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608/637

608話 待ち伏せされていたのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「じゃあ、私たちは連続で魔法攻撃をしますねっ」

「ちゃんと悪知恵ヒヒたちを引きつけるわ」

「……任せて……」




 そして伏せたままの状態でメグミは稲妻魔法をロキは炎弾魔法をフセルコは氷槍魔法を続けざまに放つ。




 ――バリバリバリ!

 ――ドッガーン!

 ――ザシュザシュザシュ!




 するとそれを確認した悪知恵ヒヒたちは協力して合体風魔法を放つ。




 ――バッガーン!




 またもや魔法同士が激突して打ち消し合ってしまう。




 ――バッガーン!

 ――バッガーン!

 ――バッガーン!




 女神たちは続けて魔法を放つが悪知恵ヒヒたちもそれに対抗して魔法を放つので連続して魔法同士が激突している状態が続く。




「行くぞ!」




 俺はメグミたちから離れて右側の背丈ほどの岩に身を隠す。そして反対側を見ると俺と同じようにアツメルコがやはり岩に身を隠すのが見えた。




 そうなのだ。

 俺とアツメルコは左右に分かれての別行動をしているのだ。

 狙いは魔法の打ち合いをしている悪知恵ヒヒたちの隙をついて背後に周り、そこから攻撃するためだ。

 そのために俺たちは均等に並んでいる岩に身を隠しながらどんどん進んでいるわけだ。




 俺は岩から岩へと素早く移動する。

 見た感じ悪知恵ヒヒたちはメグミ、ロキ、フセルコたちの魔法攻撃に応戦するのに集中しているようで発見された様子はない。

 遠くを見るとアツメルコも俺同様に素早く岩から岩へと身を隠して走っているのがわかる。




 ――バッガーン!

 ――バッガーン!

 ――バッガーン!




 女神たちと悪知恵ヒヒたちの戦いはまだ続いている。どうやらこの作戦はうまく行きそうであった。

 そして俺は岩からそっと顔を出し、悪知恵ヒヒたちに見つかっていないことを確認すると次の岩へと駆け出すのであった。

 遠くを見ると俺と同じように岩陰を進むアツメルコの姿を確認することもできた。




 そしてとうとう俺は悪知恵ヒヒたちの背後の岩に到着することができたのであった。そっと岩陰から顔を出すと俺に対して背を向けて横一列に並んでいる悪知恵ヒヒたちが見えた。その距離5メートル。俺はまとめて捕らえようと考えて”拘束の投網”を出すべく右手を前方に差し出したのだ。




 ――そのときだった。左端側の2匹の悪知恵ヒヒがいきなり振り返ったのだ。その顔は悪意の笑みで満たされていた。

 どうやら俺のことはすでに察知していたようだ。




「――拘束の……」




 俺は慌てて網を発射させようとした。だがそれよりも早く衝撃が襲ってきて俺はぶっ飛ばされて背後の岩に叩きつけられてしまったのだ。




「……くぅぅぅ……」




 あまりもの激痛が俺を襲った。全身が痛みでまったく動かせない。どうやら俺は2匹の悪知恵ヒヒたちに合体風魔法の攻撃を受けてしまったようだ。




 悪知恵ヒヒ。

 どうやらその名前は伊達じゃなくて、俺のことを気づかない振りをして待ち構えていた訳だ。




 そして悪知恵ヒヒ2匹はニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべたまま俺に近寄ってくる。そして両手を上げる。どうやらトドメを刺すつもりだろう。




 このRPG、スピリット・クエストではプレイヤーはダメージを受けると痛みに襲われる。だが痛みは時間とともに解消されて、やがては復帰できるのだ。




 だが、ダメージを受けて痛みで動けないときに更にダメージを受けるとどうなるのだろう……?

 強制ログアウトか? それとも別のペナルティーを受けるのだろうか……?

やられてしまったのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


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