2人の距離
「臭うゾ。兵士の死の匂いが……そして、聞こえる!お前の嘆く声が!!」
雨に佇む男が1人。そういいながら雨を呼ぶ。
「ああ、待っていろ。クローディア!お前を!!」
ニタリと笑うそれは不気味に叫ぶ。
「お前を我がものとする為に!!」
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「くろ……、クローディ……クローディア!」
「?!」
クローディアが目覚める。夢……?どうやら長い夢を見ていたらしい。
「クローディア!!」
「なっ?!」
目覚めて直ぐにななが抱きしめてきた。
「バカ!死んだかと思ったでしょ?!」
「すまない。」
「クローディア!目覚めたのか?」
「ニック!ノックぐらいしなさい!」
「へいへい。」
「クラウスー、クローディア目覚めたってよぉ。」
「そうか。それはよかった。」
クラウスも入り口からひょっこりと顔を出す。
「なな苦しい。」
なながクローディアから慌てて離れる。
「!ば、ばか!別に心配とかしてないからね!」
「わかったわかった。」
「じゃ、俺これからデートだからまたなー。」
「あのチャラ男……」
「ニックはそういう奴よ。本当……」
3人とも呆れたという顔でニックを送り出した。
「それはそれとして、クローディア。腕は確かだな。全く。だが、毎回倒れられてはこちらとしても困る。なんとか鍛えてやる。」
「クラウスは本当にクローディアが好きよね?!」
なんて怒りながらなながそう言った。
「は?好き?違うのだが?」
「そうだぞ。あ、あれだ!お試し期間だからな!」
なんてクラウスとクローディアは否定する。
「お試しって……まあいいけど。それよりクラウス。報告書出てないわよ!」
「直ぐに出す。それよりなな。」
「何よ!」
「生きろよ。」
そう言ってクラウスはクローディアの部屋から出ていった。
「…………」
「なな。」
「正直言って私、貴方達のこと認めたわけじゃないから!」
「分かっている。」
「…………クローディア。ごめん。何も知らないのに勝手に奪われたことないとか言って。」
「気にしていない。」
「雨師候補から落ちるってことは死んだ者扱いされても仕方ないわ。」
「ああ、父から勘当された。」
「!そう……」
「ななも辛いだろう?家族がいなくて。」
「あんたの話聞いてるとなんかいない方がいいかもって思えてきた。だって、家族から疎遠にされるって辛い事だもん。」
「そうか。」
★★★★★
「では、会議を開始する!」
全員が会議室に集まる。
「なんの会議室だ?」
「あー、クローディアしらないのね。」
「ああ。」
「闇の組織よ。」
「闇の組織?」
「では、ブラッドの動きについてだが。」
「西部より侵攻を再開。以後和平交渉は進まず。」
クラウスが話を進めると兵士の1人がそう答える。
「ブラッド?」
「クローディアは知らない?闇の組織ブラッドよ!」
「王国転覆を目論む闇の組織。それがブラッドだ。」
「王国転覆?!」
「そう、魔獣達を操って王国転覆を目論んでいる。」
「魔獣を、操る?!」
「そう、ブラッドは魔獣を操る力を持ってる。今の魔獣に怯える世界を変える為に奴らは行動しているわ。」
「そのブラッドが西部の地に潜伏、武力行使を行って西部を占領している。これを解放するのも俺達の仕事だ。」
会議が進む。
「今日の夜、俺の組んだメンバーで西部に向かう!では、以上!解散!」
「まさか、俺達が外されるとはな。」
「そうね。逆にクローディアが入ってなんて……」
「勘違いするな。この馬鹿女を鍛えるには実践あるのみだ。そう判断したまでのこと。」
クラウスはそういうと部屋へと帰っていった。
「クローディア!」
「なな。」
「頑張りなさいよ!」
「ありがとう!」
窓の外は雨が降っていた。暗雲が立ち込める。これから起こることを予期するかのように……。




