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初めての……

はいはいまた大きくなった、フィーですよ。12歳になりました!

何とまた引っ越しまして………今はサキット村って言って、

村にしては結構大きいところに住んでいます。


「フィー!!あそぼーぜー」外から元気な声が聞こえてきました。


「うん!!ちょっと待っててーーフランケ!」 そう何と友達が出来たんです!

あの川ボッチャン事件からなかなか外に出れなくなって、

いつも暇で暇で仕方ありませんでしたが、ある日家に近所のおばさんが訪ねて来た時に、

おばさんと一緒に赤い髪をして、少しつり目なフランケも連れてきてたんです。

最初のうちはあまり仲良くできなかったんですが…………というか、

遊び方が分からなかったんです。

どうすればいいのか分からなくてボーとしてたら、フランケが私の手を引いて、

近くの森に連れてってくれたり、川で泳ぎかたを教えてくれたり………。

生まれ変わって初めてのことだったので、夢中になって遊んだんだ。

でも家に帰ってしこたま怒られました。

ママやパパが見える、家の周りでしか遊んだらダメだって。

少しはいいじゃんって言ったらもっと怒られたけど。

「フランケ今日は暑いから、家の中で遊ぼうよ」

「そうだなーー。そうだ!井戸の水を汲んで、盥にためてさ、水遊びしようぜ?

それならお前も怒られないだろう?」

「賛成!!」

小屋にある盥を急いで取り出すと、走って井戸の方に向かう。


フランケが井戸から水を汲んでくれて、盥に一杯になるまで入れる。

一杯になったところで、二人で水をかけあって、少しは暑いのがマシになった。


「しっかし今日は本当にあっちーな。」

「本当だよね、こんな時は冷たい飲み物が欲しい」

その言葉にフランケがニヤリっと笑った。

「実はよ、今日母ちゃんに隠れてこっそりアファリの果実水をもってきたんだ」

「アファリ?って何?」

そんな私にフランケは呆れた顔をした。

「何だ知らないのかよ、これだよ」

そう言って持ってきてた荷物から大きい瓶を出して、見せてくれた。

「スッゲー美味いんだ、二人で飲もうぜ」

「えっでも、こっそり持ってきたんでしょう?…………。

大丈夫なの?」

「バレなきゃいいんだよ!!ほら!」

と、木の入れ物に入れて飲ませてくれた。

「……………ぬるい」

「え?」

「だからぬるいよ、フランケ」

「……………っあーーーーーー忘れてた、母ちゃん飲むときはいつも井戸に入れて

冷やしてたんだった。」

フランケの焦った顔が面白くて思わず笑ってしまう。

「なっ何で笑うんだよ」

「だって〜フランケの顔が面白いんだもん」

指差しながら笑う私を見て、フランケは顔が真っ赤になってしまった。

「ゴッごめんねフランケ、せっかく持ってきてもらったのに」

「いいよ別に」

………………やばい何かフランケに垂れた犬耳と、尻尾が見えてきた。

ん〜どうにか出来ないかなー。

そういえばいまのアファリってりんごの味に似てたな……冷えたら美味しそうなのに。

「凍れ〜〜」ふざけて入れ物に向かって念じてみた。


ピキピキピキ


「「へ?」」



瞬く間にアファリが凍ってしまった。

「フィー………お前魔法使えたのか?」

「わっわからない。何か冷えたら美味しそうなのにな〜って思って、

ふざけてやったんだけど。…食べてみる?」

「ものは試しだ、食ってみようぜ。」

近くに落ちてた木の枝で、砕いて食べてみた。

ガリゴリガリゴリ

氷の砕ける音の後に広がる、果物特有の香りと、甘さ。後からくる酸味が

たまらない。

「ウッメーーーー!!なんだよこれ!こんなの食ったことねーよ」

夢中になって口に運ぶ。

凍ったアファリは瞬く間に無くなってしまった。

「何かわけわかんないけど、美味しかったね」

「おう!!フィー、また持ってこれたらやってくれよ俺これ好きだ!!」

「うん!もちろん!!」

あっそうだ、今日ママ達にも作ってあげよう!

喜んでくれるかな


フランケside

初めてフィーに会った時はこれ以上ないくれーに驚いた。

茶色でも無くて少し陰ると黒に見える、神秘的な髪。

光が当たると藍色になる瞳。

初めは面白くねー奴だった。ただボーとしてるだけの、何か人形みたいな………。

でも俺が遊び方を伝授してやったら、みるみるうちにフィーの雰囲気が変わった。

初めて川で遊んだ時フィーの周りがスッゲーキラキラしてんだ。

まるで、絵本で読んだ精霊の愛し子みたいで、不思議だった。

少し空が赤くなってきたのが見えたから、フィーを送って行ったら、

何故かスッゲー怒れたんだ。後から母ちゃんに聞いたらフィーは悪い人に狙われてて、

フィーの父ちゃん母ちゃんが必死に守ってんだってよ。

次の日にフィーの父ちゃんに会った時、俺は言ってやったんだ。

「フィーは俺が守るから大丈夫です!!」

したらフィーの父ちゃんは俺の頭を撫でながら、

「頼む」って言ってくれたんだ。

スッゲーかっこ良かったんだ。

将来俺もあんな男になりてーって父ちゃん達に言ったら何かガッカリされたけど。

それからは毎日フィーと遊んでる。


フィーとあって一カ月位経った頃春になってばかりなのにスッゲー暑いからよ、

アファリの果実水を持ってったけど、温くってガッカリだった。

フィーに飲ませたくて、せっかく母ちゃんに隠れて持ってきたのに。

フィーに俺がガッカリしてんのがわかったみてーで、ずっと入れ物を睨みつけて、

「凍れーーー」ってやったら、みるみるうちにアファリが、凍っていいったんだ。

食べてみるかっていうから、ものは試しだって思って食べてみたらこれがスッゲー美味かった。

また作ってくれって頼んだら、約束してくれた。

またこっそり持ってこ。



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