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603話 姿を見せぬ敵なのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 すると俺にもなんとなくだが、気配が掴めるようになった。

 木々のずっと奥の方に悪意を持つ者たちが息を潜めて待ち伏せているのがわかったのだ。見回すとメグミもロキも俺同様に掴めたようだ。




「なにかいますねっ」




「そうね。数はざっと5匹くらいかしら」




「ふぉふぉふぉ。じゃが、まだ姿は見えんのう」




「……巨木の陰に……隠れてる……」




 そうなのだ。

 敵がいるのは確実なのだが、姿を消しているので正体がわからない。




「……これはこっちから接近するしかないな」




「そうですねっ。慎重に行きましょうっ」




 そして俺たちは横一列になって森の中を巨木を避けながら進む。

 横一列になっているのは深い理由はない。ただもう相手には発見されているのだし、あまり固まって行動すると遠距離広範囲攻撃手段を持っている敵の場合、まとめてやられてしまうから横に広がって行動しているだけだ。




「もう近いわね。50メートルもないわ」




「ふぉふぉふぉ。敵さん、まだ隠れておるのう」




「……不意打ちに……要注意……」




 俺たちは気持ちを更に引き締め不意打ちに備えて進む。

 そして敵との距離が30メートルを切った頃だった。メグミとロキとフセルコが俺に提案してきたのだ。

 それは敵が隠れている巨樹に目掛けて攻撃魔法を放つ作戦だった。




「……なるほど。巨木ごと吹っ飛ばすってことか」




「そうなのですっ」




「これなら簡単でしょ?」




「……一網打尽……」




 確かにこれなら確実だ。姿をまだ見せない敵だが、なにも正体を必ずしも確かめる必要はない。

 相手は敵意を持つ魔物なのは確実なのだ。だったら先手必勝でさっさと終わらせるのも有効な手段だろう。




「わかった。やってみてくれ」




 俺は大きく頷いてメグミ、ロキ、フセルコを見た。

 すると3女神たちは胸を張り頷いて見せるのであった。




 ちなみに俺とアツメルコはこの作戦には参加しない。俺は斧を使った近接攻撃だけだし、アツメルコの硬貨弾きも巨木相手には無力だろうからだ。




「じゃあ、行きますっ。――ほいっ!」

「じゃあ、行くわよ。――ほにゃら!」

「……アイシクル・ランス……」




 メグミが掲げた長杖の先端から稲妻は発生し一直線に巨木目掛けて放たれる。そしてロキが前方に差し出した錫杖の先から巨大な炎弾が生じ、別の巨樹に向かってすごい勢いで飛んでいく。更になにもない宙からいきなり大きな氷槍を発生させたフセルコは違う太い木に向けて滑らすように発射させるのであった。




 ――バリバリバリ!

 ――ドッカーン!

 ――ズサッズサッズサッ!




 それぞれの攻撃魔法が異なる3本の巨樹の極太の幹に命中する。すると爆発が起こり視界が一瞬で閉ざされるのであった。




 ……やがて晴れて戻る視界。




「マジかよ」




「驚きですっ」




「驚愕よ」




「ふぉふぉふぉ。……これはなんとも」




「……びっくり……」




 俺たちは目にした光景に驚きを持って見ているだけだった。

敵の正体がまだわからないのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


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