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依存してる?



俺のインフルエンザもすっかり良くなり明日にでも学校に行くかなと思いベッドから起き背伸びをする。 恋は俺の隣でその様子をなんだかおかしな目で見ている。 まぁ片時も離れずに俺の看病してくれたしな。



でもどうしたんだコイツ? まぁいいか。 怠さもすっかりなくなり快調だ、ここの所の睡眠不足なんてなかったかのようにスッキリしていた。



「ねえ春季君、元気になってくれたのは嬉しいけど明日から学校行っちゃうの?」


「うん? そうだよ、随分休んじゃったしな、流石にそろそろ行かないと」


「ま、まだ無理しない方がいいよ? もう少し休まない?」


「何言ってんだよ? 全然元気だろ?」



恋が今になって俺をもっと休ませようとしている。 熱が酷かった時は早く良くなって学校に行けるといいねなんて言ってたくせになんなんだ?



「だからずっと休んでるとマズイんだって!」


「た、大丈夫! 私も学校なんて行ってないけど全然平気だよ?」


「いや、お前の場合と違うだろ?」


「私ずっと春季君のお世話するからもうちょっと休もう、ね?」



はあ? 恋の奴本当にどうしたんだ? 確かに一生懸命俺の事見ててくれたけど……



「また何があるかわからないしこんな事で休んでたら単位とか取れなくなるからさ、明日から学校に行くよ」


「嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だッ!」



え? 嫌だ? 本当にどうしたんだよ恋……



「私春季君が体調悪くなって……ずっと私と一緒に居てくれて、私凄く嬉しかったの」


「俺が体調崩すと嬉しいのか?」


「違う! 春季君が学校行ってる間私寂しいの! だから行って欲しくない!」


「そんな事言われたって……携帯だってやったろ? それで連絡取ればいいだろ?」



そう言うと恋は首をブンブンと振った。え? それでもダメなのか? ていうかこんな恋初めてでどうしたものか……



「だって、だって春季君学校で、私のいない所で何してるかわかんないもん!!」


「何もしてないって! 勉強して帰るだけだよ俺の場合」


「嫌ッ! 私の側から離れないで! 私には春季君が必要なの! 春季君今まで1日中一緒に居てくれたじゃん」



いや、それはインフルエンザだったからで…… もともと恋は学校についてくるくらいの寂しがり屋だ。 そして俺がインフルエンザで1週間学校休んでずっとその間恋と過ごした、休みの日とか除けば学校もあったしこんなに恋と過ごした事なくて恋もそうだったし。



それで急に俺が学校に行く事になると我慢出来なくなったのか? でもなんかそれって……



「恋、そんな事言ってもやっぱり俺は明日から学校行くよ」


「嫌!」



恋は俺の肩を掴んでベッドに無理矢理寝かせようとする。 恋って意外と力あるんだな、というかずっと俺が寝てたから鈍っただけか。



俺はそれを押し戻そうとするが恋の足下にジュースの入ったコップがあったので肩を横にしてそっちから避けようとしたら急に恋の力が更に強くなって俺はそのまま押し倒されてしまった。



「あっ!!」



運が悪い事にベッドの角に頭をぶつけてしまった。 恋も倒れる時に気付いて俺の頭を避けようとしたが間に合わなかった。



「い、いってぇ……」



あまりに痛くて悶絶してしまう、頭を押さえる手からヌルッとした感触が伝わる。 恐る恐る手を見ると流血していた。



「春季君ッ!」



恋は俺を抱き抱え俺の流血している箇所を確認して手を当てた、そして恋も俺同様その滴る血を見て青ざめた。



「あ、ああ…… わ、私なんて事……」


「れ、恋、そんなにくっつくと服に血がつく」



恋は自分のお腹の辺りに俺の頭を置いてるため莉華の服にも血がついてしまっていたが恋にはもうそんな事を気にしている場合ではないようだった。



「ごめん…… ごめんなさい春季君! 私、私そんなつもりじゃッ……」



ポタポタと俺の顔に恋の涙が落ちてくる。 そしてそんな恋を見て俺は思った。ああ、やっぱりな、恋は寂しくて寂しくて何かに依存したいんだ。 そうでもしないと恋は何かに押し潰されてしまいそうなんだな。



「でも、でも! 春季君から離れるのは嫌…… この傷だって私が一生懸命治すから。 だから春季君、もう少し学校休んで、ね? お願い……」


「…… わかった」


「本当!?」



そう言った途端に恋の顔は悲痛な顔から急に笑顔になる。 恋の豹変に戸惑いを覚えるがこんな傷で学校行ったら何があったかと騒がれるしな……



「だけど治ったら学校に行くからな?」


「う、うん……」



そう言うと俺の頭を抱く恋の腕に力が入る。 胸に顔を押し付けられているが痛くてそれどこらじゃない。



「いてッ、いてて! 恋痛いんだって!」


「あ…… ああっ! ごめんなさいッ、 えっとえっと、消毒、 あれ? 病院の方がいいのかな!? あ、でもその前に包帯巻かなきゃ」



恋はあたふたと俺の傷の手当てをしようとしている。 そんな恋を見て次にこの傷が治った時も恋は必ず同じ事を言ってくるだろうと思ったがもうその時は恋の言う事を突っぱね元の生活に慣れさせるしかないと思った。



病院に行くと幸い頭の傷は血が出てはいるが大した事はなく縫わなくても大丈夫だねと言われ、そして3日もすれば包帯も取れるからと言われた。



そしてその間も恋は俺から片時も離れる事なく俺がベッドで寝ているとすぐその横に、居間に移動すると恋も俺についていく。 1人になれるのは風呂とトイレくらいだ。



いつからこうなった? 俺がインフルエンザなんてならなければまだいつも通りだったろうに……





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