愛の告白に忍び寄る影
「クラウス、好きだ。」
「……何を馬鹿な事を言っている?早く退けろ!」
「…………」
クローディアがクラウスから退けて俯いた。
「……何を考えている?」
「……………わ、私も困っているんだ。」
「?」
「わ、我が家では代々、女は淑女たれとあって、だな!その、は、裸は夫にしか見せてはいけないものなんだ!」
「……………………は?」
クラウスは絶句した。
「だ、だから私と結婚しろぉおおお!!」
「?!?!」
「クラウス、氷取ってき……」
「「?!」」
「あら、そう。私達には冷たいくせに!」
「ぐあっ?!」
ななが怒りのあまり氷を投げてクラウスが顔面キャッチした。ななは怒って部屋から出ていく。
「な、何はともあれ、せ、責任をとれー!」
「…………わかった。」
「へ?」
「とはいえ、俺はお前にそういう意味で好意をもっているわけではない。」
「うむ。」
「だから、こうする……」
「?!」
クラウスがクローディアを抱きしめた。
「く、クラウス?」
「そのまま動くな。」
クローディアを押し倒して顔を近づけてくる。
「?!?!な、な、なな、何を?!」
「?性行為だ。」
「は?」
「?」
「いやぁあああああっ!!」
クラウスを思いっきり引っぱたいて自らの身体を抱く。
「な、な、な!何を言っているんだ?!馬鹿!変態!私はまだ清いぃいいいいい!!」
「き、傷口が……」
どばーと、血が出て吐血する。
「す、すまない!」
「いや、大丈夫だ。それより、俺は恋だの愛だの分からん。」
「そ、そうか。」
「前にニックが女は抱いて見れば好きか分かると言っていたので……以下略」
「あの、チャラ男……だから、そ、その、不適切行為をしようと?」
「まあ、そうだが。不適切行為なのか?」
「当たり前だ!まだ結婚前だと言うのにそんな……」
クローディアは赤面しておろおろしていた。
「そうか、では……こうしよう。」
「?」
「お前も俺も好意を持っているわけではない。つまり好き同士とは言えない。だから、仮の恋人になる。これでどうだ?」
「!仮の?」
「そうだ。お前が俺に恋を教えろ。」
「そう言われても私も恋を知っているわけではない……」
「なら、お互いに知ればいい。お互いを実験対象としてな。」
「な、なるほど!」
「では、よろしく。」
「ああ。よろしく。」
こうして2人は仮初の恋人となるのだが、部屋の外の扉の前で聞き耳を立てるななが聞いてしまう。
「…………クラウス。クラウスは、私のものなのに!」




