳴様、わたしファンなんです!握手してください!きゃー!この手はもう絶対に洗いません!★3個ゲットー!」いや、手洗いなよ、トイレ行くでしょ?
「池笑゛(いけにごり)様、わたしファンなんです!握手してください!きゃー!この手はもう絶対に洗いません!★5個ゲットー!」
「青天野へきれき(せいてんのへきれき)様、わたしファンなんです!握手してください!きゃー!この手はもう絶対に洗いません!★6個ゲットー!」
あなた、同じことを全員に言うつもりなんですか?
そうか、このマッチョのイケメン達はJIM148の男のアイドルなんだ。ここでアイドル兼警備員もしてるのかー。アイドルは大変だね。
若鮎さんはきゃーきゃー言いながら、怒濤の勢いで四時までに全員と握手をしてスタンプをもらっていた。しかも全員の名前憶えているし。どんだけアイドル好きなの?あたしもイケメン好きだけど、なんか気迫が違うよ?




