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『88歳童貞の転生先は、魔法極振りレベル999の最強賢者でした~今度こそ青春したいのに、世界が俺を放っておいてくれません~』  作者: 常陸之介寛浩✪書籍・本能寺から始める信長との天下統一


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第12話:無自覚なインフラ整備と、三段撃ちの蹂躙

「しかし、商人を呼ぶにしても、道が悪すぎるな。よし、ちょっと道を平らにするか」


わしは館の庭先に出ると、他国へと続くデコボコの山道に向かって、軽く土魔法を放った。 「ふんっ」と足を踏み鳴らしただけなのだが。


ズドドドドドドォォォォォォンッ!!!


レベル999の魔力が大地をうねらせ、邪魔な山を綺麗に真っ二つに割り、一瞬にして見渡す限りの『超巨大な石畳の街道』を錬成してしまった。


「おっ、ついでに日照りが続いとるみたいじゃから、雨も降らせておこう」


空に向かって指を弾くと、領地の上空だけ気圧が最適化され、農作物にとって完璧な気候が維持されるようになった。


数ヶ月後。 わしの圧倒的な魔法力(チートインフラ整備)と、戦国時代の合理的な経済政策(楽市楽座)が合わさった結果、ただの寒村は「世界中から商人と富が集まる、難攻不落の超巨大経済都市」へと変貌を遂げてしまった。


そして、悲劇(隣国にとっての)は起きた。 領地が異常な速度で豊かになったことを妬んだ隣国の強欲な貴族が、数千の魔法騎士団を率いて侵攻してきたのだ。


「むむっ、いかん! 昨日植え替えたばかりの盆栽が踏まれてしまうではないか!」


わしが縁側でお茶をすすりながら焦っていると、完全武装したアリアとチヨが膝をついた。


「シゲオ様、御自ら手を下すまでもありません。あの程度の羽虫ども、我々が片付けます」 「お館様から授かった『あの戦術』を試す、良い機会です」


隣国の魔法騎士団が、詠唱をしながら悠然と進軍してくる。 それに対し、アリア率いる常備軍とチヨは、リナが開発した『連射型・魔石銃』を構えて三列に並んでいた。


「放てっ!!」


チヨの号令と共に、第一列が一斉射撃を行う。 騎士団の魔法障壁が紙屑のように貫かれ、前衛が次々と倒れる。 「ひるむな! 相手の装填の隙を突け!」と隣国の指揮官が叫ぶが、すでに第二列が銃を構えていた。


「――織田流・鉄砲の三段撃ち」


チヨが冷酷に呟く。 途切れることのない弾幕。魔法詠唱に頼る旧態依然とした隣国の騎士団は、魔法を発動する間もなく、一方的に蹂躙されていく。 わしが教えた戦国の用兵術と、リナの魔法技術、そしてアリアとチヨの戦闘力が噛み合った結果、わしの軍勢は無傷のまま、数千の騎士団をわずか数十分で壊滅(完封)させてしまった。


「シゲオ様は、座しているだけで隣国の軍を落とす……! ああ、なんという深謀遠慮!」 「マスターの戦術眼は、もはや神の領域……っ!」


戦場から戻ってきた配下たちと、領民たちが、縁側にいるわしに向かって一斉に平伏する。


(……ちがう。わしはただ、静かに盆栽を育てて、お茶を飲みたかっただけなんじゃあぁぁっ!)


立派に増築された城の天守閣(わしの趣味により、なぜか完全な和風建築)から領地を見下ろしながら、わしは遠い目をして熱いお茶をすするしかなかった

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