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627話 調整は続くのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 そしてメグミが身構えた。相手は静止状態の最強ヒヒで身長は4メートルくらいに調整されている。

 緊迫した空気が辺りを支配した。




「行きますっ。――ほいっ!」




 ――バリバリバリ!




 メグミが放った稲妻は長杖の先からほとばしり真っ直ぐに最強ヒヒへと着弾した。

 ドッカーンと激突音がしてヒヒの全身が雷に包まれる。

 そしてやがて露わになる最強ヒヒの姿。




「う~む。まだ強すぎる」




 秀子ちゃんがそう発言するのも無理はない。あのメグミの一撃を食らってまったくの無傷だったからである。




 そして秀子ちゃんがまたもや魔法陣を調整し始めた。そして数分が経過した。その間にヒヒの姿にまた変化があった。

 身の丈が3メートルまで小さくなったのである。




「また魔法攻撃してくれる? 今度はロキがいいかな」




「わかったわ。私がやるわね。――ほにゃら!」




 ――ドッカーン!




 ロキが掲げた錫杖の先端から発生した大きな炎弾が発射され、最強ヒヒに激突した。すると猛煙に包まれて一瞬姿を見失う。

 だが、やがて煙が晴れた。すると燃えた跡がまったくない、たぶん無傷の最強ヒヒの姿が露わになる。




「駄目っぽいわね」




「う~む。まだ強すぎるか……」




 どうやらまた調整は失敗のようだった。




「もっと身体のサイズを小さくしたらどうなんだ?」




 俺が尋ねると秀子ちゃんが渋い顔になる。なにか理由でもありそうだ。




「……あんま小さくすると迫力がなくなる」




「確かにそうですねっ。最強ヒヒって名前からしても迫力がないとイマイチな感じがしますっ」




「まあ、そうね」




「ふぉふぉふぉ。そうじゃのう」




「……小さいと……怖くない……」




 メグミ、ロキ、アツメルコ、フセルコのプレイヤー側の女神たちも秀子ちゃんと同意見のようだった。

 だが、待って欲しい。この時点で倒せないボスキャラだとゲームとしては手詰まりなのだ。




「それはそうなんだが、倒せないイベントボスって本末転倒じゃないのか? またゲームは中盤なんだぞ」




 俺の一言は秀子ちゃんに伝わったようだ。秀子ちゃんはうむむと唸りながら腕組みをして考え込んでいる。

 だが、やがてなにか決心がついたようで腕を解くと魔法陣に工具を突っ込んで調整をし始めた。




 すると微動だにしない最強ヒヒの姿にまたまた変化が起きた。背丈がグググと縮まったのだ。その丈は2メートルほど。




「ダイキチの言う通り。倒せないイベントボスでは本末転倒。また魔法攻撃をして欲しい。今度はフセルコでお願い」




「……わかった。……アイシクル・ランス……」




 なにもなに宙から長さ1メートル直径20センチほどの3本の氷槍がいきなり発生した。そして発射される。




 ――ズサッ! ズサッ! ズサッ!




 すべての氷槍が最強ヒヒの胴体に命中するのであった。

小さすぎると迫力がないのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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