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620話 デバフイタチと遭遇したのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。


 

「みなさん、お強いですね」




 戦闘には参加していなかった妖精のフローラが感心したかのように言う。

 そうなのだ。

 妖精は戦闘には不向きなので、パーティの中央で避難してもらっていたのだ。まあ、話を聞くとある程度戦える妖精もいるとのことだが、フローラは間違いなく戦えない側の妖精とのことだった。




「まあ、俺たちはいちおう勇者パーティだからな」




「そうですっ。なんてったって無敗ですからねっ」




 確かに俺たちの勇者パーティは一度も全滅していない。これもすべてはチートである強力な女神たちの参戦があるからなのだが。

 だが、そんなメグミの発言にフローラは心強いとばかりに安堵の表情を浮かべるのであった。




 それから俺たちは再び洞窟の奥へと進む。

 道はあいも変わらず真っ暗な岩盤の洞窟でロキの錫杖が照らす明かりだけが頼りだ。

 だが、道は基本一本道なので俺たちは迷うことなく奥へ奥へと進むことができる。




 そしてそんなときだった。

 洞窟が広い空間になったのだ。ロキが照らす炎の大きさを調整してくれたので天井と空間の広さがわかった。

 天井までは10メートルくらい。そして広さは直径30メートルくらいもあるかなりの広さだった。

 そしてここには魔物たちがいた。




 明るくなったことで地面に固まって集まっている姿が見えたのである。

 大きさは中型犬くらいの獣に見えた。




「いるな。見た目、イタチみたいな感じだな」




「そうですねっ。胴体が長くて尻尾も長いのでイタチに見えますっ」




「――表示されたわ。”デバフイタチ”って名前ね。敵に状態異常を引き起こさせる能力があるみたいね」




「ふぉふぉふぉ。難儀じゃのう」




「……デバフ……要注意……」




 俺たちは用心して展開した。

 戦えないロキとフローラは奥の方へと避難している。

 そして前衛である俺はデバフイタチの群れへと突進した。なにか仕掛けられる前に倒してしまおうと考えたのだ。




 そしてそれは俺だけじゃなくてメグミ、アツメルコ、フセルコも同様の考えのようでそれぞれ身構えて攻撃しようとしているのがわかる。




 そして俺はイタチの群れに到達した。そして眼前の1匹に賢者の斧を振り下ろそうとした。そのときだった。




「「「「チキチキチキ……」」」」




 舌打ちのような声がデバフイタチたちから同時に発せられたのだ。




 ――な、なんだ……!?




 俺の身体が動かなくなっていた。

 全身が痺れて力が入らなくなってしまったように感じる。かろうじてわずかに動かせる頭を左右に振って周囲を確認しようとする。




 すると魔法攻撃や硬貨弾き攻撃をしかけようとしていたメグミ、アツメルコ、フセルコたちも俺同様に動きを止めているのがわかった。

 ……どうやらデバフイタチたちからなんらかの攻撃を受けたようだ。




「……たぶん麻痺させられたようね」




「麻痺ですか?」




 ロキの解説にフローラが尋ねると、ロキはひとつ大きく頷いた。




「デバフイタチはデバフ攻撃を得意とするのよ。なのでダイキチたちは麻痺しちゃったんでしょうね」




 そんな会話が俺のところにも聞こえてくる。

 どうやら俺たちが動けないのは麻痺らしい。だとするとこれからデバフイタチたちの攻撃が始まるに違いない。




 これは予想外の展開だ。

 俺たちは今、動けないのだ。なので攻撃を受けたら避けることも防ぐこともできずにやられ放題にされてしまうだろう。

麻痺させられたのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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