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寝てる?


恋に携帯を持たせたその日の夜は恋はしばらく携帯を弄るのに夢中になっていた。 まぁ今までなかったからそんな気持ちはわかるので俺は恋の思う存分触らせてやろうと思った。



「あ! 夕飯準備するね、私何もしてないくせに夢中になっててごめん!」


「別に好きにやってていいぞ? そんな夕飯作るのに使命感みたいなの持たなくていいし」


「しないと怒られてた。!?ッじゃなくて怒られると思っちゃって、えへへ」


「いちいち言葉に詰まるのは何か記憶と関係あるのか?」



そう言うと恋は慌ててそうなのかな? と誤魔化すがまぁ今に始まった事じゃないしそのうち恋からボロが出そうな気もするけど。



というより捜索とかされてないのかな? 学校はどうしてたんだろう? そもそも何歳かもはっきりしてないしなぁ……

見た感じは高校くらいなんだけどなぁ。携帯もってはしゃいでる姿なんて年相応本当に同い年だったりしてな。



「ん? なぁに?」


「恋って何歳かな? って思ってさ」


「な、何歳だろね? 私的には同い年くらいだったらいいなって思ってるけど」


「うん、うぅん……」



まぁいいか、恋が来てからというもののドタバタばっかりで疲れた、土日の休みも休んだ気がしないので今日はとっとと寝よう。



風呂に入り終わるとすぐ恋も風呂場へ向かった。髪を乾かし俺はベッドの中に入った、どれくらい経ったろう? 俺は物音で目が覚めた。 まぁ物音は恋が寝室に入ってきたので風呂から上がり髪を乾かし終わったんだな。



それにしてもいつまで俺と一緒に寝る気なんだ? あいつ…… 俺が鉄の理性を維持するのどれだけ大変だと思ってるんだと考えていると静かに布団が持ち上がる。



電気を消しているので明るい所からきた恋は暗さに慣れないので手をつく時俺の胸に恋の手が当たる。 恋はパッと手を離し俺の反応を見てる?



俺はもう目が暗さに慣れているので薄く目を開け恋の行動を見てみる事にした。恋は俺が寝ているか少し確認しているようだった。 こんな事してたらまた寝不足になりそうだけどな……



そして恋は俺が寝ていると思って向かい合って横になった。恋の息が当たる、まったく近いんだよいつもいつも……



「寝てる? 春季君」



とても小さい声で囁くように恋は言った。 うん、寝てる振りしてるよと心の中で呟く。



俺から返事がないのを寝てると思ったのか恋は体をもっと俺に寄せた。 ピッタリとくっついたと言った方がいいか。 やめろよおい、胸が当たってるんだけどと思ったけど俺は寝ているから何も出来ない。



そして恋はそっと俺の背中に腕を回した。 そして俺の首筋に顔を埋める。 何をしてるんだこいつは? 匂いでも嗅いでるのか? しばらくそうしていると恋がそっと離れる。



「寝てる?」


「…………」



俺は尚寝ている事にした。ここで起きたら何か間違いを犯しそうだったから。



「春季君私にこんなに優しくしてくれてありがとう。 でも私は優しくされる資格なんてないの。 なのに春季君はこんな私に凄く優しくしてくれるから意志の弱い私は春季君の優しに凄く甘えちゃってる」



恋はまた小さな声でそう言った。 何か懺悔でもしているようだった。



「私は春季君にお礼も出来ない、それどころか振り回してばかりだよね。 だけど私今本当に幸せなの、ずっとずっとこうしていたい。 どうしよう…… どうしたらいいの?」



恋は泣きそうな声で寝ている俺に問い掛ける。 コイツに一体何があるのかわからないけど今が幸せと思っているならそれでいいんじゃないか? いや、でも何かあった時の俺の処遇は気になるからよくはないか。



でも俺は大変だったけどコイツに幸せだと思える環境を提供してやれてるんだなってそこだけは頑張ってる甲斐はあったんだなと思った。 でも恋は幸せだけど後ろめたい事もあるからこうやって苦しんでるのか。



優しくされる資格なんてないって言ってるのがいい証拠だ。 それは記憶喪失って言ってるのと関係あるんだろ? まぁ嘘か本当かはこの際どうでもいい。



俺にとっては今この状況がヤバい。 こんな事なら本当に寝てしまいたい、恋みたいな子にこんな密着されて襲わないように自制心を保つのがどれだけ大変か……



「春季君…… 」



恋の手が俺の顔に触れてきた。 頬や鼻、唇をなぞるように触ってくる。 俺を試しているのか? そして俺の髪を触り撫でる。



恋の女性特有のいい匂いが漂う中、一種の精神攻撃をされ抗い続ける俺は疲れ再び眠気が襲ってきた。 そんな俺に恋はまた背中に腕を回し抱きしめた。



もう抱き枕にされてるわ俺…… おやすみ恋、こりゃまた寝不足だわ。




そして気がつけば朝になっていた。 恋の姿はもうない、起きるのが辛い。完璧睡眠不足だ…… ギリギリまで寝ちゃおう。



「春季君、朝だよ? 学校遅刻しちゃうよ? 起きて」



恋が俺をゆさゆさと揺らすが二度寝をしている俺はわかっているけど起きたくなくなっていた。 もう今日は風邪引いたって事で休んでしまおうかな?



大体恋のお陰で寝不足なんだ、その原因に起きてと言われると余計に起きたくなくなるんだよ。



「春季君ってばもう…… こんなにお寝坊さんなの? 私がいない時はどうやって起きてたんだろ?」



いや、お前がいない時は変な誘惑ないから普通に快眠してたからこんな事ありませんでした。 自分の胸に手を当ててよく考えて下さい……



「朝ご飯も出来てるんだよ?」


「………………」



だんだんと恋に揺さぶられているのも慣れてきてもうこのまま寝れそうだから学校休んじまうかと思ったその時耳元に息が当たった。



「春季君好きです……」


「はぁ!?」



恋の発言にビックリしてガバッと起き上がった。 そうしたら笑いを堪えている恋の姿があった。 やられた……



「ようやく起きてくれた、プフッ」


「お前…… からかってるだろ? 」



恋は笑いを堪えていたためか顔が赤くなっていた。



「ほら? ご飯食べよう、早くしないと遅刻しちゃうよ?」




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