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魔剣使いの悪役令嬢。  作者: ユキア
序章

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10/21

初任務

 魔剣使いの宿舎で目が覚める。どこか空虚な感覚がクローディアに駆け巡る。そう、公爵令嬢クローディアは死んだのだ。ここにいるのはただの魔剣使い。


 「……」


 身支度を整えて宿舎の部屋をでる。


 「!」


 「馬鹿女。」


 「誰が馬鹿女だ。クラウス。」


 「その様子だとやはり魔剣に食われているのは確実だな。」


 「そうみたいだな。」


 「では、行くぞ。」


 「どこにだ?」


 「お前の初任務だ。」


 クラウスについていくクローディア。初任務は辺境の地から少し離れた場所にあった。


 「ここは?」


 「ここがお前の初任務だ。」


 クラウスがそういう中、既に何人かの魔剣使い達が魔獣と戦っていた。1人が魔獣を倒してやって来る。青髪の黄眼の男が来た。


 「クラウス!その子が新しい新人?」


 「そうだ。」


 「可愛いねー。僕はニック!よろしく!」


 「「黙れ」」

 クローディアとクラウスは息を揃えて言っていた。

 「ひえー!息ぴったりだし、クラウスそっくりじゃん!」


 「「誰がだ!?」」


 「だからそれがだよ。」


 「クローディア!」

 クラウスが目配せした。


 「分かっている。」


 クローディアは魔獣の元へと歩きだす。


 「さぁて、お手並み拝見と行こうか?」


 二ックが魔獣の元へ歩き出すクローディアの背中を見つめる。クローディアが魔剣を握った。


 「!」


 「?!」


 「ふっ、どうだ?見えたか?」


 「どうって……」


 気がつくと魔獣は粉々になっていた。


 「凄いを超えてありえなくない?!」


 「あれが新人だ。」


 クローディアはその辺にいた魔獣を次々と斬り殺してゆく。


 「はあっ!」


 「美しい……」


 ニックは思わず見とれていた。


 「俺たちも行くぞ!」


 「ああ!」


 魔獣達が全滅するまで約30分かかった。そのほとんどをクローディアとクラウスがになっていた。初任務が終わると、魔剣使い達が新人のクローディアの元に集まった。


 「ねぇ!どうやったの?!あの剣技!」


 「凄かったよ!」


 「是非ともよろしく!」


 なんていってクローディアを囲む。


 「そこまでにしろ。困っているだろう?」


 クラウスがそれを止めた。クローディアは気が抜けて倒れる。それをクラウスが支えた。


 「やはりまだまだ力の使い方に慣れてないな。」


 こうして初任務は大成功を遂げたクローディアだった。その知らせはウィムにも届く。


 「なん、だって?!」

 


 クローディアはベッドの上で目覚めた。


 「私は、一体……」

 辺りを見回すとクラウスが椅子に座ったまま眠っていた。

 「クラウス……」


 「!起きたか?どうだ、身体の調子は?」


 「身体は問題ない。」


 「だといいが……」


 「クローディア!」

 ウィムがそこに扉をノックもせずに慌てて入ってきていた。


 「ウィム、様?」


 「クローディア!軍人になるとはどういう事だ!?」


 「そのままの意味です。この剣は魔獣の血を求めており、血を与えると魔獣を呼んでしまう。だから私は魔剣使いになることを選んだのです。この運命もウィム様が与えてくださったものです。」


 「何を言う!魔剣使いなど許さん!怪我でもしたらどうするつもりだ!?」


 「怪我は勲章と同じ。私に怖いものなどありません。それより、私の元に来ていいのですか?ミィディーが怒ります。」


 「…………そうだな。お前はもう俺の婚約者ではない。だが!魔剣使いなど認めん!」


 「認めていただく必要などありません。私達はもう、別の道を歩き始めたのだから!」


 「クローディア!」


 「おかえりください、第1王子。」


 「!…………わかった。今日の所は一旦引こう。また来る。」


 「…………。」

 ウィムが帰るとバタンとドアがしまった。


 「良かったのか?」


 クラウスがクローディアに問う。


 「ああ、いいんだ。」


 「それより、クラウス。椅子で寝るな。」


 「うるさい。」


 クラウスは少し不貞腐れた。

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