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610話 ダイキチーナが待っていたのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「あれっ? よく見れば10人以上いますねっ」




「そうね。並んで立っているからわからなかったわね」




 そうだった。数はもっと多かった。重なるように整列していたので遠目からでは判別がつかなかったのだ。




「ふぉふぉふぉ。いったいなにをしているんじゃのう?」




「……真ん中に……ビーチパラソル……」




 そうなのだ。

 フセルコが言う通りに大勢集まっている中央に色鮮やかなビーチパラソルが湖畔に立てられているのがわかる。




「まあ、……行ってみるしかないだろうな」




 俺たちは道を進む。すると道は湖畔に向かっているので自然に集まっている人たちに近づく形になる。




「並んで立っているのはメイドじゃないか?」




「そうですねっ。確かにメイドの服装ですっ」




 そうだった。

 ビーチパラソルの後方に横一列になって立っているのは確かにメイド服を来た若い女性たちだったのだ。

 そしてビーチパラソルの中だが、デッキチェアに横たわっている人がいるのだが、角度的にパラソルの傘の部分に隠されているので誰がいるのかはまだわからない状態だった。




「よくぞここまで来たわね」




 ふいに女性の声が聞こえた。どうやらデッキチェアに座っている女性のようだ。……だが、どこかで聞いたことのある声のような気がする。




「俺たちは勇者パーティーだ。ゴバーンメの里から依頼を受けてヒヒを討伐に来たんだが」




 俺はそう言って用件を伝える。

 するとビーチパラソルの中で動く気配がすると女性が外へ出てきたのだ。そしてその姿を見て俺は絶句してしまう。




「……な……に……!?」




 俺の前に立っているのは、俺の女体化の姿であるダイキチーナだったのだ。

 背中まで伸ばした金髪に青い瞳を持つ美少女だ。そしてその格好は黒いビキニ姿であった。上下ともに切れ込みが鋭い露出が多めのもので、こぼれそうなたわわな胸となだらかな腰周りを覆っている。




「驚きましたっ。ダイキチーナちゃんなのですっ」




「そうね。……ま、ゲーム内だし、こういうのもアリなのね」




「ふぉふぉふぉ。遊戯秀子の企みかのう」




「……秀子の……仕業で……間違いない」




 そうなのだろう。

 ここはスピリット・クエストの中で秀子ちゃんがゲームマスターであり、製作者なのだ。なので俺の女体化を登場させるなんてのは朝飯前なのだろうな。

 ……だが、目的がわからない。




「ダイキチーナ。君はここでなにをしているんだ? そして俺たちを待っていた様子だが用事はなんだ?」




 俺はそう尋ねた。

 するとダイキチーナは不敵な笑みを浮かべる。美少女が故により一層企みを含む笑顔と言えた。




「勇者ダイキチ。あなたは私と一対一で勝負するのよ。そのために私はここで待っていたのよ」




 なんてことだ。

 俺はどうやらダイキチーナと戦わなければならない事態になっていたのであった。




「俺と戦う? なぜだ?」




 俺は理由を問うた。当たり前だ。なぜ俺自身と戦わなければならないのか訳がわからないからだ。

 だが、断ることのできない理由をダイキチーナは述べるのであった。




「それはこれが強制イベントだからよ」

ダイキチーナが水着姿で待っていたのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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