手にしたもの
魔剣ゼストを手に入れた代わりに死んで軍人の道を進むことになったクローディア。そんな彼女をよく思わない人間もいた。
「認めん!」
そういう男は眼鏡をクイッと上げるとクラウスを前にそう言った。
「お前が認めなくても俺が認めている。」
「公爵令嬢のお嬢様が魔剣を操れるはずが無い!!」
「なら自分の目で見るんだな。」
「我々上層部は公爵令嬢クローディアの入隊を拒否する!!」
場面は変わってクローディアの部屋にて、
「だそうだ。」
「だ、そうだと言われてもな。」
「 お前の実力を上層部は認めようとしないんだ。さらにお前の魔剣事情を伝えると国外追放を要求してきた。」
「そうか。ならいい方法がある。」
「?」
「私がここに居るためだ。少々犠牲になってもらおう。」
★★★★★
上層部の幹部の部屋にてコンコンッとノックがした。
「なんだ?」
「話しがある。」
「クラウスか、入れ。」
クラウスが入ると幹部のリリックは魔導パソコンをカタカタと動かしていた。
「それで、国外追放を認める気になったのか?」
「いいや?」
「?!」
そこにクローディアが入ってくる。
「なっ!何故ここに!クローディア嬢が?」
「こうするからだ。」
「!?やめっ……」
クローディアはそれを聞かずに魔剣に魔獣の血を捧げた。どしんっ。
「!?貴様っ!!」
リリックが魔剣を構える。
「リリック、その必要はない。クローディアに任せろ。」
「何を言って……」
直ぐに魔獣が施設を襲いにきた。クローディアが撃って出る。
「あんな女に何がっ!」
「見ておけ。あれがゼストだ。」
クローディアは魔剣を構えるととんでもない速さで魔獣へと斬りかかった。
「?!」
リリックは絶句した。
「はあっ!!」
クローディアの魔剣が魔獣を無惨にも切り刻む。
「うそ、だろ?」
「現実だぞ、眼鏡。」
「誰が眼鏡だ!」
クローディアが魔獣を仕留め終わる頃にリリックはクローディアの元へと走る。
「命令だ!これより先、貴様を魔剣使いとして認める!故に今後このような事をすれば国外追放ではすまなくなることを覚えておけ!!」
そう言って施設へともどっていった。
「クラウス。これは?」
「ああ、お前の実力が認められたのさ。」
「そうか、それはよかった。」
こうして、クローディアは軍人としての人生を歩んでゆくことになる。魔剣を手にし、軍人としての道を掴んだのだった。




