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591話 迷いの森なのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 素っ裸にされた女神たちは戦闘不能だ。

 どうやら悪行河童の悪行とは女性から衣服を奪うことから名付けられたのかもしれないな。

 ……とにかくだ。今、戦えるのは俺だけってことになる。




「「「「ケケケケケ」」」」




 一列になり、泉の中で上半身をのぞかせた悪行河童は勝ち誇った表情でこちらを見ている。女神たちの衣服を取り返したかったら、水の中へ来いってことだろう。




 ……う~む。




 俺は慎重な足取りで泉へと近づく。一歩一歩ゆっくりとだ。

 そしてそんな俺を小馬鹿にしたように手を叩いて悪行河童は見ている。




「――拘束の投網!」




 俺はモーションなしにいきなり手を突き出して”拘束の投網”を発射させた。俺の手から飛び出した光る網は一列に並んでいる悪行河童をしっかりと捕らえるのであった。




「「「「ゲゲゲゲ……」」」」




 いきなりの展開で悪行河童はパニック状態に陥る。そして藻掻く、藻掻く。だが藻掻けば藻掻くほどに網に手足が絡まり身動きができなくなのであった。




「やったぞ」




「やりましたっ」




「やったわね」




「ふぉふぉふぉ。これで勝ちじゃのう」




「……服が取り返せた……」




 俺は投網の端を握り陸上へと引っ張る。悪行河童を拘束した投網はどんどん陸地へと引き上げられる。

 やがてすっかり陸上に網は上がった。




 俺は”賢者の斧”を取り出すと身動きができない河童たちを網の上から打撃する。すると1匹につき一撃で倒すことができた。

 悪行河童たちは次々と光の粒となり消滅する。そして土の上には銀貨が残るのであった。



「ダイキチ。ありがとうございましたっ」




「助かったわ」




「ふぉふぉふぉ。ありがたいのう」




「……感謝……」




 女神たちは服を着ながら次々をお礼を言ってくれる。もちろん俺は着替えを見ないように別の方角を見ている。

 やがて全員が着替え終わったことから旅は再開されるのであった。




 ■




 道は再び森の中へと入り、俺たちは進む。陽の光がほとんど入らないので辺りは薄暗い。ときおり鳥の鳴き声が聞こえてくるが魔物が現れることはなく、快調に進むのであった。



 だが、それも終わりを告げた。

 御者席のアツメルコが窓を開けて俺たちに声をかけてきたからだ。




「ふぉふぉふぉ。妙じゃのう。また泉があるのう」




 言われて俺たちは前方を見る。すると森が開けて明るくなった場所に縦横10メートルくらいの泉が見えたのだ。




「……さっきの泉に似ているな。……いや、同じ形だ」




「ええっ! と言うことは私たちは同じ場所をぐるぐる周っているってことでしょうかっ?」




「そうね。迷いの森ってことかしら?」




「ふぉふぉふぉ。その可能性はあるのう」




「……迷いの森。……厄介……」




 そうなのだ。

 どうやら俺たちは森に騙されて同じ場所をぐるぐる堂々巡りしているようだ。その証拠はあの泉だ。形といい大きさといい、悪行河童が出てきた泉にあまりにも似ているのだ。




 そんなときだった。




「「「「ケケケケ」」」」




 耳障りな甲高い鳴き声とともに水中から悪行河童が4匹飛び出してきたのであった。

ぐるぐる同じ場所を周っているのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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