第1話 16
風雲の独特の目線です。
16 【漢・風雲の青婦部長日記】
4月26日に今年の新入社員の歓迎会をすることになった。
場所はいろいろ候補があったが、若鮎朝海の強力なプッシュで、JIMに決まった。
俺たちは何度も、というか毎週のように行ってるから慣れてるけど、地方から来た新人なら喜んでくれると思うから、まあいいか。
一昨日、今年の新入社員の最後の一人、「鉄火マキ」という女の子がウチの3Pの見学に来ていた。
最初は男かと思っていたが、あいさつしたら急に蹴りを入れて来やがった。しかも一人で勝手に滑って転んでいた。なにがしたかったのだろうか?
俺様「漢・風雲」は女の子には優しくするから、倒れる前に下になってやったぜ。なんて漢らしいんだ。
そうしたら、その子は感動したのか俺に抱きついてきやがった。
顔がすごく近づいて、一瞬だったが顔をよく見ることができた。つぶらな瞳、長いまつげ、小さな鼻、柔らかそうな唇、そしていい臭い。
うぁああ。可愛いじゃねえか!しかも女子に抱きつかれたのは初めてだったから、不覚にもどきどきしちまったぜ。
俺は硬派だから女子なんてどうでもいいが。この子は俺に抱きついた後に顔を真っ赤にして、倒れている俺を足蹴にしやがった。
俺に惚れちまって、恥ずかしくてごまかしていたんだな。わかるぜその気持ち。
小さくて可愛くておとこらしい感じは悪くないな。いやちょっとは気になるかな?このどきどきはなんだ?もしかしてこれが「恋」ってやつか?
いや、まてまて「漢・風雲」、「恋」なんて軟派なモノとは無縁なはずだ。軟派なのはダチの亜布郎だけで沢山だ。
そうだ、今度のJIMの歓迎会。そこで女子、鉄火とかいったか。あいつが俺に惚れてるっていうなら、特別に俺様と二人っきりでJIMを案内してやろうか。そこで深まる二人の愛・・・・って、俺は何を考えているんだ?
まずは亜布郎と定食太郎のやつらと、どうやったら二人きりになれるか相談しないとな。たしかあいつらも今年の新入社員の女子で好きな子がいるとかいってたから、協力してくれるはずだ。
まあ俺は硬派だから、別に二人きりじゃなくてもいいんだけどな。
しかし注意しなきゃならねえのは、副部長の咲だな。あいつはいつもうるさくて俺の計画を邪魔しやがるからな。
おっと、咲が来た。今のことは内緒にして、早く亜布郎と定食太郎と相談しなくちゃな。




