一緒に登下校
学校に着くと誰にも見られてませんようになんて思うとフラグが発生するのか即回収された。
「春季、今朝一緒に歩いていた超可愛い子誰? どこの学校の子? あの子私服だったよな?」
お調子者の本田 嘉人に見られていた。よりによってこいつかよと思った。 普段ならあまり話し掛けて来ないのにこういう時だけは話し掛けるんだなと思う。
「ああ、あれか? ちょっとした知り合いだよ。だからお前が思ってるような間柄じゃないよ」
「ふぅん。その割には仲良さそうだったけど。まぁいいや、じゃあ俺に紹介とかしてくんね? 連絡先とかさ!」
図々しい奴だな。 連絡先とかなら俺が1番知りたいよと思ったがあいつは携帯とかも持ってなかったしな。
俺も携帯は高校生になったらとかって言われて持たせられたから持ってないという事は恋は本当に同い年だったりして?なんてそんなわけないか。
「連絡先も何もあいつ携帯持ってないぞ?」
「マジで? 今時? 女の子なのに? よく知り合えたなぁ」
「だからたまたま会ったからついてきただけだよ」
「学校とかどこなのよ? 」
本当によく知り合えたなぁって俺も思ってるさ。 学校も知らないしな、あと2、3日でもしたら学校行ってるかもしんないし捜索でもされるんじゃないかと考えるとゾッとしてくる……
「どうした? 顔青いぞ?」
「いや、なんでもない」
「あ、高坂、あたしも見たよ! 誰々あの子!」
嘉人の話しているのが聞こえたのか来るわ来るわで面倒くさくなってきた。 何せ記憶喪失で俺の家に厄介になってますと言えれば楽だろうけどそうなると一人暮らしの所に? なんてなってそんな所にあんな子が住んでたらもしかして…… と言われるに決まってる。
すると涼と莉華も学校へやって来た。涼と莉華は俺の所へ来ると嘉人達にどうしたの? と話し掛ける。
「ああ、恋ちゃんね! 私の友達だよ、それが偶然高坂君とも知り合いで私もビックリしちゃったもん、ねぇ涼」
「そうだな、春季もなかなかやるな」
「莉華の友達かぁ、通りで可愛いはずだわ、その子学校とかどこ行ってるの?」
「恋ちゃんはお家の関係で定時制の学校に行ってるの」
莉華、よくそんなにスラスラと出てくるな…… でも今は頼もしいぜ。 そしてしばらくすると話も出尽くしたし嘉人達は俺の前から去っていった。
「へぇ、お前ら一緒に学校来たのか。 なんだかんだで仲良いんじゃん? 」
「高坂君も恋ちゃんは俺の彼女だ! くらい言わなきゃダメよ? そしたら簡単に納得するじゃない? ねぇ涼」
莉華が涼にお前もな! と言う圧を込めて言った。 そんな莉華に涼もタジタジだ。 まぁコイツらは恋人だったとしてもお似合いだしみんなに周知みたいな感じだしな。
そして担任のグレートブリテン風な担任の先生が教室に来て朝のホームルームが始まる。 やっぱ眠いな、恋と一緒に寝ていると心臓に悪いからなかなか寝付けない。
俺はいつの間にか机に突っ伏して寝てしまっていた。 すると頭をコツンと突かれた、先生に寝てるのがバレてしまっていた。
「私の声はそんなに子守唄に聞こえるのかしら? 高坂君」
「いえ、寝不足で……」
「夜更かしなんてすれば当たり前です」
はい、面倒なのでもうすみませんでしたと、とっとと切り上げる。チラリと見ると涼と莉華はププッと笑いを堪えていた。
そして昼になり学食へ向かおうとしたがそういえば恋が弁当作ってたんだと思い出し弁当箱を持って行き人気のない場所へ向かおうとすると涼達に見つかってしまった。
「何持ってんだよ? まぁ察しはつくけどな」
涼が俺の持っている弁当箱をみてニヤニヤと笑う。 くそ! こうなると思ったぞ! 当然涼がいれば莉華もいるのでははーんと言う顔をしていた。
「高坂君、お弁当私達と一緒に食べよう ? ね、いいでしょ?」
「はぁ〜、わかったよ」
「もう手作り弁当なんて春季大分恋ちゃんに好かれてるな」
「え、そうか? 恋は居候してるからその分を返そうとしてるだけなんじゃないか?」
「わかってないなぁ、高坂君は。 わかってるくせにはっきりしない涼も人の事とやかく言えないわよねぇ」
「ゴホッ、ゴホッ! そぉいや莉華の服恋ちゃん喜んでたか?」
「凄く喜んでて帰ってからファッションショーやってたよ、俺からも礼を言うわ、ありがとな莉華」
「でしょー? 恋ちゃんにはちゃんと女の子の友達いないとね! 高坂君も変に疑い深いんだから、もっと単純に恋ちゃんを見てみたら?」
へぇ〜と思いながら弁当を開けると結構手間が掛かっていそうな弁当だった。 あんまり気合い入れて作ると後が続かないぞ恋。 と思ったけど涼と莉華は弁当をみてなかなか料理上手なんだねって感心している。
「涼のお弁当は私が作ってあげてるし、恋ちゃんの作ったお弁当も食べてみたいからいろいろ交換して食べよう? せっかくの高坂君への愛情たっぷりのお弁当だけどいいかな?」
いちいち引っかかる事ばかり言いやがって莉華の奴…… まぁムキになると更に弄られるからここは我慢してやろう。 そして弁当を交換しあって莉華って料理やっぱり上手いんだなと再認識した。 恋の料理もとても美味しかった。
そして今日も学校が終わりの帰り道少し前の方で人の影が…… まさか警察が俺を!? はたまた興信所とか? 思っていたら電柱の後ろから恋がヒョコッと顔を出した。
「えへッ、迎えに来ちゃった…… 」
「………………」
「………………?」
「………………」
「ご、ごめんなさい。 やっぱりウザかったかな?」
「いや、恋で良かった。 安心した」
「本当? 良かったぁ、 なんだか少し寂しくて…… 帰ろう?」
マジで警察とか探偵じゃなくて安心したの意味だったんだけどまぁいいか。 ここまで来られると流石に一緒に帰らざるおえないしな。
「私も春季君が居るととっても安心するの!」
少し俺の前を歩いていた恋は俺に振り向いてそう言った。夕焼けをバックにしいるから赤いのか恋自身が赤くなっているのかわからないがやっぱりコイツって可愛いなって思った。




