597話 霊木があるとのことなのです。
基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「なるほど。霊木ですか。……実はこの里には霊木があるのです」
なんと驚く展開だった。
俺たちが探していた霊木がこの里にあるというのだ。
「それを分けてもらえるのは可能ですかっ?」
「できるだけ早く欲しいのよ」
そうなのだ。
俺たちはヨンバーンメの村の人々の高熱ゴホゴホ病を治すために霊木を探しているのだ。ヨンバーンメの村では今も病気で苦しんでいる人々が大勢いるからだ。
「わかりました。……ただし霊木はこの里の奥地にあるのです。今からだと戻って来る前に日が暮れてしまいますので明日ご案内いたしましょう」
「わかりました。……えと、この里に宿屋はありますか?」
俺は必須な質問をした。
一晩明かすには宿が必要だ。せっかく里に入ったのに野宿というのも困りものだしな。
すると村長のマリーさんが笑顔を見せてくれた。
「宿屋はありませんが、この屋敷にお泊めできます。ご案内しましょう」
この屋敷はそれなりに大きい。なので客間がいくつもあるとのことだ。俺たちはマリーさんに連れられて村長屋敷内を進んで行く。
すると大きな部屋に案内された。そこはベッドが5つあり、5人で宿泊できるものだった。
「では、この部屋でおくつろぎください。夕食がご用意できましたら、お知らせします」
そう言ってマリーさんは部屋から去って行くのであった。
「良かったな。まさかこれほど早く霊木が見つかるとはな」
「そうですねっ。これで明日には入手できますよっ」
俺たちはそれからベッドに横になり仮眠を取ったりしながら色々と他愛もない話をしながら時間を過ごすのであった。
■
それからだいぶ時間が過ぎた頃だった。
扉がノックされ、メイド服姿の若い女性がやって来たのだ。どうやらこの屋敷で働くメイドのようだ。
「ご夕食の準備が整いました。どうぞ食堂の方までお願いします」
メイドがそう告げたので、俺たちはぞろぞろと後ろを着いて行く。いくつかの長い廊下を歩き、やがて大広間に到着した。
そこが食堂だった。
見ると大きな長テーブルに料理がたくさん並べられているのが見える。どれもが山と里の恵みの美味そうな料理たちであった。
村長のマリーさんはすでに席に着いていた。なので俺たちも順々に席につく。そして俺たちの背後には給仕のためだろう、若くて美人のメイドたちが立っている。
そして食事が始まるのであった。
料理はどれもこれも初めて口にするものばかりだったが、とても美味く俺たちは会話も進み自然に笑顔になっているのであった。
そんなときだった。
「ふぉふぉふぉ。マリーさんに訊きたいのじゃが、どうしてこのゴバーンメの里は女性ばかりなのじゃろう?」
「……男性……不在……」
確かにそうだった。
霊木の存在や、今目の前にある料理に気を取られてしまって忘れていたが、アツメルコやフセルコがいうようにこの里には女性しかいない不思議があったのだ。
なので俺はマリーさんの発言に耳を傾けざるを得ない。
「……お気づきでしたか。……確かに今、この里には男性がおりません。それには理由があるのです」
長い息を吐き終えるとマリーさんは困り顔になったのであった。
豪華な食事なのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。




