第2話 1
丁度25年後の今日、4月26日の朝から第二話がスタートします。
第二話 巻くか?巻かれるか?それが問題だ
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4月26日、日曜日の朝、快晴。南風はおだやか。あたし絶好調!
お姉ちゃんは仕事。スズちゃんは御心君に誘われてデ、デート!?まだ早いって言ったのに場所も告げずに朝早くから出かけて行ってしまった。お姉ちゃん寂しいよ。
今日は青婦部歓迎会で初のJIM (城ヶ島アイランドマリンパーク)。あたし楽しみで、昨夜は雪ちゃんと『マップル城ケ島2043年版』を隅から隅まで、遅くまで読んでたわよ。
用意はばっちり。今日は連休直前の日曜日なのでまだそんなに混んでないはず。
と、思っていたが、おもいっきり甘かった。
集合場所は京急の城ヶ島駅改札出口に十時集合。
駅のホームは城ヶ島の地下深くにあり、普通列車のホームとリニア超特急のホームに分かれている。
あたしとメルちゃんはぎゅうぎゅう詰めの普通列車からようやくホームへ降り立った。あたしの鞄の中には雪ちゃんが入っている。メルちゃんのパートナーMoNStErのモナ香ちゃんはメルちゃんが抱っこして連れてきている。
「わたくし満員電車なるもの初めて乗りましたわ。なるほど、皆様が通勤でお疲れになるのがよくわかりました」
「平日に通勤で乗ってるときはそんなに混んでないのに、やはり休日はJIMに行く人ですごいんだねー。あたし休日出勤断固拒否する!」
「マキちゃん、今日は月一回のJIM148のスタンプゲームが開催される日なので、いつもよりも多いそうですよ」
8両編成の電車から一斉に人が降りて、四ヶ所のエスカレーターに殺到する。みんな早くパークの入場口に行こうと必死だ。
「ここ地下何メートルあるんだろ?いっこうに上につかないよ」
城ヶ島駅は海の下にあるので、だいぶ深いところに造られている。エスカレーターだけで五分ものってしまった。
しかしここからさらにすごかった。改札が一カ所しかないので、エスカレーターから出てきた人がみんなそこへ集中する。大渋滞で一歩も進まない。
「ここを設計した人、絶対にこんなに人来るって思ってなかったね」
次の列車が到着するころに、ようやく改札から出ることができた。もうすでに疲れたよ。
改札の外では歓迎会の青婦部メンバーと思われる五人が既に全員揃っていた。乱ちゃん、層君、月平もいる。
そういえば、咲さんと若鮎さん以外の青婦部の人達と会うのは初めてだっけ。
「これで全員揃ったわね。JIMのゲートに出発する前に、簡単に自己紹介だけしておきましょうか?」副部長の咲さんが提案してくれた。
まだ少し肌寒いのに半袖の白いTシャツでジーンズ、髪は短くて肌が日焼け(?)で真っ黒な男子が最初に挨拶した。
「俺様が青婦部の部長の風雲烈だ。特別に漢・風雲と呼んでもらってもいいぜ」
馬鹿丸出しの挨拶ありがとうございます。この声なんか聞いたことあるような気がするけど?
次に咲さんだ。咲さんは黒いカーディガンにデニムのシャツとジーンズの装いだ。背がすらっと高くて、スタイルが良くてモデルさんみたい。あこがれの大人の女性だよ。
「わたしは、みんなとは一度は会ってるわね。青婦部の副部長で、研究所で働いている桜鯛咲です。今日はこの馬鹿が暴走して迷惑かけないように見ておくので、みんなは心配しないで楽しんでね」
やっぱり咲さんでも風雲さんを馬鹿だと思ってたんだ。気が合うね。
三人目は初めて会う人だ。だって一度見たら絶対忘れないと思うほど、すごいアフロ。
「オレは初鰹亜布郎、通称アフロゆうねん。工場では第一プラントで働いています。今日は可愛い女の子がぎょうさん来るときいて、是非ともお近づきになりたいと思っています。よろしゅうな」
通称そのまんまやないかい!って乱ちゃんが心のなかで突っ込んでいるんだろうな。
若干関西弁が入っているが、なんか軟派で軽い感じだね。アフロの中が風船になっていてそのままフワフワと浮かんで行きそうな。
四人目も初めて会う。あまり特徴がない普通の眼鏡男子。
「はい!僕は銀鮭定食太郎。趣味はJIM148のコンサートにいくことです。JIM148で好きなのは、金妻あられちゃんと、八つ橋ちまきちゃんと、鶯ちとせちゃんです。最近では椿餅すあまちゃんも歌が上手になってきたので・・・」
「はいはいはい、次は朝海ね」
咲さん、無理矢理話を切った。あしらい方が適当。
「わたしは若鮎朝海です。よろしく」
若鮎さん、挨拶短いな。この間友達いないって言っていたけど、咲さんとは友達じゃないのかな?仲良くないのかな?
あたしたち新入社員メンバーもそれぞれ自己紹介を行った。
メルちゃんの今日の装いは、白っぽいロングのワンピースに同色のつば広の帽子。
あたしはグレーのパーカーにジーンズでキャップをかぶっている。
乱ちゃんはベージュのスプリングコートに紺色のキュロット。足長ーい!足きれい!羨ましい!
男子チームでは、層君は黒いジャケットに紺色のジーンズ。カッコよすぎる!
月平はなぜか迷彩服に首から双眼鏡をかけている。あんたここでサバゲやっほー!とかするつもり?あたし嫌だよ。
あたしとメルちゃん以外はMoNStErは連れてきていないようだ。
「なあなあマキちゃん、気がつかへんか?」乱ちゃん、なにが?
「先輩達の名前。全員最近どこかで聞いたことあるやろ?風雲、桜鯛、初鰹、銀鮭、若鮎」
「まさかー、あたし初対面の人もいるんだよ?」
「ヒントは、山の中、雪ちゃん、白衣、そしておほほ」
「えーと、雪ちゃんが山の中で白衣着ておほほって笑ってたとか?」
「ちゃうやろ!新入社員研修で雪ちゃんが諏訪湖に連れて行かれたときの白衣のおほほ星人や」
ああー、そういえばなんかおほほって言ってたよね。一人アフロもいたし。あのとき乱ちゃんが一人だけ魚と関係ないって、突っ込んでいたっけ。
「でもそんな偶然あるわけないよー。だってあそこ諏訪湖だよ?ここから遠いんだよ。しかも先輩達若いし、顔も違うし」
「せやな。本人ではないけど、親戚とか?」
「まっさかー」




