604話 拳骨ゴリラの登場なのです。
基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
それもそのはずだ。
なんと攻撃魔法の直撃を受けた巨木たちがまったくの無傷だったからだ。なので幹の向こうに隠れている魔物たちのノーダメージだろう。
「……直撃のはずなのですっ」
「なんでよ。おかしいわよ」
「……理解……不能……」
「……破壊不能オブジェクトだな」
俺は説明した。
ゲームの中ではときおりどうやっても壊すことができない物体がある。ダンジョンの壁や床などはその代名詞的なものだ。
ゲーム進行上、壊されると困るものは予め最初から破壊不能とされているのである。なのでこの森の巨樹たちもそういう指定がされているのだろうことを。
「……と、なると直接叩くしかありませんねっ」
「そうね。そうなるわね」
「ふぉふぉふぉ。ならば進軍あるのみじゃのう」
「……接敵……必須……」
ならばと俺たちは先に進むことにした。
そして魔物たちはまだ姿を現さない。
そして敵との距離がほぼなくなった。俺たちは魔物たちが隠れる巨樹の前に到着したからだ。
そんなときだった。
「「「「「ウガーーーーー!」」」」」
突如、幹の向こう側から敵が姿を現したのであった。
そしてまっすぐに俺たち目掛けて拳を振り上げる。
「退避!」
「「「「了解っ!」」」」
俺が叫びながら敵の拳から身を躱すと、同時に4女神たちも攻撃を避ける。
そして一定の距離を稼いで一息つくのであった。
「……ゴリラか?」
そうなのだ。
敵は5匹の体長3メートルくらいの巨大なゴリラのような魔物だったのだ。
「……出たわ。”拳骨ゴリラ”って表示されたわ」
ロキがそう報告するので俺も表示されたウィンドウを見る。するとそこには”拳骨ゴリラ”と記載されてあった。
更に読むと気性が荒く拳で殴りかかってくるのが特徴のようだ。そして物理攻撃に対しては耐性があるが魔法耐性は低いと書かれている。
「魔法に弱いのですねっ。ならば――」
メグミが素早く稲妻魔法を放とうと長杖を拳骨ゴリラに向けた。するとゴリラたちは反応素早く巨樹の幹の裏に隠れてしまうのであった。
「はわわ。逃げられてしまったのですっ」
「困ったわね。ヤツら、自分たちが魔法に弱いって知ってるのね」
そうだった。
拳骨ゴリラたちは自分の弱点を熟知しているようだ。なので魔法攻撃されないように破壊不能オブジェクトである巨樹の森を住処にしているのだろう。
「でも、大丈夫なのですっ」
「そうね。幹の裏側に隠れても無意味よ」
「ふぉふぉふぉ。そうじゃのう」
「……方法は……ある……」
女神たちはそう言ってほくそ笑むのであった。
巨樹は破壊不能なのです。(`・ω・´)∩
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